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資料1 給付と負担に関する指摘事項について (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28065.html
出典情報 社会保障審議会 介護保険部会(第98回 9/26)《厚生労働省》
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給付と負担に関する指摘事項について
(5)軽度者への生活援助サービス等に関する在り方①

<経済財政運営と改革の基本方針2018>(平成30年6月15日閣議決定)
介護のケアプラン作成、多床室室料、介護の軽度者への生活援助サービスについて、給付の在り方を検討する。

<介護保険部会意見>(令和元年12月27日)


軽度者に対する給付の見直し(軽度者の生活援助サービス等の地域支援事業への移行)について、見直しに慎重な立場から、以下の意見があった。
・ 見直しは、将来的には検討が必要であるが、総合事業の住民主体のサービスが十分ではなく、地域ごとにばらつきもある中では、効果的・効
率的・安定的な取組は期待できない。まずは現行の総合事業における多様なサービスの提供体制の構築等を最優先に検討すべき。
・ 見直しは、総合事業の実施状況や市町村の意向を踏まえて慎重に検討すべき。総合事業の課題である実施主体の担い手不足が解消される見込
みもない中では市町村も対応できず、現段階での判断は現実的でない。
・ 要介護1・2の方は認知症の方も多く、それに対する自治体の対応体制も不十分である。受入体制と効果的な対応策が整備されるまでは、見
直しは時期尚早。
・ 介護離職ゼロの観点や利用者の生活実態を十分踏まえて慎重な検討が必要。
・ 訪問介護における生活援助サービスは身体介護とあわせて一体的に提供されることで有用性が発揮され、利用者の生活を支えており、要介護
度にかかわらず同量のサービスを受けている。切り離した場合には状態が悪化して給付増につながる懸念もあり、慎重に検討すべき。
・ 介護サービス利用者の負担増となることを懸念。要介護1・2の方は軽度者ではなく、認知症の方もおり、重度化防止のためには専門職の介
護が必要。施設に入れない、低所得で高齢者向け住まいに入れないなど様々な理由で生活援助サービスを必要としている方がいることに留意が
必要。たとえ総合事業が充実したとしても、要介護認定を受けた人の給付の権利を奪うことは反対。

〇 一方で、見直しに積極的な立場から、以下の意見があった。
・ 社会保険料の負担増により中小企業や現役世代の負担は限界に達しており、制度の持続可能性を確保するため、見直しを確実に実施すべき。
見直しを行わない場合には、その要因と対応策を検討するなど、見直しに向けた道筋を示すべき。
・ 人材や財源に限りがある中で、専門的サービスを必要とする重度の方に重点化することが必要であり、見直しを実施すべき。
・ 大きなリスクは保険制度で、小さなリスクは自己負担で、という考え方に基づき、給付と負担にメリハリを付けることが必要。軽度者への生
活援助サービスについてもその観点から考えるべき。
・ 軽度者に対する給付の見直しの観点からも、総合事業の実施体制の構築に向けた更なる取組を具体的に明らかにした上で、早期に実施すべき。
〇 このほか、介護が必要になる主な理由は認知症であり、要介護1・2で介護の負担が軽いということは決してない。要介護1・2の人を軽度者
と称するのは誤解を与えかねないとの意見があった。
〇 軽度者の生活援助サービス等に関する給付の在り方については、総合事業の実施状況や介護保険の運営主体である市町村の意向、利用者への影
響等を踏まえながら、引き続き検討を行うことが適当である。

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