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資料2-1 先進医療Bの総括報告に関する評価表(修正)(告示番号旧24) (17 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26038.html |
出典情報 | 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第135回 6/16)《厚生労働省》 |
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この論文では本邦 22 施設より 251 例の腹腔鏡下広汎性子宮全摘術を受けた症例
を解析した。251 例中 8 例は FIGO2008 の進行期分類で T1a2
8 例、T1b1+T1b2 226
例、T2A1、17 例であった。転帰の解析が可能であった症例は T1b1 103 例 T1b2 140
例 であったが、それらの、1 年全生存率は
2 年全生存率は T1b1
T1b1
100%, T1b2 99.2%[94.6-99.9]、
100%, T1b2 96.1%[87.9-98.8]であった。また、1 年無再
発生存率、2 年無再発生存率は、T1b1
92.1]、2 年無再発生存率は、T1b1
98.9%[92.5-99.8], T1b2 87.3%[80.1-
95.8%[81.9-99.1], T1b2 80.4%[68.6-88.2
であった。このデータを今回の「先進医療総括報告書の指摘事項に対する回答3」
と比較すると、 ロボット支援下広汎性子宮全摘術の 2 年無再発生存率は T1b1(28
例)100%(観察期間の中央値 36 ヶ月)、T1b2(38 例)100%(観察期間の中央値 37
ヶ月)と小林等の「子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎性子宮全摘術」の報告と比較し
ても遜色ないデータを示していて、現在保険収載されている子宮頸癌に対する腹
腔鏡下広汎子宮全摘出術に勝るとも劣らない技術と考える。一方、T1b3, T2a, T2b
の転帰は症例数が少ないがあまり芳しくない。したがって、この先進医療を保険診
療に移行する際は、T1b3, T2a, T2b を対象症例から除くべきと考える。
日本産科婦人科学会は 2018 年に公表された LACC 試験の結果を受けて「子宮頸
癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術について」を 2019 年 3 月 4 日付けで公開
し、当該術式を施行する施設の登録制度を運用開始し、その後改訂を経て、
「子宮
頸癌に対する腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮頸がんに限る)に関する指針」を学
会 HP に掲載している。
https://www.jsog.or.jp/modules/committee/index.php?content_id=161
その中で、腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮頸がんに限る)の施設基準および術
者基準を厳しく規定し、対象症例を T1a1, T1a2,T1b1, T1b2, T2a1 の範囲を超え
ないことと制限し、腫瘍細胞が腹腔内に曝露・散布されることがないように、膣管
の切開や子宮の摘出方法に十分注意すると規定している。したがって、今回の先進
医療技術も、保険収載されている腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮頸がんに限る)
と同様に施設基準および術者基準を厳しく規定し、対象症例を T1a1, T1a2,T1b1,
T1b2, T2a1 の範囲を超えないことと規定し、術式を細かく規定すれば保険診療と
して実施できると考える。
を解析した。251 例中 8 例は FIGO2008 の進行期分類で T1a2
8 例、T1b1+T1b2 226
例、T2A1、17 例であった。転帰の解析が可能であった症例は T1b1 103 例 T1b2 140
例 であったが、それらの、1 年全生存率は
2 年全生存率は T1b1
T1b1
100%, T1b2 99.2%[94.6-99.9]、
100%, T1b2 96.1%[87.9-98.8]であった。また、1 年無再
発生存率、2 年無再発生存率は、T1b1
92.1]、2 年無再発生存率は、T1b1
98.9%[92.5-99.8], T1b2 87.3%[80.1-
95.8%[81.9-99.1], T1b2 80.4%[68.6-88.2
であった。このデータを今回の「先進医療総括報告書の指摘事項に対する回答3」
と比較すると、 ロボット支援下広汎性子宮全摘術の 2 年無再発生存率は T1b1(28
例)100%(観察期間の中央値 36 ヶ月)、T1b2(38 例)100%(観察期間の中央値 37
ヶ月)と小林等の「子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎性子宮全摘術」の報告と比較し
ても遜色ないデータを示していて、現在保険収載されている子宮頸癌に対する腹
腔鏡下広汎子宮全摘出術に勝るとも劣らない技術と考える。一方、T1b3, T2a, T2b
の転帰は症例数が少ないがあまり芳しくない。したがって、この先進医療を保険診
療に移行する際は、T1b3, T2a, T2b を対象症例から除くべきと考える。
日本産科婦人科学会は 2018 年に公表された LACC 試験の結果を受けて「子宮頸
癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術について」を 2019 年 3 月 4 日付けで公開
し、当該術式を施行する施設の登録制度を運用開始し、その後改訂を経て、
「子宮
頸癌に対する腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮頸がんに限る)に関する指針」を学
会 HP に掲載している。
https://www.jsog.or.jp/modules/committee/index.php?content_id=161
その中で、腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮頸がんに限る)の施設基準および術
者基準を厳しく規定し、対象症例を T1a1, T1a2,T1b1, T1b2, T2a1 の範囲を超え
ないことと制限し、腫瘍細胞が腹腔内に曝露・散布されることがないように、膣管
の切開や子宮の摘出方法に十分注意すると規定している。したがって、今回の先進
医療技術も、保険収載されている腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮頸がんに限る)
と同様に施設基準および術者基準を厳しく規定し、対象症例を T1a1, T1a2,T1b1,
T1b2, T2a1 の範囲を超えないことと規定し、術式を細かく規定すれば保険診療と
して実施できると考える。