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資料2-1 先進医療Bの総括報告に関する評価表(修正)(告示番号旧24) (8 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26038.html |
出典情報 | 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第135回 6/16)《厚生労働省》 |
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骨盤あるいは傍大動脈リンパ節転移がなく原発巣の最大腫瘍径が 2 ㎝以下を1B
1、2-4 ㎝を1B2、4 ㎝を超えるものを1B3 としている。また、骨盤リンパ節な
らびに/あるいは傍大動脈リンパ節転移があるものはⅢ期に分類される。
本邦では広汎子宮全摘術の適応を決める際は原発巣の最大径を重要視するため
に本コメントでは混乱を避けるために、総括報告書に旧分類によって表記されて
いるものを UICC2021pT 分類で表記しなおして記載した。なお、表記しなおしたも
のは赤で示した。
日本産科婦人科学会は、LACC 試験の結果を受けて、日本婦人科腫瘍学会・日本
産婦人科内視鏡学会と協議し、特定非営利活動法人
婦人科悪性腫瘍研究機構
(JGOG: Japanese Gynecologic Oncology Group)に依頼し、本邦における子宮頸
癌に対する内視鏡下広汎性子宮全摘術の有効性と安全性を後方視的に検討し下記
の論文を発表した。
A retrospective assessment of the safety and efficacy of laparoscopic
radical hysterectomy in Japan during the early years following its
introduction: a Japanese Gynecologic Oncology Group study (JGOG1081S)
Kobayashi et. al. Int J Clin Oncol 2021;26: 417-28
この論文では本邦 22 施設より 251 例の腹腔鏡下広汎性子宮全摘術を受けた症例
を解析した。251 例中 8 例は FIGO2008 の進行期分類で T1a2
8 例、T1b1+T1b2 226
例、T2A1、17 例であった。転帰の解析が可能であった症例は T1b1 103 例 T1b2 140
例 であったが、それらの、1 年全生存率は
2 年全生存率は T1b1
T1b1
100%, T1b2 99.2%[94.6-99.9]、
100%, T1b2 96.1%[87.9-98.8]であった。また、1 年無再
発生存率、2 年無再発生存率は、T1b1
92.1]、2 年無再発生存率は、T1b1
98.9%[92.5-99.8], T1b2 87.3%[80.1-
95.8%[81.9-99.1], T1b2 80.4%[68.6-88.2
であった。このデータを今回の「先進医療総括報告書の指摘事項に対する回答3」
と比較すると、 ロボット支援下広汎性子宮全摘術の 2 年無再発生存率は T1b1(28
例)100%(観察期間の中央値 36 ヶ月)、T1b2(38 例)100%(観察期間の中央値 37
ヶ月)と小林等の「子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎性子宮全摘術」の報告と比較し
ても遜色ないデータを示していて、現在保険収載されている子宮頸癌に対する腹
腔鏡下広汎子宮全摘出術に勝るとも劣らない技術と考える。一方、T1b3, T2a, T2b
の転帰は症例数が少ないがあまり芳しくない。したがって、この先進医療を保険診
療に移行する際は、T1b3, T2a, T2b を対象症例から除くべきと考える。
1、2-4 ㎝を1B2、4 ㎝を超えるものを1B3 としている。また、骨盤リンパ節な
らびに/あるいは傍大動脈リンパ節転移があるものはⅢ期に分類される。
本邦では広汎子宮全摘術の適応を決める際は原発巣の最大径を重要視するため
に本コメントでは混乱を避けるために、総括報告書に旧分類によって表記されて
いるものを UICC2021pT 分類で表記しなおして記載した。なお、表記しなおしたも
のは赤で示した。
日本産科婦人科学会は、LACC 試験の結果を受けて、日本婦人科腫瘍学会・日本
産婦人科内視鏡学会と協議し、特定非営利活動法人
婦人科悪性腫瘍研究機構
(JGOG: Japanese Gynecologic Oncology Group)に依頼し、本邦における子宮頸
癌に対する内視鏡下広汎性子宮全摘術の有効性と安全性を後方視的に検討し下記
の論文を発表した。
A retrospective assessment of the safety and efficacy of laparoscopic
radical hysterectomy in Japan during the early years following its
introduction: a Japanese Gynecologic Oncology Group study (JGOG1081S)
Kobayashi et. al. Int J Clin Oncol 2021;26: 417-28
この論文では本邦 22 施設より 251 例の腹腔鏡下広汎性子宮全摘術を受けた症例
を解析した。251 例中 8 例は FIGO2008 の進行期分類で T1a2
8 例、T1b1+T1b2 226
例、T2A1、17 例であった。転帰の解析が可能であった症例は T1b1 103 例 T1b2 140
例 であったが、それらの、1 年全生存率は
2 年全生存率は T1b1
T1b1
100%, T1b2 99.2%[94.6-99.9]、
100%, T1b2 96.1%[87.9-98.8]であった。また、1 年無再
発生存率、2 年無再発生存率は、T1b1
92.1]、2 年無再発生存率は、T1b1
98.9%[92.5-99.8], T1b2 87.3%[80.1-
95.8%[81.9-99.1], T1b2 80.4%[68.6-88.2
であった。このデータを今回の「先進医療総括報告書の指摘事項に対する回答3」
と比較すると、 ロボット支援下広汎性子宮全摘術の 2 年無再発生存率は T1b1(28
例)100%(観察期間の中央値 36 ヶ月)、T1b2(38 例)100%(観察期間の中央値 37
ヶ月)と小林等の「子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎性子宮全摘術」の報告と比較し
ても遜色ないデータを示していて、現在保険収載されている子宮頸癌に対する腹
腔鏡下広汎子宮全摘出術に勝るとも劣らない技術と考える。一方、T1b3, T2a, T2b
の転帰は症例数が少ないがあまり芳しくない。したがって、この先進医療を保険診
療に移行する際は、T1b3, T2a, T2b を対象症例から除くべきと考える。