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・資料No1_ 第十八改正日本薬局方第一追補(案)について (64 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00007.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和4年度第1回 7/26)《厚生労働省》 |
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新
用が望ましいが,分析の種類によっては他の特定の標準
旧
他の特定の標準物質を使用することもできる.
物質を使用することもできる.
5. 定性分析(相の同定)
5. 定性分析(相の同定)
(略)
(略)
CuΚ α線を用いた多くの有機結晶の測定では,できる
CuΚ α線を用いた多くの有機結晶の測定では,できるだ
だけ0°付近から少なくとも30°までの2θ の範囲で回折パ
け0°付近から少なくとも40°までの2θ の範囲で回折パタ
ターンを記録するのが,通例,適切である.同一結晶形
ーンを記録するのが,通例,適切である.同一結晶形の
の試料と基準となる物質との間の2θ 回折角は,0.2°以内
試料と基準となる物質との間の2θ 回折角は,0.2°以内で
で一致すると期待される.しかしながら,試料と基準と
一致する.しかしながら,試料と基準となる物質間の相
なる物質間の相対的強度は選択配向効果のためかなり変
対的強度は選択配向効果のためかなり変動することがあ
動することがある.転移しやすい水和物や溶媒和物は,
る.転移しやすい水和物や溶媒和物は,単位格子の大き
単位格子の大きさが変化することが知られており,その
さが変化することが知られており,その場合回折パター
場合回折パターン上,ピーク位置のシフトが生じる.こ
ン上,ピーク位置のシフトが生じる.これらの物質では,
れらの物質では,0.2°を超える2θ 位置のシフトが予期さ
0.2°を超える2θ 位置のシフトが予期されることから,
れることから,0.2°以内というピーク位置の許容幅は適
0.2°以内というピーク位置の許容幅は適用しない.その
用しない.その他の無機塩類等の試料については,2θ 測
他の無機塩類等の試料については,2θ 測定範囲を40°以
定範囲を30°以上に拡大する必要がある.一般的には,単
上に拡大する必要がある.一般的には,単一相試料の粉
一相試料の粉末X線回折データベースに収載されている, 末X線回折データベースに収載されている,10本以上の
10本以上の強度の大きな反射を測定すれば十分である.
強度の大きな反射を測定すれば十分である.
(略)
6. 定量分析
(略)
6. 定量分析
対象とする試料が最大一つの非晶質を含む複数の相か
対象とする試料が最大一つの非晶質を含む複数の相か
らなっている場合,各結晶相の割合又は非晶相の割合(容
らなっている場合,各結晶相の割合又は非晶相の割合(容
積比又は質量比)を求めることは多くの場合可能である.
積比又は質量比)を求めることは多くの場合可能である.
定量分析は積分強度,複数の個々の回折線のピーク高さ
定量分析は積分強度,複数の個々の回折線のピーク高さ
又は全体のパターンに基づいて行われる4).これらの積分
又は全体のパターンに基づいて行われる4).これらの積分
強度,ピーク高さ,全体のパターンは対応する基準とな
強度,ピーク高さ,全体のパターンは対応する基準とな
る物質の値と比較される.ここで基準となる物質は,単
る物質の値と比較される.ここで基準となる物質は,単
一の相又は混合物である.試料調製(試料中では全ての相
一の相又は混合物である.試料調製(試料中では全ての相
が均一に分散していることと各相の粒子径が適切である
が均一に分散していることと各相の粒子径が適切である
ことが測定結果の真度と精度に必須である)とマトリッ
ことが測定結果の真度と精度に必須である)とマトリッ
クス効果が定量分析における問題点である.通常,固体
クスの効果が定量分析における問題点である.最適の条
試料中の10%程度の結晶相を定量することが可能であ
件が整えば,固体試料中の10%程度の結晶相を定量する
り,最適の条件が整えば,10%より少量の結晶相を定量
ことは可能である.
することも可能である.
6.1.(略)
6.1.(略)
6.2. 標準試料を用いる方法
6.2. 標準試料を用いる方法
(略)
(略)
内部標準法では,測定しようとする試料と回折パター
内部標準法では,測定しようとする試料と回折パター
ンが重ならず粒子径やX線吸収係数が同等な内部標準と
ンが重ならず粒子径やX線吸収係数が同等な内部標準と
なる物質が,マトリックス効果による誤差を少なくする
なる物質が,マトリックスの効果による誤差を少なくす
ために使用される.(略)
るために使用される.(略)
7. 非晶質と結晶の割合の評価
7. 非晶質と結晶の割合の評価
(略)
(略)
A =試料中の結晶成分からの回折による全ピーク面積
A=試料中の結晶領域からの回折による全ピーク面積
B =領域Aを除く,回折パターン下部の全面積
B=領域Aの下部の全面積
C =バックグラウンドノイズの面積(空気による散乱,蛍
C =バックグラウンドの面積(空気による散乱,蛍光,装
置などによる)
光,装置などによる)
(略)
1)
結晶構造の決定・精密化,結晶相の結晶学的純度の測
(略)
1)
結晶構造の決定・精密化,結晶相の結晶学的純度の測
定,結晶組織の評価など,結晶性医薬品に適用可能な
定,結晶組織の評価など,結晶性医薬品に適用可能な
粉末X線回折法の応用例はほかにも多く存在するが,こ
粉末X線回折法の応用例はほかにも多く存在するが,こ
63
備考
用が望ましいが,分析の種類によっては他の特定の標準
旧
他の特定の標準物質を使用することもできる.
