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参考資料3:循環器病対策推進基本計画 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29443.html
出典情報 循環器病対策推進協議会(第11回 12/6)《厚生労働省》
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1.はじめに
脳卒中、心臓病その他の循環器病(以下「循環器病」という。)1は、我が国の
主要な死亡原因である。循環器病には、虚血性脳卒中(脳梗塞)、出血性脳卒中
(脳内出血、くも膜下出血など)、一過性脳虚血発作、虚血性心疾患(狭心症、
さく

心筋梗塞など)、心不全、不整脈、弁膜症(大動脈弁狭窄症、僧帽弁逆流症など)、
りゅう

しょう

大動脈疾患(大動脈解離、大動脈 瘤 など)、末 梢 血管疾患、肺血栓塞栓症、肺
高血圧症、心筋症、先天性心・脳血管疾患、遺伝性疾患等、多くの疾患が含まれ
る。
平成 30(2018)年の人口動態統計によると、心疾患は死亡原因の第2位、脳
血管疾患は第4位であり、両者を合わせると、悪性新生物(がん)に次ぐ死亡原
因2となっており、年間 31 万人以上の国民が亡くなっている。
令和元(2019)年版「救急・救助の現況」
(総務省消防庁)によると、平成 30
(2018)年中の救急自動車による救急出動件数のうち、最も多い事故種別は急病
(全体の 65.0%)である。急病の疾病分類では、脳疾患及び心疾患等を含む循
環器系が多く、全体の 15.7%を占め、特に高齢者ではその割合が高い。さらに、
急病の傷病程度別の搬送人数について、その疾病分類を分析すると、死亡及び重
症(長期入院)において、脳疾患や心疾患等が占める割合が高い。また、循環器
系の疾患は加齢とともに患者数が増加する傾向にある3ことに鑑みれば、高齢者
人口がピークを迎える 2040 年頃の我が国を展望すると、より一層の対策が必要
である。
さらに、令和元(2019)年「国民生活基礎調査」
(厚生労働省)によると、介
護が必要となった主な原因に占める割合は、脳血管疾患が 16.1%、心疾患が
4.5%であり、両者を合わせると 20.6%と最多である。
また、平成 29(2017)年度版「国民医療費」(厚生労働省)の概況によると、
1

健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本
法(平成 30 年法律第 105 号)では、脳卒中、心臓病その他の循環器病を「循環器病」とし
ているところ、同法に基づき策定する本基本計画についても同様とする。
2
第1位は悪性新生物(がん)、第2位は心疾患、第3位は老衰、第4位は脳血管疾患、第
5位は肺炎。
3
平成 29(2017)年「患者調査」
(厚生労働省)上巻第 61 表より、心疾患では年齢階級 75
~79 歳まで、脳血管疾患では年齢階級 80~84 歳まで患者数の増加傾向がみられる。
1