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参考資料2 がん対策推進基本計画(平成30年3月) (51 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27784.html
出典情報 がん対策推進協議会(第80回 9/5)《厚生労働省》
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② 緩和ケア研修会について
(現状・課題)
第2期基本計画では、がん診療に携わる全ての医療従事者が基本的な緩和ケ
アを理解し、知識と技術を習得すること、特に、拠点病院において、がん診療
に携わる全ての医師が緩和ケア研修を修了することを目標としてきた。緩和ケ
ア研修会の修了者数については、平成 29(2017)年7月末時点で、研修会の修
了証書の累積交付枚数が 101,019 枚(累積開催回数 5,187 回)と増加している。
しかし、拠点病院においては、がん患者の主治医や担当医となる医師の研修会
受講率として9割以上を求めてきたところ、実際の受講率は、平成 29(2017)
年6月末時点で、85.2%にとどまっており、より一層の受講促進が求められる。
研修会の内容や形式については、患者の視点や遺族調査等の結果を取り入れ
ること、主治医と専門的な緩和ケア部門との連携方法をプログラムに入れるこ
と及び地域の医師も受講しやすいよう利便性を改善することが求められている。
また、がん患者の家族、遺族等に対するグリーフケア49についても、研修会を通
じて充実を図ることが求められている。
初期臨床研修の期間に、医師が基本的な緩和ケアの概念を学ぶこと50は重要で
ある。基本的な緩和ケアの習得のために、初期臨床研修の2年間で、全ての研
修医が研修会を受講することが必要との指摘がある。

(取り組むべき施策)
国及び拠点病院等は、拠点病院等以外の医療機関を対象として、研修会の受
講状況を把握すること、積極的に受講勧奨を行うことを通じて、基本的な緩和
ケアを実践できる人材の育成に取り組む。また、国は、チーム医療の観点から、
看護師、薬剤師等の医療従事者が受講可能となるよう、研修会の内容・体制を
検討する。
国は、拠点病院等以外の医療機関においても緩和ケアが実施されるよう、患
者の視点を取り入れつつ、地域の実情に応じて、研修会の内容や実施方法を充
実させる。また、主治医が自ら緩和ケアを実施する場合の方法、緩和ケアチー
49

「グリーフケア」とは、大切な人を失い、残された家族等の身近な者が悲しみを癒やす
過程を支える取組のこと。また、
「ビリーブメントケア」ともいう。
50
「臨床研修の到達目標(厚生労働省)」において、経験目標として「緩和ケア、終末期医
療」について盛り込まれている。
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