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【古谷委員提出資料】 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35769.html
出典情報 社会保障審議会介護給付費分科会(第229回 10/26)《厚生労働省》
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Ⅱ 各論要望
1.特別養護老人ホーム
(1)特別養護老人ホームの医療アクセスの向上
特養の配置医師の職務が健康管理の範囲とされる中で、本会で実施した緊急アンケー
ト調査に回答があった1,100施設のうち621施設(56.5%)が「週1回程度の
定期の診療を超える対応をしていただいている」と回答がある一方で、479施設(43.
5%)が「配置医師による診療は週1回程度の定期の診療対応のみ」と回答しており、緊
急時対応や看取り対応について、配置医師以外の何らかの関与が必要となっていることが
明らかになった。また、特別養護老人ホームと医療機関の協力体制に関する調査研究事業
(令和4年度老健事業)では、配置医師緊急時対応加算を算定していない1,064施設
の理由のうち、
「緊急の場合はすべて救急搬送で対応しているため」と回答する施設が3
42施設(32.1%)ある実態も報告されている。
これらのことから緊急時や看取りへの対応については、配置医師の機能の向上を図る
ことを主軸として、地域の医療資源の状況を踏まえ、協力医療機関(訪問診療含む)との
連携体制強化、オンライン診療との組み合わせなども含め、特養入所者の医療アクセスの
向上を図っていただきたい。
(2)小規模特別養護老人ホーム(定員30人)の存続について
小規模特養においては、地域において必要な介護サービスの継続に向けては、社会全体
で介護が必要な方を支えるという介護保険法の理念の下、①小規模特養の基本報酬に、地
域社会を支えるセーフティネットの役割を担うことへの報酬上の評価の取り入れ、②訪
問介護等に見られる特別地域加算にならって一部の経営困難な地域に対する地域加算の
創設、③更に特殊地域や個別事情に対応する自治体独自の支援、という三階建てとするこ
とで、将来にわたり地域に必要な介護サービスを維持していくことが可能となる仕組みを
検討すべきである。
経過的小規模介護福祉施設サービス費については、そのような趣旨に沿って、継続して
いくべきである。
併せて小規模特養においては、介護職員の確保が難しいだけでなく、加算を取得するた
めの管理栄養士や看護師等の専門職の確保が一層困難な地域事情があることから、人員
配置基準や加算・減算の在り方についての特例措置も考慮すべきである。とりわけ、併設
して展開される短期入所生活介護や通所介護、訪問介護等については併設サービスの合計
定員数(利用者数)に対する常勤、専従要件の早急な見直しが必要である。
例えば看護体制加算や看取り介護加算の要件である看護師の常勤配置については、小
規模な施設等でも医療ニーズへの対応を一層推進していくために、一定の条件のもとでオ
ンラインやオンコールを中心とする関与の在り方や常勤換算での配置を可とするなど、厳
しい人材不足下でのサービスの質の維持と確保について積極的に検討していただきたい。

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