よむ、つかう、まなぶ。
資料4 21世紀の健康づくり運動全体としての評価 関連資料(令和4年2月28日版) (30 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html |
出典情報 | 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
今回調査⽂書から⾒る健康観の歴史的変遷
1986年のオタワ憲章から健康を⽬的ではなく「資源」と捉える健康観が登場し、近年になって⾝体のみならず社会的な⽂脈への健康
観の範囲の拡張や、能⼒としての健康の定義が⾒られる。
文書・宣言
1946︓WHO憲章
・・・
1976︓ラロンドレポート(カナダ)
健康の定義への言及
健康を「Health is a state of complete, physical, mental and social wellbeing and not merely the absence of disease or infirmity」と定義
・・・
健康領域における伝統的な⾒⽅は、医療レベルと健康のレベルを同⼀視するものだったとして
健康の領域を⽣物学的要因、環境的要因、およびライフスタイル要因を、医療機能と同様
に定義
⾝体的・精神的・社会的に完全に良好な状態に到達するためには、個⼈・集団は成したい
事を定義し、実現し、ニーズを満たし、周囲の環境を変えたり対処することが出来なければな
らない。そのため、健康は目的ではなく日々の生活の資源と⾒なされる、と記載
1986:Achieving Health For All:
A Framework For Health
Promotion(カナダ)
⽇常⽣活の⼀部であり、⼈々が環境を管理しさらには変化させる能⼒を与えるリソースであ
り、⽇常⽣活における基本的かつ動的な⼒と記載
1998:WHO執⾏理事会
Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and
social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.との変
更提議がなされる。(後にWHO総会で、現⾏の健康定義は適切に機能しており審議の緊
急性が他案件に⽐べて低いなどの理由で採決⾒送り)
・・・
1986︓オタワ憲章
2009:Machteld Huber「How
should we define health?」
(オランダ)
WHO憲章(1946)における健康の定義を批判した上で、健康を「社会的・身体的・感情
的課題に直⾯した際に適応し、⾃ら管理する能⼒」と定義
2010:Adelaide Statement on
Health in All Policies
健康とは、⼈の⾝体的能⼒(capacities)に加え、その人の持つ社会的および個人的なリ
ソースにも重点を置く、ポジティブな概念である。そのためヘルスプロモーションは、単に保健部
門の責任ではなく、健康的な生活習慣の推進という枠を越え、well-being や、(健康増
進を促すような)環境作りにまで至る、と記載
2020:Healthy People 2030
健康とwell-beingの促進と病気の予防は身体的健康・精神的健康・社会的健康の各側
面を連携させた取組であると記載
30
変遷
健康の国際的定義の確⽴
「健康=医療」という健康観からの
本格的な脱却
「健康=静的な状態」から
「健康=動的な資源」である
という健康観
身体・状態としての健康観から脱却し
社会的・精神的側面を含めた
「能⼒」としての健康
30
1986年のオタワ憲章から健康を⽬的ではなく「資源」と捉える健康観が登場し、近年になって⾝体のみならず社会的な⽂脈への健康
観の範囲の拡張や、能⼒としての健康の定義が⾒られる。
文書・宣言
1946︓WHO憲章
・・・
1976︓ラロンドレポート(カナダ)
健康の定義への言及
健康を「Health is a state of complete, physical, mental and social wellbeing and not merely the absence of disease or infirmity」と定義
・・・
健康領域における伝統的な⾒⽅は、医療レベルと健康のレベルを同⼀視するものだったとして
健康の領域を⽣物学的要因、環境的要因、およびライフスタイル要因を、医療機能と同様
に定義
⾝体的・精神的・社会的に完全に良好な状態に到達するためには、個⼈・集団は成したい
事を定義し、実現し、ニーズを満たし、周囲の環境を変えたり対処することが出来なければな
らない。そのため、健康は目的ではなく日々の生活の資源と⾒なされる、と記載
1986:Achieving Health For All:
A Framework For Health
Promotion(カナダ)
⽇常⽣活の⼀部であり、⼈々が環境を管理しさらには変化させる能⼒を与えるリソースであ
り、⽇常⽣活における基本的かつ動的な⼒と記載
1998:WHO執⾏理事会
Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and
social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.との変
更提議がなされる。(後にWHO総会で、現⾏の健康定義は適切に機能しており審議の緊
急性が他案件に⽐べて低いなどの理由で採決⾒送り)
・・・
1986︓オタワ憲章
2009:Machteld Huber「How
should we define health?」
(オランダ)
WHO憲章(1946)における健康の定義を批判した上で、健康を「社会的・身体的・感情
的課題に直⾯した際に適応し、⾃ら管理する能⼒」と定義
2010:Adelaide Statement on
Health in All Policies
健康とは、⼈の⾝体的能⼒(capacities)に加え、その人の持つ社会的および個人的なリ
ソースにも重点を置く、ポジティブな概念である。そのためヘルスプロモーションは、単に保健部
門の責任ではなく、健康的な生活習慣の推進という枠を越え、well-being や、(健康増
進を促すような)環境作りにまで至る、と記載
2020:Healthy People 2030
健康とwell-beingの促進と病気の予防は身体的健康・精神的健康・社会的健康の各側
面を連携させた取組であると記載
30
変遷
健康の国際的定義の確⽴
「健康=医療」という健康観からの
本格的な脱却
「健康=静的な状態」から
「健康=動的な資源」である
という健康観
身体・状態としての健康観から脱却し
社会的・精神的側面を含めた
「能⼒」としての健康
30