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【資料1】新型コロナウイルス感染症の検査について (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23757.html
出典情報 厚生科学審議会 会感染症部(第58回 2/9)《厚生労働省》
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発症から10日目以降の有症状者における唾液検体の活用(核酸検出検査、抗原定量検査)について
○ 核酸検出検査においては令和2年6月2日に令和2年度厚生科学研究の結果から、発症から9日目以内に唾液検体の使用を可
能としていた。一方で、発症から10日目以降の有症状者に対しては鼻咽頭PCRとの陽性一致率が低かったことから推奨されて
いなかった。


これまで、長崎大学等から以下のような知見が報告されている。
・無症状及び軽症の陽性患者19名から鼻咽頭検体、唾液検体を計123検体採取し、RT-PCRにおけるウイルス量や陽性率を比
較した。同一患者間では診断後17日目以降において鼻咽頭検体に比べ唾液検体のウイルス量が有意に多かった(左下図) 。
唾液PCRを鼻咽頭PCRと比較すると、陽性一致率45.8% (11/24)、 陰性一致率63.6% (63/99)、全体一致率60.1%
(74/123)であった。
・無症状・軽症のCOVID-19確定患者及び濃厚接触者200名から鼻咽頭、鼻腔、唾液の各検体を計337検体採取し、RT-PCRの
陽性率を比較した(右下図)。発症から15日目以降の期間において唾液検体の陽性率が最も高かった。



一方、RT-PCRは発症から10日間以上経過し、感染性がない例でも陽性となることがある(病原体検査の指針第4.1版より)。



上記の知見から、発症から10日目以降の有症状者における唾液検体の活用の是非について御意見を伺いたい。

検査の対象者
有症状者

発症から9日目以内
発症から10日目以降

無症状者
対応する検体のウイルス量比較

鼻咽頭

唾液

核酸検出検査
鼻咽頭
鼻腔





ー※3

抗原検査(定量)
鼻咽頭
鼻腔
唾液





ー※3

ー※3


唾液

ー※3


各検体の陽性率

○ 集団感染が生じた長崎港の
クルーズ船における無症状又
は軽症の陽性患者19名から鼻
咽頭、唾液の各検体を計123
検体採取し、RT-PCRにおけ
るウイルス量や陽性率を比較
した。
○ 同一患者間では診断後17日
目以降において、鼻咽頭拭い
液に比べ唾液検体のウイルス
量が有意に多かった。

Kenji Ota .et al. Detection of SARS-CoV-2 usingq RT-PCR in saliva obtained from asymptomatic or mild
COVID-19 patients, comparative analysis with matched nasopharyngeal samples. PLOS ONE. 2021 June 10.





※3

推奨されない。

○ 無症状又は軽症のCOVID19確定患者及び濃厚接触者
200名から鼻咽頭、鼻腔、唾
液の各検体を計337検体採取
し、RT-PCRの感度を比較し
た。
○ 発症から15日目以降にお
いて唾液検体で最も陽性率
が高かった。

0~7日目
8~14日目 15日目以降
発症からの日数
■ 鼻咽頭検体(CDC-LDT)
■ 自己鼻腔検体(Fortitude 2.1)
■ 自己鼻腔検体(CDC-LDT)

■ 唾液検体(Fortitude 2.1)
■ 唾液検体(CDC-LDT)

AKJ Teo .et al. Saliva is more sensitive than nasopharyngeal or nasal swabs for diagnosis of asymptomatic and
mild COVID-19 infection. Nature Scientific Report.2021 ;11:3134.

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