よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【資料1】新型コロナウイルス感染症の検査について (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23757.html
出典情報 厚生科学審議会 会感染症部(第58回 2/9)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

無症状者の鼻腔検体の活用(核酸検出検査、抗原定量検査)について(案)
○ 核酸検出検査及び抗原定性検査における鼻腔検体の使用については、第47回厚生科学審議会感染症部会にて
審議され、有症状者については承認されたが、無症状者はデータに乏しかったことから、使用は推奨されて
いない。一方で、核酸検出検査及び抗原定量検査と比べて感度の低いとされる抗原定性検査では、無症状者
の鼻腔検体は、確定診断としての使用は推奨されないが、感染拡大地域の医療機関や高齢者施設等において
幅広く検査を実施する際にスクリーニングに使用することは可能とされている。
○ 今回、鼻腔検体を用いた核酸検出検査及び抗原定量検査の有効性について、ロシュ・ダイアグノスティック
ス社よりデータが新たに報告された。
1.対象:無症状者(COVID-19疑い患者(濃厚接触者、スクリーニングを含む。)のうち、無症状者を集計)
2.結果:
・核酸検出検査において、鼻咽頭と鼻腔の比較では、高い陽性一致率(86.8%)、陰性一致率(96.5%)、及
び全体一致率(91.8%)を確認することができた。
・鼻腔検体の抗原定量検査において、鼻咽頭検体の核酸検出検査との比較では、陽性一致率(62.3%)は低下
するが、高い陰性一致率(100%)及び全体一致率(81.8%)であった。
・核酸検出検査において、鼻咽頭陽性であり、鼻腔陰性となった7例については、 5例(71.4%)がCt値
30以上、2例(28.6%)がCt値20未満であった。鼻咽頭検体の核酸検出検査陽性であり、鼻腔検体の抗原
定量検査で陰性となった20例については、12例(60%)がCt値30以上、8例(40%)がCt値30未満であっ
た。(うち2例はCt値20未満)
○ また、有症状者・無症状者の両方を対象としたシステマティックレビューにおいて、鼻咽頭検体の核酸検出
検査と比較し、鼻腔検体の核酸検出は感度86%、特異度99%であった。
Tsang NNY, et al. Diagnostic performance of different sampling approaches for SARS-CoV-2 RT-PCR testing: a systematic review and meta-analysis Lancet Infect Dis. 2021.

○ 以上から、改定案として、以下はどうか。
・核酸検出検査においては、無症状者の鼻腔検体を確定診断として使用を可能とする。
・抗原定量検査においては、無症状者の鼻腔検体を確定診断としての使用は推奨されないが、感染拡大地域の
3
医療機関や高齢者施設等において幅広く検査を実施する際にスクリーニングに使用することは可能とする。