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文部科学省における脳科学研究の取組について (18 ページ)
出典
公開元URL | https://www.lifescience.mext.go.jp/2022/01/1040119.html |
出典情報 | ライフサイエンス委員会 脳科学作業部会(第1回 1/19)《文部科学省》 |
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主な成果①(脳機能の解明)
脳の拡大の
機序解明
ヒト大脳新皮質の進化過程を
解き明かす
• ヒトにしか存在しない遺伝子、ARHGAP11Bを発現させ
た非ヒト霊長類(マーモセット)を作製。
• ARHGAP11B遺伝子導入マーモセットでは脳のシワが本
来ない場所に形成され、脳表面積の拡大に寄与している
脳表近くの神経細胞が約20%増加していることを発見。
• これにより、ARHGAP11Bはヒトに特徴的な脳機能の獲
得に関連していることを解明
ARHGAP11B導入による脳の拡大
慶應義塾大学医学部 / 理化学研究所 岡野栄之教授ら
革新脳:「Science」 令和2年7月
意思決定に関わる
脳機能の解明
動 機 付け 行 動 に 関わ る
投射経路の機能を解明
• 最新の神経回路操作技術と覚醒下の霊長類を対象とす
る高精度MRI計測技術に、高度な認知行動課題を組み
合わせることで研究を実施。
• これにより、動機付け行動選択課題において「より我慢強く
待ってより多くの報酬がもらうことを好む」行動特性が、「より
短い待ち時間で少ない報酬を得る」ような傾向に変化する
ことを確認
• 霊長類の腹側被蓋野から
側坐核への投射経路は動
機付けに基づく意思決定に
は関与するものの、強化学
習には必ずしも重要ではな
いことを明らかにした。
京都大学高次脳科学講座 伊佐正教授ら 国際脳:
「NEURON」 令和2年8月
大脳基底核が運
動の情報を伝える
仕組みを解明
脳全体に広がる聴覚応答の
聴覚応答メカ
大脳基底核の神経細胞が
新たなネットワークを発見
ニズムの解明
運動のコントロールに関する
情報を伝えるしくみを解明
• 1秒につき数十回の音刺激を数分にわたって連続して
• 正常な大脳基底核が運動に関する情報を伝達する
聞く際に、人間の脳が行う高度な情報処理に伴って
際には、同期活動を示さず独立に活動することを解明。
生じる聴覚ガンマオシレーションという脳波反応は、認
• これにより、パーキンソン病などの病気の際には、大
知機能に関わる前頭葉や頭頂葉にまで広がる脳全
脳基底核の多くの神経細
体の複雑なネットワークから発生することを世界で初め
胞が同期した活動を示す
て発見。
が、同期活動を減らすこと
• この成果は、統合失調症などの精神疾患の脳内メカ
によってパーキンソン病など
ニズムの理解に役立つ可能性があり、今後の診断、
の症状を改善できる可能
治療法開発研究への応用が期待。
性を示し、効果的な治療
方法の開発にもつながるも
のと期待。
同期活動を示さないという結果
自然科学研究機構 生理学研究 南部篤教授ら 国際脳:
「European Journal of Neuroscience」 令和2年10月
東京大学医学部 多田真理子助教ら
革新脳: 「Cerebral Cortex」 令和3年4月
感覚情報表現の
仕組みを解明
マウス小脳における感覚
情報表現の仕組みを解明
• 小脳全体で時々刻々と変化する感覚入力をリアルタ
イムで表現していることを発見。これは従来の考え方
を覆す世界で初めての発見。
• 運動障害の新たな治療やリハビリテーション法、ブレイ
ン・マシン・インターフェイスや脳型コンピューターの開発
への応用が期待。
四肢の筋肉への電気刺激により生じた小脳皮質の複雑スパイク応答
理化学研究所 宮脇敦史TLら 革新脳:
「Cell Reports」 令和3年11月
加齢による脳と レビー小体が高齢者の1/3
全身の変化を解明 に出現していることを発見
・高齢者ブレインバンクを活用し、パーキンソン病・レビー
小体型認知症を引き起こすレビー小体は、高齢者の
1/3に見られること、食道病変は病変の進行を最も反
