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05【資料3】オミクロン株対応ワクチンについて (第二次とりまとめ) (3 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27763.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会(第36回 9/2)《厚生労働省》 |
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実は、重症化予防効果の維持に、ウイルス曝露前に存在する抗体価以外の免疫も寄与しているこ
とを示唆する。抗体価以外の免疫機能には、記憶 T リンパ球が関与する細胞性免疫や、記憶Bリ
ンパ球や記憶Tリンパ球(ヘルパー)が関与する感染後に新たに作られる抗体によるウイルスの
排除が考えられる。記憶リンパ球は、血中の中和抗体価よりも持続性に優れていることが確認さ
れている。しかし、これら記憶リンパ球を評価するためのコマーシャルベースの一般的な測定方
法は確立しておらず、重症化予防効果の免疫機能を直接測定することは一般的には困難である。
○
オミクロン株の成分を含むワクチンは、1価の従来型ワクチン(武漢株)と比較し、オミクロン
株に反応する記憶リンパ球をより強く誘導することが期待される。これにより、例えば、オミク
ロン株対応ワクチンを接種した後にオミクロン株に感染した場合、中和抗体が減衰した場合でも
記憶Bリンパ球や記憶Tリンパ球(ヘルパー)が反応して、オミクロン株に対する抗体がより早
く、より多く作られることが期待される。1価の従来型ワクチン(武漢株)の3、4回目接種で
も、オミクロン株に対して、一定期間(数ヶ月程度)継続する重症化予防効果が示されており、2
価のオミクロン株対応ワクチンによる追加接種は、ワクチンの亜系統の違いに関わらず、オミク
ロン株に対して、こうした1価の従来型ワクチン(武漢株)を上回る重症化予防効果があること
が期待される。
(感染・発症予防効果)
○
オミクロン株の成分を含むワクチンによるオミクロン株に対する中和抗体価の上昇は、気道粘
膜における免疫応答の増強や、ウイルスが体内に侵入した際の初期応答において有益であると考
えられ、短い期間である可能性はあるものの、オミクロン株に対する感染予防効果や発症予防効
果も期待される。
○
感染予防効果及び発症予防効果に関連すると考えられる抗体価で示された抗原性については、
従来の武漢株と現在流行しているオミクロン株との間の抗原性と比較すると、亜系統間の差は大
きくないことが示唆されている。そのため、オミクロン株に対する感染予防効果や発症予防効果
は、ワクチンに含まれる亜系統によって大きな影響を受ける可能性は低いと考えられる。
②
オミクロン株と武漢株の2つの成分を含むことから考えられること
2価のオミクロン株対応ワクチンは、1価の従来型ワクチン(武漢株)に比較し、抗原性の異な
る2種類の抗原が提示されることになり、誘導される免疫(①に記載した、重症化予防効果や感
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とを示唆する。抗体価以外の免疫機能には、記憶 T リンパ球が関与する細胞性免疫や、記憶Bリ
ンパ球や記憶Tリンパ球(ヘルパー)が関与する感染後に新たに作られる抗体によるウイルスの
排除が考えられる。記憶リンパ球は、血中の中和抗体価よりも持続性に優れていることが確認さ
れている。しかし、これら記憶リンパ球を評価するためのコマーシャルベースの一般的な測定方
法は確立しておらず、重症化予防効果の免疫機能を直接測定することは一般的には困難である。
○
オミクロン株の成分を含むワクチンは、1価の従来型ワクチン(武漢株)と比較し、オミクロン
株に反応する記憶リンパ球をより強く誘導することが期待される。これにより、例えば、オミク
ロン株対応ワクチンを接種した後にオミクロン株に感染した場合、中和抗体が減衰した場合でも
記憶Bリンパ球や記憶Tリンパ球(ヘルパー)が反応して、オミクロン株に対する抗体がより早
く、より多く作られることが期待される。1価の従来型ワクチン(武漢株)の3、4回目接種で
も、オミクロン株に対して、一定期間(数ヶ月程度)継続する重症化予防効果が示されており、2
価のオミクロン株対応ワクチンによる追加接種は、ワクチンの亜系統の違いに関わらず、オミク
ロン株に対して、こうした1価の従来型ワクチン(武漢株)を上回る重症化予防効果があること
が期待される。
(感染・発症予防効果)
○
オミクロン株の成分を含むワクチンによるオミクロン株に対する中和抗体価の上昇は、気道粘
膜における免疫応答の増強や、ウイルスが体内に侵入した際の初期応答において有益であると考
えられ、短い期間である可能性はあるものの、オミクロン株に対する感染予防効果や発症予防効
果も期待される。
○
感染予防効果及び発症予防効果に関連すると考えられる抗体価で示された抗原性については、
従来の武漢株と現在流行しているオミクロン株との間の抗原性と比較すると、亜系統間の差は大
きくないことが示唆されている。そのため、オミクロン株に対する感染予防効果や発症予防効果
は、ワクチンに含まれる亜系統によって大きな影響を受ける可能性は低いと考えられる。
②
オミクロン株と武漢株の2つの成分を含むことから考えられること
2価のオミクロン株対応ワクチンは、1価の従来型ワクチン(武漢株)に比較し、抗原性の異な
る2種類の抗原が提示されることになり、誘導される免疫(①に記載した、重症化予防効果や感
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