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(別添)新型コロナウイルス感染症のPCR検査等における精度管理マニュアル (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html |
出典情報 | 「新型コロナウイルス感染症のPCR検査等における精度管理マニュアル」について(周知)(4/15付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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4) 精確さ (Accuracy)
精確さとは、測定結果の真度(正確さ)と精度(再現性)を含めた測定量の真
の値との一致の度合いをいう。核酸増幅法における定義は、測定に由来する核酸
配列と参照配列との一致の程度である。
精確さの評価は、定量範囲内で評価し、理想的には標準物質、認証標準物質を
使用して行う必要がある。また、複数の検体種(例:鼻咽頭スワブ、鼻スワブ、
唾液、気管支肺胞洗浄液、喀痰、全血、便など)を用いて検出が可能の場合、す
べての検体種で精確さを評価する必要がある。臨床検体が得られない場合、その
代用には、健常者検体または人工試料を希釈用マトリックスとして選択し、既知
の濃度の不活化ウイルスをスパイクして作製する。評価用のサンプルサイズは
20 以上で、一致率 95%以上で評価する。外部精度管理調査への参加も精確さを
評価する方法である。
5)精度 (precision)
精度(再現性)とは、定められた条件のもとで繰り返された独立な測定結果の
間の一定の程度をいう。精度評価には、同一施設内において、人、装置、試薬、
日時が同一とみなされる条件による検査結果の精度である併行精度。同一施設
内において、人、装置、試薬、日時の一部またはすべてが異なる条件による検査
結果の精度である室内再現精度(中間精度)。異なる施設で、人、装置、試薬、
日時のすべてが異なる条件による検査結果の精度である室間再現精度がある。
精度の評価は、核酸抽出から始まる。精度評価に使用されるサンプル(試料)に
は、管理試料または患者検体がある。サンプル(試料)の選択には、最低 1 つの
陰性検体、1 つの低陽性検体(例:約 2~3×LoD)、および 1 つの中程度の陽性検
体(例:約 5~7×LoD)の少なくとも 3 つのレベルが含まれる。製品の特性に応
じて、適切な精度要件を設定しなければならない。精度は、標準偏差(SD)など
統計量で表現しなければならない。
6)検出限界 (LoD: Limit of detection)
検出限界(LoD)とは、分析対象物質が定量的でないが存在するということが
高い信頼度でいえる最小量(値)をいう。検査室は、試料の準備から検出まで、日
常のワークフローを利用して検出法の LoD(コピー/ m L)を決定しなければな
らない。SARS-CoV-2 が組み込まれた参照物質がない場合は、適切なマトリック
スで希釈した細胞培養ウイルスが使用できる。必要なバイオセーフティーレベ
ルの状況によって細胞培養ウイルスを使用できない場合は、in vitro で転写ま
たはウイルス粒子に組み込まれた SARS-CoV-2 RNA を使用して検出法の LoD を確
認することができる。暫定的な LoD は、準備した試料の 2~3 倍の希釈系列を各
10
精確さとは、測定結果の真度(正確さ)と精度(再現性)を含めた測定量の真
の値との一致の度合いをいう。核酸増幅法における定義は、測定に由来する核酸
配列と参照配列との一致の程度である。
精確さの評価は、定量範囲内で評価し、理想的には標準物質、認証標準物質を
使用して行う必要がある。また、複数の検体種(例:鼻咽頭スワブ、鼻スワブ、
唾液、気管支肺胞洗浄液、喀痰、全血、便など)を用いて検出が可能の場合、す
べての検体種で精確さを評価する必要がある。臨床検体が得られない場合、その
代用には、健常者検体または人工試料を希釈用マトリックスとして選択し、既知
の濃度の不活化ウイルスをスパイクして作製する。評価用のサンプルサイズは
20 以上で、一致率 95%以上で評価する。外部精度管理調査への参加も精確さを
評価する方法である。
5)精度 (precision)
精度(再現性)とは、定められた条件のもとで繰り返された独立な測定結果の
間の一定の程度をいう。精度評価には、同一施設内において、人、装置、試薬、
日時が同一とみなされる条件による検査結果の精度である併行精度。同一施設
内において、人、装置、試薬、日時の一部またはすべてが異なる条件による検査
結果の精度である室内再現精度(中間精度)。異なる施設で、人、装置、試薬、
日時のすべてが異なる条件による検査結果の精度である室間再現精度がある。
精度の評価は、核酸抽出から始まる。精度評価に使用されるサンプル(試料)に
は、管理試料または患者検体がある。サンプル(試料)の選択には、最低 1 つの
陰性検体、1 つの低陽性検体(例:約 2~3×LoD)、および 1 つの中程度の陽性検
体(例:約 5~7×LoD)の少なくとも 3 つのレベルが含まれる。製品の特性に応
じて、適切な精度要件を設定しなければならない。精度は、標準偏差(SD)など
統計量で表現しなければならない。
6)検出限界 (LoD: Limit of detection)
検出限界(LoD)とは、分析対象物質が定量的でないが存在するということが
高い信頼度でいえる最小量(値)をいう。検査室は、試料の準備から検出まで、日
常のワークフローを利用して検出法の LoD(コピー/ m L)を決定しなければな
らない。SARS-CoV-2 が組み込まれた参照物質がない場合は、適切なマトリック
スで希釈した細胞培養ウイルスが使用できる。必要なバイオセーフティーレベ
ルの状況によって細胞培養ウイルスを使用できない場合は、in vitro で転写ま
たはウイルス粒子に組み込まれた SARS-CoV-2 RNA を使用して検出法の LoD を確
認することができる。暫定的な LoD は、準備した試料の 2~3 倍の希釈系列を各
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