映すること、食道レビー病理を有する高齢者では自律
神経症状が多いことを明らかにした。
都健康長寿医療センタ 齊藤祐子部長ら 脳プロ(融合
脳): 「Acta Neuropathologica,」 令和3年1月
18
脳の拡大の
機序解明
ヒト大脳新皮質の進化過程を
解き明かす
• ヒトにしか存在しない遺伝子、ARHGAP11Bを発現させ
た非ヒト霊長類(マーモセット)を作製。
• ARHGAP11B遺伝子導入マーモセットでは脳のシワが本
来ない場所に形成され、脳表面積の拡大に寄与している
脳表近くの神経細胞が約20%増加していることを発見。
• これにより、ARHGAP11Bはヒトに特徴的な脳機能の獲
得に関連していることを解明
ARHGAP11B導入による脳の拡大
慶應義塾大学医学部 / 理化学研究所 岡野栄之教授ら
革新脳:「Science」 令和2年7月
意思決定に関わる
脳機能の解明
動 機 付け 行 動 に 関わ る
投射経路の機能を解明
• 最新の神経回路操作技術と覚醒下の霊長類を対象とす
る高精度MRI計測技術に、高度な認知行動課題を組み
合わせることで研究を実施。
• これにより、動機付け行動選択課題において「より我慢強く
待ってより多くの報酬がもらうことを好む」行動特性が、「より
短い待ち時間で少ない報酬を得る」ような傾向に変化する
ことを確認
• 霊長類の腹側被蓋野から
側坐核への投射経路は動
機付けに基づく意思決定に
は関与するものの、強化学
習には必ずしも重要ではな
いことを明らかにした。
京都大学高次脳科学講座 伊佐正教授ら 国際脳:
「NEURON」 令和2年8月
大脳基底核が運
動の情報を伝える
仕組みを解明
脳全体に広がる聴覚応答の
聴覚応答メカ
大脳基底核の神経細胞が
新たなネットワークを発見
ニズムの解明
運動のコントロールに関する
情報を伝えるしくみを解明
• 1秒につき数十回の音刺激を数分にわたって連続して
• 正常な大脳基底核が運動に関する情報を伝達する
聞く際に、人間の脳が行う高度な情報処理に伴って
際には、同期活動を示さず独立に活動することを解明。
生じる聴覚ガンマオシレーションという脳波反応は、認
• これにより、パーキンソン病などの病気の際には、大
知機能に関わる前頭葉や頭頂葉にまで広がる脳全
脳基底核の多くの神経細
体の複雑なネットワークから発生することを世界で初め
胞が同期した活動を示す
て発見。
が、同期活動を減らすこと
• この成果は、統合失調症などの精神疾患の脳内メカ
によってパーキンソン病など
ニズムの理解に役立つ可能性があり、今後の診断、
の症状を改善できる可能
治療法開発研究への応用が期待。
性を示し、効果的な治療
方法の開発にもつながるも
のと期待。
同期活動を示さないという結果
自然科学研究機構 生理学研究 南部篤教授ら 国際脳:
「European Journal of Neuroscience」 令和2年10月
東京大学医学部 多田真理子助教ら
革新脳: 「Cerebral Cortex」 令和3年4月
感覚情報表現の
仕組みを解明
マウス小脳における感覚
情報表現の仕組みを解明
• 小脳全体で時々刻々と変化する感覚入力をリアルタ
イムで表現していることを発見。これは従来の考え方
を覆す世界で初めての発見。
• 運動障害の新たな治療やリハビリテーション法、ブレイ
ン・マシン・インターフェイスや脳型コンピューターの開発
への応用が期待。
四肢の筋肉への電気刺激により生じた小脳皮質の複雑スパイク応答
理化学研究所 宮脇敦史TLら 革新脳:
「Cell Reports」 令和3年11月
加齢による脳と レビー小体が高齢者の1/3
全身の変化を解明 に出現していることを発見
・高齢者ブレインバンクを活用し、パーキンソン病・レビー
小体型認知症を引き起こすレビー小体は、高齢者の
1/3に見られること、食道病変は病変の進行を最も反
映すること、食道レビー病理を有する高齢者では自律
神経症状が多いことを明らかにした。
都健康長寿医療センタ 齊藤祐子部長ら 脳プロ(融合
脳): 「Acta Neuropathologica,」 令和3年1月
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