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資料1-3 指摘事項に対する回答 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35961.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第155回 11/9)《厚生労働省》
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血中濃度半減期を勘案した場合、ゲムシタビン塩酸塩で α 相約 3 分・β 相約 20 分、ナブパクリタ
キセルで約 16~40 時間、L-OHP で α 相約 0.3 時間・β 相約 30 時間・γ 相約 400 時間、CPT-11 で
約 4~6 時間、CPT-11 の活性代謝物で約 11~19 時間、5-FU で α 相約 2 分・β 相約 20 分、l-LV で
約 1 時間、nal-IRI で約 24 時間です(各薬剤の添付文書を基に記載)。
本臨床研究で用いる AM80 は、単独での抗腫瘍効果を示すのではなく、免疫チェックポイント
阻害剤(ICI)の効果の増強を期待して投与します。ご指摘のように、不耐の場合は、前治療の影
響による抗腫瘍効果は完全には否定できないと思われますが、本臨床研究では、前治療薬の最終
投与から 14 日以内である患者は除外しており、登録後 AM80 の投与が 7 日間ありますので、ICI
であるペムブロリズマブ投与までには少なくとも 21 日間が経過しており、前治療薬の半減期は超
える期間が経過していると思われ、前治療の影響はそれほど大きく出ないと考えます。
対象となる膵癌患者は、2 種類の標準的治療に対して抵抗性の患者であり、有効とされる治療方
法がない患者で、非常に予後が悪いため、選択基準に該当し、除外基準に該当しなければ、早め
に組入れを進め、有効性及び安全性を確認したいと考えています。
2023 年 10 月 30 日追記
「薬物動態額観点からではなく、効果及び毒性の薬力学上の観点からご回答ください。
」と追加
で照会いただきました。
効果の観点では、標準療法に不応又は不耐の治癒切除不能膵癌患者に対する二次治療における
S-1 の奏効率は、2.8%(1/36 例)で(Oncology. 96(1):1-7, 2019)、また、一次治療以降の切除不能膵
癌に対する免疫チェックポイント阻害剤の臨床試験では、奏効率はイピリムマブで 0.0%
(0/27 例)
及びデュルバルマブで 0.0%(0/32 例)であるため(J Immunother. 33(8): 828–833, 2010; JAMA Oncol.
5(10): 1431-1438, 2019)
、今回は、二次治療以降の患者を対象にしていますが、前治療の影響があ
ったとしても、奏効まで至る可能性は低いと考えています。
一方、毒性については、概ね前治療の半減期を超えてくる期間となるため、選択基準・除外基
準の基準を満たしており、また、投与開始時点の休薬基準に該当しないことを確認することで、
安全性の観点からは、前治療の影響による大きな問題が生じる可能性は低いと考えています。

3. 7.3.1.について
Tamibaroten を体表面積により 1 日 7, 9, 11, 13 mg を投与することになっているが、2mg 製剤
であるため不可能である。もし 1 mg 等新たな製剤を用いる場合、その製剤としての特性がどの
程度検討されているのか、不明である。さらに、1 日用量を等分できない場合、どのように 2 回
に分けるのか臨床研究実施計画書に規定しておくべきである。
【回答】
臨床研究実施計画書の「3.1. 臨床研究に用いる医薬品の概要 1」の項にも示したとおり、AM80
は 1mg 製剤を用います。この 1mg 製剤は、先行している膵癌及び再発小児固形がんに対する治験
でも用いられている製剤となります。
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