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出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html |
出典情報 | 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第7.1版」の周知について(3/31付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 7.1 版 ●2 臨床像
【ワクチンによる重症化予防効果】
国立感染症研究所において,検査陰性デザインを用いた症例対照研究により,オミクロン株流行
期 (2022 年 1 月 ) における新型コロナワクチンの発症予防効果が報告された.2 回接種から 0 ~ 2
カ月の有効率 ( 発症予防効果 ) は 71%,2 回接種から 2 ~ 4 カ月の有効率は 54%,2 回接種から 4
~ 6 カ月の有効率は 49%,2 回接種から 6 カ月以降の有効率は 53%,追加接種後 2 週間程度(中
央値 16 日)の有効率は 81% であった.
また,オミクロン株流行下での米国における検討では,死亡リスクは 2 回接種者で 0.08%(未接
種者 0.3%),追加接種者 0.07%と報告されている.再感染やブレイクスルー感染での重症化リス
ク因子は高齢(65 歳以上),複数の基礎疾患(特に4つ以上)などが報告されている.
・国立感染症研究所 . SARS-CoV-2 の変異株 B.1.1.529 系統(オミクロン株)について(第 8 報)2022.
・国立感染症研究所 . 新型コロナワクチンの有効性を検討した症例対照研究の暫定報告(第3報)2022.
・Danza P, et al. SARS-CoV-2 infection and hospitalization among adults aged ≥18 years, by vaccination status, before and
during SARS-CoV-2 B.1.1.529 (Omicron) variant predominance — Los Angeles County, California, November 7, 2021–
January 8, 2022. MMWR 2022.
・Yek C, et al. Risk factors for severe COVID-19 outcomes among persons aged >18 years who completed a primary
COVID-19 vaccination series – 465 health care facilities, United States, December 2020-October 2021. MMWR 2022.
【重症化マーカー】
血液検査は患者の状態把握に参考となるため,重症化リスク因子を有する患者や中等症以上の患
者においては実施されることが望ましい.特に患者の重症度判定や予後予測に資するバイオマーカー
(重症化マーカー)については,国内外で多数の研究が実施されてきた.これらを補助的に活用する
ことで,診療の質向上や医療資源の有効活用などが期待される.
最近のメタアナリシス(研究数 32;入院患者 10,491 名が対象)によれば,①リンパ球減少,
② 血小板減少,③ D ダイマー上昇,④ CRP 上昇,⑤プロカルシトニン上昇,⑥クレアチンキ
ナー ゼ上昇,⑦ AST 上昇,⑧ ALT 上昇,⑨クレアチニン上昇,⑩ LDH 上昇,が人工呼吸や
死亡 と有意に関連していた.
・Malik P, et al. Biomarkers and outcomes of COVID-19 hospitalisations: systematic review and meta-analysis.
BMJ Evid Based Med 2021.
・重症例ではインターフェロン産生の低下に関連する遺伝子変異の割合が高いとする報告がある.
・IFN- λ 3(インターフェロンラムダ3)は,SARS-CoV-2 に感染した患者の血中で,酸素投与
を要する中等症Ⅱ以上の症状を示す 1 ~ 3 日前に上昇することが知られており,SARS-CoV- 2
陽性の,基本的には入院患者を対象に,測定を実施することで重症化を予測できる可能性がある.
ただし,IFN- λ 3 陽性の場合は陰性の場合に比べて重症化のリスクが高いが,陰性であっても重
症化の可能性を完全に除外することは困難であることに留意すること.
・Sugiyama M,et al. Serum CCL17 level becomes a predictive marker to distinguish between mild/moderate and
severe/critical disease in patients with COVID-19. Gene 2021.
・TARC は,SARS-CoV-2 に感染した患者の血中で,酸素投与を要する中等症Ⅱ以上の重症化に
至る患者では発症初期から重症化するまでの期間は低値を示すことが知られている.このため,
SARS-CoV-2 陽性の患者を対象に 1 回測定することで,重症化する患者を特定できる可能性が
ある.ただし,重症化するタイミングを予測することはできないことに留意すること.
