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参考資料 (85 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195428_00056.html |
出典情報 | 社会保障審議会 障害者部会(第129回 5/16)《厚生労働省》 |
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令和3年度の療育手帳に係る研究成果の概要
研究班提出資料
「療育手帳に係る統一的な判定基準の検討ならびに児童相談所等における適切な判定業務を推進させるための研究」
(厚生労働科学研究費補助金 研究代表者:辻井正次 令和2年度~3年度(2カ年))
令和2年度の主な成果
※最終的な研究報告書は、令和4年6月以降に公表される予定。
◎児童相談所・知的障害者更生相談所向けアンケート調査(209カ所)
・現在療育手帳の判定に用いられている情報の範囲や内容を確認したところ、収集している情報の範囲には大きなばらつきが認められるものの、「知的機能・発達
状況の測定」、「日常生活の状況の聴取」、「医療・健康面のチェック」は過半数の機関で行っていた
・「ウェクスラー式」や「Vineland-Ⅱ」を導入する場合の現場の受け止めや課題等について確認したところ、検査時間の長さや費用負担の増加の懸念が挙げられた
◎成人一般(418人)及び知的障害者(33人)のデータを用いた判別精度の検証
・「知的機能」、「適応行動尺度」単独で評価するより、両者の合成値を用いて判定するほうが、知的障害者の判別において高い精度を有していた(※18歳未満
の集団での検証は未実施)
◎心理アセスメント検査の国際的評価モデルを用いた複数の検査方法の比較評価
・「知的機能」については現在普及している「ビネー式」より「ウェクスラー式」が、適応行動尺度については現在普及している「S-M社会生活能力検査」より
「Vineland-Ⅱ」が基準値の質、信頼性、妥当性の観点で他の方法より優れていた
令和3年度の主な成果
◎複数の知的機能検査の並行実施による有効性の比較検証(現在、結果をとりまとめ中)
・療育手帳を取得している、もしくは取得する予定である幼児から成人までの90名に対し、ビネー式知能検査、ウェクスラー式知能検
査(幼児はK式知能検査も実施)、日本版Vineland-Ⅱ適応行動尺度、S-M式社会生活能力検査(中学生まで)を並行し
て実施
⇒ビネー式知能検査等による比例IQと、ウェクスラー式知能検査による偏差IQの結果の差異を明らかにする
⇒比例IQを偏差IQの関連性を検証し、比例IQの数値に相当する偏差IQにおける信頼区間の明確化(換算する手法の検討)
療育手帳の基準の統一化を図るために必要であると示唆されたこと
◎知的障害の診断の国際標準であるICD-11に基づいた療育手帳の判定の方法、基準、重症度区分の具体案
◎検査時間の長さや費用の高さ等による実務上の懸念に対応するための、幼児・児童用のアセスメントツールの開発
◎ICD-11に基づく知能検査及び適応行動評価を実施するためのトレーニングを受けた専門家の養成
◎ウェクスラー式知能検査以外の、現在実施されている知能検査での実施の場合の比例IQから偏差IQへ換算する方法
◎ICD-11に準拠した判定を行った場合に、現在療育手帳を取得できている人が取得できなくなり、必要な支援を受けられなくなること
85
を防ぐための施策
研究班提出資料
「療育手帳に係る統一的な判定基準の検討ならびに児童相談所等における適切な判定業務を推進させるための研究」
(厚生労働科学研究費補助金 研究代表者:辻井正次 令和2年度~3年度(2カ年))
令和2年度の主な成果
※最終的な研究報告書は、令和4年6月以降に公表される予定。
◎児童相談所・知的障害者更生相談所向けアンケート調査(209カ所)
・現在療育手帳の判定に用いられている情報の範囲や内容を確認したところ、収集している情報の範囲には大きなばらつきが認められるものの、「知的機能・発達
状況の測定」、「日常生活の状況の聴取」、「医療・健康面のチェック」は過半数の機関で行っていた
・「ウェクスラー式」や「Vineland-Ⅱ」を導入する場合の現場の受け止めや課題等について確認したところ、検査時間の長さや費用負担の増加の懸念が挙げられた
◎成人一般(418人)及び知的障害者(33人)のデータを用いた判別精度の検証
・「知的機能」、「適応行動尺度」単独で評価するより、両者の合成値を用いて判定するほうが、知的障害者の判別において高い精度を有していた(※18歳未満
の集団での検証は未実施)
◎心理アセスメント検査の国際的評価モデルを用いた複数の検査方法の比較評価
・「知的機能」については現在普及している「ビネー式」より「ウェクスラー式」が、適応行動尺度については現在普及している「S-M社会生活能力検査」より
「Vineland-Ⅱ」が基準値の質、信頼性、妥当性の観点で他の方法より優れていた
令和3年度の主な成果
◎複数の知的機能検査の並行実施による有効性の比較検証(現在、結果をとりまとめ中)
・療育手帳を取得している、もしくは取得する予定である幼児から成人までの90名に対し、ビネー式知能検査、ウェクスラー式知能検
査(幼児はK式知能検査も実施)、日本版Vineland-Ⅱ適応行動尺度、S-M式社会生活能力検査(中学生まで)を並行し
て実施
⇒ビネー式知能検査等による比例IQと、ウェクスラー式知能検査による偏差IQの結果の差異を明らかにする
⇒比例IQを偏差IQの関連性を検証し、比例IQの数値に相当する偏差IQにおける信頼区間の明確化(換算する手法の検討)
療育手帳の基準の統一化を図るために必要であると示唆されたこと
◎知的障害の診断の国際標準であるICD-11に基づいた療育手帳の判定の方法、基準、重症度区分の具体案
◎検査時間の長さや費用の高さ等による実務上の懸念に対応するための、幼児・児童用のアセスメントツールの開発
◎ICD-11に基づく知能検査及び適応行動評価を実施するためのトレーニングを受けた専門家の養成
◎ウェクスラー式知能検査以外の、現在実施されている知能検査での実施の場合の比例IQから偏差IQへ換算する方法
◎ICD-11に準拠した判定を行った場合に、現在療育手帳を取得できている人が取得できなくなり、必要な支援を受けられなくなること
85
を防ぐための施策