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資料119-2 特定胚(動物性集合胚)の譲受に関する届出について (5 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/2019/12/mext_00053.html
出典情報 科学技術・学術審議会 生命倫理・安全部会 特定胚等研究専門委員会(第119回 10/6)《文部科学省》
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講じること。
五 動物性集合胚を動物の胎内
に移植し、当該動物性集合胚か
ら個体を作り出した場合には、
当該個体と他の個体とを交配
させないこと。
・作成した動物性集合胚を滅失して解
析する場合には、具体的な方法につ
いて記載すること。
・作成した動物性集合胚を培養する場
合には、具体的な方法について記載
すること。
・作成した動物性集合胚を胎内移植及
び個体産生をする場合には、胎内移
植及び個体産生をしなければ得るこ
とができない科学的知見が得られる
必要があるが、必要以上の取扱期間
としないこと。

動物性集合胚を研究に用いる必要性
●指針第 14 条
動物性集合胚の譲受は、次に掲
げる要件のすべてを満たす場合
に限り、行うことができるものと
する。
一 譲り受けようとする動物性
集合胚がこの指針の規定に適合
して作成されたものであること。
●指針第 15 条
動物性集合胚の作成は、次に掲
げる要件を満たす場合に限り、行
うことができるものとする。
一 (略)
二 第十二条第一項第一号に規
定する要件を満たしているこ
と。

細胞系列特異的な細胞表面抗原を下に細胞の分布と分化状態
の定量的検証に用いる。組織標本では、ホルマリン/パラホル
ムアルデヒド/ブアンで固定したのち、ヒト細胞に予め施した
蛍光標識を元に、三次元的な細胞の分布と分化状態の検証に用
いる。ヒト細胞の挙動をライブイメージングにより解析する際
は、コンフォーカル顕微鏡下の小型培養ステージにて培養とイ
メージングを同時に行う。これらの解析を行わなかった、ある
いは譲受したが使用しなかった動物性集合胚、目的の解析を終
了した胚はオートクレーブにより滅菌したのち廃棄し、滅失記
録に残す。
・動物性集合胚の培養期間は、第一段階として原腸陥入開始時期
(マウス E6.5 相当)までとし、ヒト細胞の寄与が認められたら、
第二段階として臓器原基形成開始時期(マウス E8.5 相当)まで
とする。
・マウス E8.5 相当は大脳皮質形成前にあたるため、本研究によ
るヒト脳高次元機能を有するあいまい動物の誕生はない。同胚
由来のヒト生殖細胞(始原生殖細胞)の受精および、譲受した動
物性集合胚の動物の子宮への移植は行わない。

以下のとおり記載されている。
臓器移植に使用可能なサイズと機能を持った臓器を試験管内
で作成することは未だ困難である。その理由として、試験管内
で臓器形成過程を再現し、臓器の機能を維持する方法がないこ
とが挙げられる。動物性集合胚はホスト胚の生体内環境を利用
することでこれらの課題を解決可能な唯一の方法である。
ヒト臓器の作成にあたり、ヒト胚をホスト胚に用いることは倫
理的に不可能である。近年、多能性細胞幹細胞を用いた胚盤胞
様構造(ブラストイド)作成の報告がなされている(マウ
ス:Rivron etal., Nature 2018, ヒト:Yanagida et al., Cell
Stem cell 2022)。しかし、最も研究進んでいるマウスのブラス
トイドでも、子宮へ移植後に胎仔への発生は見られない。この
ことから、ブラストイドは個体発生能のある実際の動物胚の代
替物としては使用できない。そのため、動物胚をヒト細胞を移
植する際のホストとして利用する必要がある。

・動物性集合胚を用いない研究によっ
ては得ることができない科学的知見
が得られることがわかるように記載
すること
・胎内移植及び個体産生をする場合に
はその必要性について記載するこ
と。
・先行研究を踏まえつつ記載すること。

譲受者の技術的能力
●指針第 14 条
動物性集合胚の譲受は、次に掲
げる要件のすべてを満たす場合
に限り、行うことがで
きるものとする。
一 (略)
二 動物性集合胚を譲り受けよ

以下のとおり記載されている。
譲受者の研究グループは、日常的にヒト ES/iPS 細胞株の培養
や分化誘導、マウス組織・器官培養を行なっており、本研究遂
行に必要な技術と実験機材を有している。さらに、主たる研究
遂行者である柳田 絢加(助教)は 2021 年 2 月まで、本研究で使
用するヒト ES 細胞を樹立したケンブリッジ大学の Austin
Smith 教授のもとでヒト ES 細胞に関する研究に従事していた。
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