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【ワクチンによる重症化予防効果】
国立感染症研究所において,検査陰性デザインを用いた症例対照研究により,オミクロン株流行
期 (2022 年 1 月 ) における新型コロナワクチンの発症予防効果が報告された.2 回接種から 0 ~ 2
カ月の有効率 ( 発症予防効果 ) は 71%,2 回接種から 2 ~ 4 カ月の有効率は 54%,2 回接種から 4
~ 6 カ月の有効率は 49%,2 回接種から 6 カ月以降の有効率は 53%,追加接種後 2 週間程度(中
央値 16 日)の有効率は 81% であった.
また,オミクロン株流行下での米国における検討では,死亡リスクは 2 回接種者で 0.08%(未接
種者 0.3%),追加接種者 0.07%と報告されている.再感染やブレイクスルー感染での重症化リス
ク因子は高齢(65 歳以上),複数の基礎疾患(特に4つ以上)などが報告されている.
・国立感染症研究所 . SARS-CoV-2 の変異株 B.1.1.529 系統(オミクロン株)について(第 8 報)2022.
・国立感染症研究所 . 新型コロナワクチンの有効性を検討した症例対照研究の暫定報告(第3報)2022.
・Danza P, et al. SARS-CoV-2 infection and hospitalization among adults aged ≥18 years, by vaccination status, before and
during SARS-CoV-2 B.1.1.529 (Omicron) variant predominance — Los Angeles County, California, November 7, 2021–
January 8, 2022. MMWR 2022.
・Yek C, et al. Risk factors for severe COVID-19 outcomes among persons aged >18 years who completed a primary
COVID-19 vaccination series – 465 health care facilities, United States, December 2020-October 2021. MMWR 2022.
【重症化マーカー】
血液検査は患者の状態把握に参考となるため,重症化リスク因子を有する患者や中等症以上の患
者においては実施されることが望ましい.特に患者の重症度判定や予後予測に資するバイオマーカー
(重症化マーカー)については,国内外で多数の研究が実施されてきた.これらを補助的に活用する
ことで,診療の質向上や医療資源の有効活用などが期待される.
最近のメタアナリシス(研究数 32;入院患者 10,491 名が対象)によれば,①リンパ球減少,
② 血小板減少,③ D ダイマー上昇,④ CRP 上昇,⑤プロカルシトニン上昇,⑥クレアチンキ
ナー ゼ上昇,⑦ AST 上昇,⑧ ALT 上昇,⑨クレアチニン上昇,⑩ LDH 上昇,が人工呼吸や
死亡 と有意に関連していた.
・Malik P, et al. Biomarkers and outcomes of COVID-19 hospitalisations: systematic review and meta-analysis.
BMJ Evid Based Med 2021.
・重症例ではインターフェロン産生の低下に関連する遺伝子変異の割合が高いとする報告がある.
・IFN- λ 3(インターフェロンラムダ3)は,SARS-CoV-2 に感染した患者の血中で,酸素投与
を要する中等症Ⅱ以上の症状を示す 1 ~ 3 日前に上昇することが知られており,SARS-CoV- 2
陽性の,基本的には入院患者を対象に,測定を実施することで重症化を予測できる可能性がある.
ただし,IFN- λ 3 陽性の場合は陰性の場合に比べて重症化のリスクが高いが,陰性であっても重
症化の可能性を完全に除外することは困難であることに留意すること.
・Sugiyama M,et al. Serum CCL17 level becomes a predictive marker to distinguish between mild/moderate and
severe/critical disease in patients with COVID-19. Gene 2021.
・TARC は,SARS-CoV-2 に感染した患者の血中で,酸素投与を要する中等症Ⅱ以上の重症化に
至る患者では発症初期から重症化するまでの期間は低値を示すことが知られている.このため,
SARS-CoV-2 陽性の患者を対象に 1 回測定することで,重症化する患者を特定できる可能性が
ある.ただし,重症化するタイミングを予測することはできないことに留意すること.
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