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医薬品・医療機器等安全性情報(No.393) (11 ページ)

公開元URL https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/calling-attention/safety-info/0162.html
出典情報 医薬品・医療機器等安全性情報(No.393)(7/12)《厚生労働省》
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〔症例概要〕
患者
No.

性・
年齢



女 COVID-19治
80代 療
(慢性閉塞性
肺疾患,高血
圧, 高 脂 血
症,慢性心不
全,心臓弁膜
疾患,
不整脈,
慢性腎臓病,
肝障害,
難聴,
不眠症)

使用理由
(合併症)

副作用

1日投与量
投与期間
800mg
1日間

経過及び処置
アナフィラキシー
ワクチンアレルギー歴があった(高齢・難聴でききとり困難
のため詳細不明)
。ワクチンアレルギー以外のアレルギー歴
はなかった。
コロナワクチンは未接種であった。
投与3日前 COVID-19発症,咳嗽,発熱あり。肺炎もなく軽症。検査で
COVID-19陽性と判明したが,自宅療養としていた。
投与1日前 患者来院,入院となる。
アナフィラキシー発症前日~発症直前の内服状況:
アジルサルタン,ジルチアゼム塩酸塩,アムロジピンベシル
酸塩,チオトロピウム臭化物水和物,ルビプロストンは朝の
み。
シロスタゾールは朝夕,ロスバスタチンカルシウムは夕のみ。
ソトロビマブ(遺伝子組換え)500mg×1回/日を夜に新規
投与。
不眠症に対してスボレキサント15mg×1回/日,ラメルテオ
ン8mg×1回/日を眠前に新規投与。
脈拍:PR 90台。
投与開始日 投与前BP:112/64mmHg。
(発現日,
降圧薬の服薬について,入院後は通常通り内服していたが,
投与中止日) 入院前は不明。本剤服用。処方箋通りであれば,
シロスタゾー
ルとロスバスタチンカルシウムを同時に内服。
服薬約30分後
血圧低下(収縮期圧:60mmHg台),アナフィラキシー;意
識障害,血圧低下が発現。血圧低下,意識レベルの低下以外,
皮膚症状等その他の症状なし。
脈拍:PR 90台。
その他特に症状は認めなかったが(軽度の意識障害があった
ためはっきりせず)
,画像上(画像撮影時間不明),S状結腸
に糞便貯留あり,その口側腸管拡張と液面形成が複数あり,
サブイレウスと判断し禁食処置とした。
服薬約1時間30分後
BP:69/34mmHg。乳酸リンゲル液100mL/hで投与。
意識レベル:E3V5M6。
SpO2:88-93%(room air)
。O2:2L/min(nasal)開始。
服薬約3時間30分後
BP:75/42mmHg。乳酸リンゲル液200mL/hへ増量。
服薬約5時間50分後
収縮期圧:70-80mmHg台。乳酸リンゲル液80mL/hへ。
意識レベルクリア。
服薬約6時間30分後
BP:100/42mmHg。
服薬約9時間40分後
BP:85/46mmHg。
服薬約14時間後
収縮期圧:120mmHg台。意識レベルクリア。アナフィラキシー
は回復。
中止2日後 大量に排便あり,腹部症状も明らかには認めなかったことか
ら,食事再開した。
(禁食期間は中止1日後のみ)
サブイレウスは回復。

臨床検査値:併用被疑薬:スボレキサント, ラメルテオン, ソトロビマブ(遺伝子組換え)
併用薬:アジルサルタン, ジルチアゼム塩酸塩, アムロジピンベシル酸塩, シロスタゾール, ロスバスタチンカ
ルシウム, チオトロピウム臭化物水和物, ルビプロストン

医薬品・医療機器等安全性情報

No.393

-11-

2022年7月