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参考資料4 医師臨床研修指導ガイドライン-2023年度版-[1.3MB] (43 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45919.html
出典情報 医道審議会 医師分科会医師臨床研修部会(令和6年度第4回 11/27)《厚生労働省》
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3.PG-EPOC(E-Portfolio of Clinical training for PostGraduates)
従前より、研修医及び指導医は、臨床研修の到達目標に記載された個々の項目について、
研修医が実際にどの程度履修したのか随時記録を行うものとされており、研修の進捗状況の
記録については、研修医手帳が利用されているほか、インターネットを用いた評価システム
などが活用されている。
2018 年(平成 30 年)7 月 3 日付の厚生労働省医政局長省令施行通知文書では、研修期間中
の評価は、少なくとも分野・診療科ごとの研修期間終了の際に、指導医を始めとする医師及
び医師以外の医療職(看護師を含むことが望ましい)が、前出の研修医評価票を用いて、到
達目標の達成度を評価し、研修管理委員会で保管することと規定され、研修の進捗状況の記
録については、インターネットを用いた評価システム等を活用することと改められた。した
がって、少なくとも分野・診療科ごとの研修期間終了の際に、研修評価票Ⅰ(1 枚)、Ⅱ(10
枚)、Ⅲ(1 枚)の合計 12 枚の評価票が複数の評価者から(施設によっては研修医自身から
も)プログラム責任者・研修管理委員会に提出されるようになるため、研修修了までに多数
の評価票を管理する必要があることから、これらの記録については電子的に管理することが
必須となっている。
インターネットを用いた評価システムとしては、従前よりオンライン卒後臨床研修評価シ
ステム(EPOC)が広く活用されていた。EPOC は、到達目標の達成度の評価等、研修管理に有
用な情報を記録・管理することが可能な、研修プログラム管理のサポートツールである。2020
年4月から、厚生労働省の補助金により開発された、<臨床研修の到達目標、方略及び評価
>に準拠した新しい卒後臨床研修医用 EPOC(以下「PG-EPOC」という。)が運用されている。
2022 年度末で全国約 5,600 施設、登録研修医は約 16,000 名(利用率 92%)、指導医約 60,000
名、メディカルスタッフ約 5,300 名が利用している。
PG-EPOC では、携帯端末からこれまでよりも簡便に情報の登録・閲覧ができることから、研
修現場での評価およびフィードバックに活用することが可能である。加えて、経験症例や研
修活動を記録する機能も搭載されているので、臨床研修の評価だけでなく、研修医自身の研
修ポートフォリオとしても活用できる。本稿では、PG-EPOC の仕様の概要を紹介する。

(1)PG-EPOC と UMIN ID
PG-EPOC を利用するためには、大学病院医療情報ネットワークセンター(UMIN センター)
の UMIN ID が必要である。UMIN ID は、医療関連の資格所持者であれば無料で取得できる。
研修医は出身大学で取得済みである。UMIN ID を持たない評価者については、研修管理部門
が評価を代行入力することで対応可能である。なお、EPOC システムから配信されるメール
(評価依頼メール等)は UMIN アドレス(xxxx-xxx@umin.ac.jp)に送信されるので、受信
できるように UMIN 電子メールの転送設定を行う必要がある。

(2)PG-EPOC に登録する情報
PG-EPOC には、①到達目標の達成度評価(研修医評価票Ⅰ~Ⅲ)、②研修履歴(研修期間
/分野・診療科)
、③経験した症候/疾病・病態の記録、④基本的な診療において必要な分
野・領域等に関する研修の記録、⑤研修医へのフィードバックの記録、⑥到達目標の達成
度判定票及び研修修了判定を登録する(図 3-15「達成度評価の構造」を参照)。必要に応じ
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