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資料1 第6回電子処方箋等検討ワーキンググループ資料 (29 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43275.html
出典情報 電子処方箋等検討ワーキンググループ(第6回 9/24)《厚生労働省》
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現状のトレーシングレポート等の運用について


薬局から医療機関への情報共有による有益性について、例えば以下のような研究が報告されている。(概要のみ記載)

徳丸隼平ら:癌と化学療法 46(11) 1747-1752, 2019.
・ある病院における、電話及びFAXにより薬局からフィードバック情報について、医師へのフィードバックによる薬物療法変更の有無やその内容に
ついて、後方視的に調査を行ったもの。
・電話では治療内容の確認や問い合わせが多く、FAXでは副作用報告・支持療法に係る報告が多かった。
・診療録に記載のない情報が薬局からフィードバックされることで、治療上有益な情報が意思に伝達され治療に反映させることができたことや、院
内で見過ごされていた副作用の発見に繋がった等とされている。

疋田絵梨ら:癌と化学療法 49(2) 167-171, 2022.
・調査を行った病院では、外来がん化学療法患者の副作用発現状況を評価し、薬局薬剤師によるフォローアップが必要と判断した場合に、副作用発
現情報提供書を患者に交付し、薬局から病院に同文書をFAXにて返送し、FAXされた文書を電子カルテに取り込み、薬剤師・医師・看護師といった
職種で共有している。
・本副作用発現情報提供書が薬局から提供された患者について分析を行ったところ、薬局からのフィードバック情報が病院内の医師・看護師・薬剤
師の記録に反映されており、外来がん化学療法の治療体制のサポートに有用であったと報告されている。また、電子カルテへの取り込みにより多
職種での情報共有ができたと報告されている。

有田仁紀ら:医療薬学 47(12) 649-658, 2021.
・ある病院におけるCTCAE形式*のトレーシングレポートの有用性や情報の活用状況の評価を行った研究。
薬局からFAXで送付され、病院薬剤師が電子カルテに入力したトレーシングレポートの内容等の後方視的調査や、がん領域の薬薬連携の研修会に
参加した薬剤師家のアンケートが行われた。
・本研究の調査対象病院ではCTCAE形式のトレーシングレポートを採用しており、これにより有害事象の発現状況やGradeを的確に医師へ情報提供す
ることができたこと等が報告されている。
* CTCAE:有害事象共通用語標準

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