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当日配付資料 指摘事項に対する回答(差し替え版) (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25542.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第133回 5/19)《厚生労働省》
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ビタミン B6 の食品からの摂取量は 1 日 1~2mg と考えられます。ビタミン B6 を構成する 6 種類の化合
物のうち、ピリドキサミンは唯一アミノメチル基を有するため、酸化ストレス抑制・糖化最終産物生成抑
制・カルボニルストレス抑制という作用を有しており、その大量投与(1 日 1200mg~1500mg)には薬理
学的作用が期待できるため、近年、統合失調症・自閉症・PMS(月経前症候群)/PMDD(月経前不快気
分障害)等精神疾患への臨床応用が進められています。
ピリドキサミンは我々が過去に行った観察研究の結果と知見とを併せて、更年期障害、特にうつ・不
安などの精神症状および血管運動神経症状を改善できる可能性があります。一方でピリドキサミンはビ
タミン B6 の 1 種として食品からも摂取されており、また様々な臨床試験において使用されております
が、十分に安全性を確認しながら進めます。
更年期障害は、ホットフラッシュ等の血管運動神経症状やうつ等の精神症状、その他の多様な症状に
より日常生活に支障を来す疾患です。1 種類の症状のみで苦しむ方は少なく、多彩な症状を同時に呈す
ることが特徴です。
本研究の治療の目的は「うつ病の発症を抑える」「重症化を防ぐ」ことではなく、更年期障害に伴う、う
つ・不安症状および血管運動神経症状を同時に緩和することです。

6.「2.この研究の目的」に記載の観察研究とは、誰が行った研究でしょうか。「1.はじめに」に記載
の研究を指すということでいいでしょうか。それとも抗うつ・不安とは別の精神症状に関する研究の
ことを指すのでしょうか。抗うつに効果があるということは、この例示では明確になっていないと思い
ますので、明確にしてください。
【回答】
「1.はじめに」に記載した観察研究、すなわち「ビタミン B6 の摂取量が更年期のホットフラッシュと負に
相関すること」(Odai et al. Climacteric 22:617, 2019)、および「ビタミン B6 の摂取量が更年期のうつ症状
と負に相関すること」(Odai et al. Nutrients 12:3437, 2020)のことになります。これらの研究から、ビタミン
B6 群の摂取により更年期のうつ症状・ホットフラッシュが同時に緩和される可能性が示唆されました。

7. なぜ薬事承認がされていない薬剤を使うのか。その理由を明確に説明してください。
【回答】
上述の様に、更年期障害はホットフラッシュ等の血管運動神経症状、うつ・不安などの精神症状、その他
の多彩な症状により生活に支障を来す疾患です。これらに対してある程度の有効性が実証されているホ
ルモン補充療法は乳癌などの副作用への恐れからなかなか普及が進まず、症状に苦しみながら適切な
治療法を選択できない女性が多く存在するのが現状です。この状況を打開するために、副作用の少な
い非ホルモン製剤の開発が世界的に進められています。若干の補足を行いました。

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