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【資料1】検証的試験等における日本人データの必要性の整理及び迅速な承認制度のあり方について (6 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36390.html |
出典情報 | 創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会(第6回 12/13)《厚生労働省》 |
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国際共同治験における症例数の設定に係るこれまでの考え方②
▍国際共同治験に関する基本的考え方について(平成19年通知)
⚫ 「国際共同治験に関する基本的な考え方」(平成19年9月28日付け厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知)では、日本人の症例
数の決定についての具体例として、次のような記載がある。
したがって、症例数については、一般的に推奨できる方法は現時点で確立されておらず、実施地域の数、試験規模、対象疾患、全体での症例数と日本人症例
数との割合等を考慮して決定することが必要である。例えば、国際共同治験を計画する際に全集団と日本人集団において一貫した結果が得られる可能性を考
慮する方法として、定量的な評価変数を用いたプラセボ対照試験を例にとると以下のような方法があると考えられる。
(1) 方法1: プラセボ群と治験薬群での群間差をD、その場合の全集団での群間差を Dall、日本人集団における群間差をDJapanとすると、DJapan/Dall >πが成立
するような確率が80%以上となるように日本人症例数を設定する。πについては、適切な値を設定する必要があるが、一般的には0.5以上の値をとること
が推奨される。この方法では、日本人症例数を最⼩にしようとすると、全体での症例数が増加し、全体での症例数を最⼩にしようとすると日本人症例数
が増加するという関係が認められる。
(2) 方法2: 全集団におけるプラセボ群と治験薬群での群間差を Dall、例えば 3地域が試験に参加し、各地域でのプラセボ群と治験薬群での群間差をそれぞ
れD1、D2、D3とすると、D1、D2、D3 が全て同様の傾向にあることを示す。例えば Dall が正の値をとるとすると、D1、D2、D3のいずれの値も 0 を
上回る確率が 80 %以上となるように症例数を設定する。この方法では、各地域から均等に症例数を集積した場合に、確率が⾼くなるという傾向があり、
全体の症例数を変更することなく日本人症例数を検討することが可能であるが、日本人の構成比率が⼩さく、症例数が少ない場合に、地域間比較が十分
に行えない場合があることに留意すべきである。
※海外第3相試験が実施された品目について、国内試験を実施する場合の症例数設定については、
こうした具体的方法として例示されているものはなく、個々の試験において検討されている。
⚫ こうした方法により目標症例数を検討しつつ、超希少疾患については、フィージビリティを踏まえ、より少ない症例数が想定される
場合でも、許容される場合がある。
どのような領域であっても国際共同治験を実施することは可能であるが、希少疾病等の国内で大規模な検証試験を実施すること
が困難と考えられる疾患であれば、より積極的に国際共同治験の実施を検討すべきである。これまでは国内で少数例の使用経験的
な試験が実施されている場合もあったが、このような開発戦略よりも、国際共同治験の中に可能な限り多くの日本人の症例を組み
入れ、より適切な臨床試験デザインに基づくエビデンスを構築することが望ましい。
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▍国際共同治験に関する基本的考え方について(平成19年通知)
⚫ 「国際共同治験に関する基本的な考え方」(平成19年9月28日付け厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知)では、日本人の症例
数の決定についての具体例として、次のような記載がある。
したがって、症例数については、一般的に推奨できる方法は現時点で確立されておらず、実施地域の数、試験規模、対象疾患、全体での症例数と日本人症例
数との割合等を考慮して決定することが必要である。例えば、国際共同治験を計画する際に全集団と日本人集団において一貫した結果が得られる可能性を考
慮する方法として、定量的な評価変数を用いたプラセボ対照試験を例にとると以下のような方法があると考えられる。
(1) 方法1: プラセボ群と治験薬群での群間差をD、その場合の全集団での群間差を Dall、日本人集団における群間差をDJapanとすると、DJapan/Dall >πが成立
するような確率が80%以上となるように日本人症例数を設定する。πについては、適切な値を設定する必要があるが、一般的には0.5以上の値をとること
が推奨される。この方法では、日本人症例数を最⼩にしようとすると、全体での症例数が増加し、全体での症例数を最⼩にしようとすると日本人症例数
が増加するという関係が認められる。
(2) 方法2: 全集団におけるプラセボ群と治験薬群での群間差を Dall、例えば 3地域が試験に参加し、各地域でのプラセボ群と治験薬群での群間差をそれぞ
れD1、D2、D3とすると、D1、D2、D3 が全て同様の傾向にあることを示す。例えば Dall が正の値をとるとすると、D1、D2、D3のいずれの値も 0 を
上回る確率が 80 %以上となるように症例数を設定する。この方法では、各地域から均等に症例数を集積した場合に、確率が⾼くなるという傾向があり、
全体の症例数を変更することなく日本人症例数を検討することが可能であるが、日本人の構成比率が⼩さく、症例数が少ない場合に、地域間比較が十分
に行えない場合があることに留意すべきである。
※海外第3相試験が実施された品目について、国内試験を実施する場合の症例数設定については、
こうした具体的方法として例示されているものはなく、個々の試験において検討されている。
⚫ こうした方法により目標症例数を検討しつつ、超希少疾患については、フィージビリティを踏まえ、より少ない症例数が想定される
場合でも、許容される場合がある。
どのような領域であっても国際共同治験を実施することは可能であるが、希少疾病等の国内で大規模な検証試験を実施すること
が困難と考えられる疾患であれば、より積極的に国際共同治験の実施を検討すべきである。これまでは国内で少数例の使用経験的
な試験が実施されている場合もあったが、このような開発戦略よりも、国際共同治験の中に可能な限り多くの日本人の症例を組み
入れ、より適切な臨床試験デザインに基づくエビデンスを構築することが望ましい。
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