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医薬品・医療機器等安全性情報(No.393) (8 ページ)

公開元URL https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/calling-attention/safety-info/0162.html
出典情報 医薬品・医療機器等安全性情報(No.393)(7/12)《厚生労働省》
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〔症例概要〕
患者
No.

性・
年齢



男 頭頸部癌
70代 (なし)

使用理由
(合併症)

副作用

1日投与量
投与期間

経過及び処置

640mg/m2 瘻孔
(1サイクル 原疾患:切除不能な局所再発の頭頸部癌
当たり (原発巣の部位:口唇・口腔,原発巣の病理組織型:扁平上皮癌,腫瘍部位:
1日間, 右頬粘膜,ECOG PS:0,TNM分類:T3N0M0,ステージ:III期)
3サイクル) 既往歴:下咽頭癌,上顎歯肉癌
前治療:頬粘膜腫瘍切除,BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)
投与前
瘻孔リスクがあることを患者に説明し,同意取得。
投与開始日 本剤640mg/m2投与(1サイクル目)

(1サイクル目) Grade1の背部痛発現,2分程度持続し回復。
投与1日後 1サイクル目のレーザ光照射実施。
ニードルカテーテルを経口的に右頬粘膜の腫瘍部分に4本穿
刺し,右下顎部分より経皮的に1本穿刺。シリンドリカルディ
フューザーで照射。
Grade2の血圧上昇発現。降圧薬投与開始(翌日回復)

手技が終了し,覚醒後にGrade2の疼痛(右頬部)発現(3
日後軽快)
。Grade2の浮腫(頭頸部)発現(5日後回復)

21日後
照射部位である右頬部にGrade2の小さな瘻孔発現。ガーゼ
での被覆のみで処置を行った。
28日後
本剤640mg/m2投与(2サイクル目)

(2サイクル目) Grade1の背部痛発現(翌日回復)

29日後
2サイクル目のレーザ光照射実施。
初回治療と同様にニードルカテーテルを経口的に右頬粘膜の
腫瘍部に2本穿刺し,シリンドリカルディフューザーで照射。
レーザ照射中にGrade2の疼痛(右頬部)発現(3日後軽快)

照射後に壊死組織をデブリードマンで処置。
30日後
Grade2の顔面の浮腫発現(3日後回復)

63日後
本剤640mg/m2投与(3サイクル目)

(3サイクル目) 薬剤投与後の約5分経過後に,Grade2の背部痛発現,5分
(投与終了日) 程度持続し回復。
終了1日後 3サイクル目のレーザ光照射実施。
ニードルカテーテルを経口的に右頬粘膜の部分に2本穿
刺,右下顎部分から経皮的に3本穿刺。シリンドリカルディ
フューザーで照射。Grade2の疼痛(右頬部)発現(3日後
軽快)

終了2日後 Grade2の顔面の浮腫発現(3日後回復)

終了29日後 右頬粘膜の瘻孔が拡大。
終了43日後 疾患進行により薬物療法(フルオロウラシル+シスプラチン
+ペムブロリズマブ)へ移行。
瘻孔部はガーゼの保護のみ実施。
終了56日後 原疾患の治療のため,薬物療法(フルオロウラシル+シスプ
ラチン+ペムブロリズマブ)を投与開始。瘻孔は未回復。
終了98日後 フルオロウラシル+シスプラチン+ペムブロリズマブの投与
終了。

臨床検査値
拡張期血圧

日付不明


収縮期血圧



心拍数

74

投与1日後
73
124(レーザ光照射前)
170(レーザ光照射による治療中)
79

併用薬:マレイン酸クロルフェニラミン,デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム

2022年7月

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医薬品・医療機器等安全性情報

No.393