よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【資料8】再生医療イノベーションフォーラム(FIRM)提出資料 (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26202.html
出典情報 革新的医薬品・医療機器創出のための官民対話(第5回 6/14)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

再生医療等製品の提供に関わる課題
規格外品に関する産業界の視点での現状と課題
自家細胞製品特有の課題として、一部の承認規格を満たさない製品(規格外品, Out of Specification, 以下OOS
品)であっても、その時点で利用可能で有望な唯一の治療選択肢として、OOS品の提供を患者及び医師から強く要望
される場合がある。
倫理的観点からOOS品を提供する、新たな枠組みの創設が必要と考える。
規格外品発生の背景とメディカルニーズ


患者自⾝の組織・細胞を用いて製造される細胞加⼯製品では、患者毎に組織・細胞のばらつきが⼤きく、製造の結果として、製造販売承認書の規格を満たさ
ない製品(規格外品)が生じうる。



細胞加⼯製品では、原材料のばらつきに加えて、製造方法も複雑であり、限られた製造実績に基づく製造方法や規格の最適化には限界がある。なお、製造実績
に基づき規格は設定されるものであるが、規格外となった場合に有効性がないとのエビデンスもない。



このような製品特性から、規格外品の発生を完全に防ぐことは難しいが、患者にとっては自⾝の細胞から製造された唯一の製品である。



再生医療等製品の適用対象は、医薬品や医療機器では治療できない重篤な疾患の患者となることがある。この場合、再製造できない、あるいは、再製造中に
患者の容体が悪化し、最悪死に⾄る可能性がある。



規格外となった場合でも、安全性には問題がなく、有効性が期待できるのであれば、患者を救う一つの手段として、患者が規格外品の提供を希望するケースがある。

倫理的提供が必要な規格外品*の考え方
*最終製品としての出荷規格から外れたもの

In Scope:



自家細胞製品であり、安全性に問題がなく、有効性が期待されるもの
重篤な疾患であり、当該患者の治療に不可欠と医師が判断し、患者
が希望するもの

Out of Scope:


製法や規格の最適化を意図した活動(通常の製品開発であり、
倫理提供と区別する)

規格外品を提供する場合の留意点


OOS品の倫理提供は、製品上市に際して製造販売業者に一律に課される義務ではなく、
製品特性とニーズに基づいて各社が判断する



OOS品が発生する可能性のある製品の治療に際しては、事前に医師及び患者に説明し
理解を得るとともに、規格外品提供に対するニーズを確認しておく



OOS品が発生した場合には、患者の希望と医療上の必要性から、使用の適否が判断される



企業は、規格外品に対するリスク評価体制を構築し、提供する規格外品毎に評価し提供
する

目指すところ:患者にとって最善の治療が提供されることにFocusした新たな制度策定


患者が希望する治療提供の道を確保するために、患者、医療機関・医師、企業、行政といった関係各者でバランスのとれた、持続可能な体制を構築する

9