物質を使用することもできる.
5. 定性分析(相の同定)
5. 定性分析(相の同定)
(略)
(略)
CuΚ α線を用いた多くの有機結晶の測定では,できる
CuΚ α線を用いた多くの有機結晶の測定では,できるだ
だけ0°付近から少なくとも30°までの2θ の範囲で回折パ
け0°付近から少なくとも40°までの2θ の範囲で回折パタ
ターンを記録するのが,通例,適切である.同一結晶形
ーンを記録するのが,通例,適切である.同一結晶形の
の試料と基準となる物質との間の2θ 回折角は,0.2°以内
試料と基準となる物質との間の2θ 回折角は,0.2°以内で
で一致すると期待される.しかしながら,試料と基準と
一致する.しかしながら,試料と基準となる物質間の相
なる物質間の相対的強度は選択配向効果のためかなり変
対的強度は選択配向効果のためかなり変動することがあ
動することがある.転移しやすい水和物や溶媒和物は,
る.転移しやすい水和物や溶媒和物は,単位格子の大き
単位格子の大きさが変化することが知られており,その
さが変化することが知られており,その場合回折パター
場合回折パターン上,ピーク位置のシフトが生じる.こ
ン上,ピーク位置のシフトが生じる.これらの物質では,
れらの物質では,0.2°を超える2θ 位置のシフトが予期さ
0.2°を超える2θ 位置のシフトが予期されることから,
れることから,0.2°以内というピーク位置の許容幅は適
0.2°以内というピーク位置の許容幅は適用しない.その
用しない.その他の無機塩類等の試料については,2θ 測
他の無機塩類等の試料については,2θ 測定範囲を40°以
定範囲を30°以上に拡大する必要がある.一般的には,単
上に拡大する必要がある.一般的には,単一相試料の粉
一相試料の粉末X線回折データベースに収載されている, 末X線回折データベースに収載されている,10本以上の
10本以上の強度の大きな反射を測定すれば十分である.
強度の大きな反射を測定すれば十分である.
(略)
6. 定量分析
(略)
6. 定量分析
対象とする試料が最大一つの非晶質を含む複数の相か
対象とする試料が最大一つの非晶質を含む複数の相か
らなっている場合,各結晶相の割合又は非晶相の割合(容
らなっている場合,各結晶相の割合又は非晶相の割合(容
積比又は質量比)を求めることは多くの場合可能である.
積比又は質量比)を求めることは多くの場合可能である.
定量分析は積分強度,複数の個々の回折線のピーク高さ
定量分析は積分強度,複数の個々の回折線のピーク高さ
又は全体のパターンに基づいて行われる4).これらの積分
又は全体のパターンに基づいて行われる4).これらの積分
強度,ピーク高さ,全体のパターンは対応する基準とな
強度,ピーク高さ,全体のパターンは対応する基準とな
る物質の値と比較される.ここで基準となる物質は,単
る物質の値と比較される.ここで基準となる物質は,単
一の相又は混合物である.試料調製(試料中では全ての相
一の相又は混合物である.試料調製(試料中では全ての相
が均一に分散していることと各相の粒子径が適切である
が均一に分散していることと各相の粒子径が適切である
ことが測定結果の真度と精度に必須である)とマトリッ
ことが測定結果の真度と精度に必須である)とマトリッ
クス効果が定量分析における問題点である.通常,固体
クスの効果が定量分析における問題点である.最適の条
試料中の10%程度の結晶相を定量することが可能であ
件が整えば,固体試料中の10%程度の結晶相を定量する
り,最適の条件が整えば,10%より少量の結晶相を定量
ことは可能である.
することも可能である.
6.1.(略)
6.1.(略)
6.2. 標準試料を用いる方法
6.2. 標準試料を用いる方法
(略)
(略)
内部標準法では,測定しようとする試料と回折パター
内部標準法では,測定しようとする試料と回折パター
ンが重ならず粒子径やX線吸収係数が同等な内部標準と
ンが重ならず粒子径やX線吸収係数が同等な内部標準と
なる物質が,マトリックス効果による誤差を少なくする
なる物質が,マトリックスの効果による誤差を少なくす
ために使用される.(略)
るために使用される.(略)
7. 非晶質と結晶の割合の評価
7. 非晶質と結晶の割合の評価
(略)
(略)
A =試料中の結晶成分からの回折による全ピーク面積
A=試料中の結晶領域からの回折による全ピーク面積
B =領域Aを除く,回折パターン下部の全面積
B=領域Aの下部の全面積
C =バックグラウンドノイズの面積(空気による散乱,蛍
C =バックグラウンドの面積(空気による散乱,蛍光,装
置などによる)
光,装置などによる)
(略)
1)
結晶構造の決定・精密化,結晶相の結晶学的純度の測
(略)
1)
結晶構造の決定・精密化,結晶相の結晶学的純度の測
定,結晶組織の評価など,結晶性医薬品に適用可能な
定,結晶組織の評価など,結晶性医薬品に適用可能な
粉末X線回折法の応用例はほかにも多く存在するが,こ
粉末X線回折法の応用例はほかにも多く存在するが,こ
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備考