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資料1-2  令和5年度血液製剤使用実態調査について (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37360.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会 適正使用調査会(令和5年度第1回 1/29)《厚生労働省》
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【結論】
輸血用血液製剤が供給された小規模医療機関は全国 7,974 施設に上るが、そこで購入された輸血用
血液製剤の総量は全体の 5~16%であった。小病院は診療所に近い輸血量や診療規模の病院から中病院
に匹敵する病院まで多様であった。中大病院と比較し小規模医療機関の輸血管理体制整備は未だ不充
分であった。輸血用血液製剤の廃棄量は病床規模と製剤により異なり、小規模医療機関は年間赤血球
廃棄量の 41%を占めた。赤血球は診療所では主に内科系診療科に、小病院ではさまざまな診療科にて
使用されていた。赤血球廃棄要因は有効期限切れが最多であった。赤血球廃棄に関する因子として、
診療所では産科診療および輸血管理体制の不備、小病院では心臓血管外科および産科周術期診療、赤
血球使用量の多い内科系診療科の不在、輸血管理体制の不備が挙げられた。
赤血球廃棄削減に向け、まず、産科および心臓血管外科診療については中大病院との病診連携推進
および基幹病院への診療の集約化といった対策が必要と考えられる。また、小規模医療機関において
有効期限が迫った赤血球が回収され有効利用されるようブラットローテションの導入について検討が
必要と考えられる。施設の選定、製剤の安全性の担保、ATR 等の導入コストの財源について協議を要
する。さらに、診療所における輸血責任医師および輸血担当技師の選任、輸血療法委員会の設置、小
病院における輸血部門設置および輸血管理料取得体制整備は、廃棄削減につながる可能性があり輸血
管理体制の整備が望まれる。

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