①「健康＝医療」といった健康観からの脱却と各パブリック・ヘルス概念の起こり
カナダの「ラロンドレポート」は、病気の決定要因を生物学的なものから環境要因・ライフスタイルも含めた4つの広い領域として再定義し、
合わせて医療レベルと健康レベルを同⼀視する思想から脱却し、包括的な健康観へ転換する嚆⽮となった。続く1978年の「アルマ・ア
タ宣言」や1986年の「オタワ憲章」で、現在につながる各パブリック・ヘルス概念の基礎が作られた。
健康観の変遷

健康の決定要因

コミュニティの記載

ー

ー

生物学的要因のみでなく
環境的要因および
ライフスタイル要因も健康
に関係するものであると
定義

ー

⾃⽴と⾃決の精神に則り、
コミュニティの中の個人や
家族があまねく享受できる
よう、⼗分な住⺠参加の
もとで実施される必要不
可欠なヘルスケアと定義

ー

プライマリヘルスケアは保健
分野に加え、国および地
域の開発の全てのセクター
の協調的な取組を必要と
すると記載

ー

プライマリヘルスケアとは
コミュニティの⾃⽴と⾃決の
精神に則り、⼗分な住⺠
参加のもとで、彼らの健康
ニーズに答えるものであると
記載

健康は目的ではなく
日々の生活の資源と
⾒なされると記載

ー

ヘルスプロモーションを
「人々が健康をコントロー
ルし改善することを可能と
するためのプロセス」
と定義

Build Healthy Public
Policyとしてすべての部門
およびあらゆるレベルの政
策⽴案者の議題に健康を
置くことを活動手段として
提示

1986
オタワ憲章

静的な健康観から
動的な健康観へ
変化

以降 現在まで
継承

バンコク憲章で
一部改変の後
現在まで継承

後年 Health in All
Policiesとして整理

ー

プライマリヘルスケア

以降発展していく概念・記載
領域横断の取組み

健康の領域として
生物学的要因、環境的
1974
要因、および
ラロンド・レポート
ライフスタイル要因を、
医療機能と同様に定義

1978
アルマ・アタ宣言

この時期に概ね完成した概念

ー

Health Promotion

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健康のための前提条件
として以下を定義

平和、安全な住居、教育、食
料、収⼊、安定した⽣態系、
持続的な資源、社会正義と
公平性

後年 Social
Determinant of
Healthとして整理

ヘルスプロモーションは
具体的かつ効果的な
コミュニティのアクションを
通じて機能すると記載

後年 コミュニティ
エンパワメントとして
整理

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