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ヒアリング資料4 特定非営利活動法人 日本高次脳機能障害友の会 (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34626.html
出典情報 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(第34回 8/9)《厚生労働省》
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現場で工夫している事例について
(事例1) 障害当事者の心の居場所【視点1・2・3・4】

事例提供:脳損傷友の会高知青い空

(心の居場所の支援といえる取り組みに評価を)

Aさんは40歳代男性で、交通事故による頭部外傷により高次脳機能障害(特に、社会的行動障害)を呈した方である。発
症後、社会的行動障害の影響等もあり、家族とは次第に疎遠になり、グループホームでの生活を経験されたこともあるが入
所者間でのトラブルが相次ぎ強制退所する運びとなり、現在は生活保護を受給しながら一人で生活をしている。単身生活を
していく中で生じる他者との様々なトラブル(例:参考資料8)が生じた際には、夜間の対応を含めた支援を高次脳機能障害
当事者・家族会というインフォーマルなサービスで対応しているのが現状である。
ある日、支援者数名とAさんとで、隣県で開催されたバリアフリー演劇の公演に参加した。Aさんにとっては、25年ぶりの県
外旅、25年ぶりの外食であった。
その旅以降、これまで頻回に生じていた、Aさんと他者とのトラブルの頻度は明らかに減少した。また、旅に同行したAさん
の通所する就労継続支援B型事業所の職員は、旅以降、Aさんと対話する機会が増加し、仕事に対するモチベーションが向
上した。

今回の旅は、他者との様々なトラブルを招く事が多い社会的行動障害のある人Aさんのトラブルの頻度の減少に寄与した。
また、高次脳機能障害のある人を支援する職員は、日々の支援に難渋し疲弊することも多々あるが、支援者にとっても今
回の旅は、障害の理解や必要な支援の理解に寄与するものとなった。

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