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【資料No.1】1.7_同種同効品一覧表 (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》
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平均値(CV%)、-:該当なし
a)1日目:AUC0-24h、5日目及び10日目:AUCtau
b)中央値
c)AUC及びt1/2は25例
d)GS-441524
e)GS-704277

*16.3 分布
In vitro試験において、レムデシビルのヒト血漿蛋白に対する結合率は
88~93%であった。ヌクレオシド類似体(GS-441524)のヒト血漿蛋白
に対する結合率は低かった(2%)。
外国人健康成人に14C標識したレムデシビル150mgを単回静脈内投与した
とき注)、総放射能の血液/血漿比は投与開始15分後で約0.68であり、時間
の経過とともに上昇し、投与5時間後では1.0であった。レムデシビル及
び代謝物は、血漿又は血液中の細胞成分に対して異なる分布を示す。
*16.4 代謝
レムデシビルは主にカルボキシルエステラーゼ1(CES1)により加水分
解され、一部カテプシンA(CatA)やCYP3Aにより代謝される。加水
分解により生成された中間代謝物(GS-704277)は主にヒスチジントラ
イアドヌクレオチド結合タンパク質1(HINT1)により代謝される。中
間代謝物はホスホルアミダートの分解とそれに続くリン酸化により活性
型三リン酸(GS-443902)となる。一方、脱リン酸化により、効率的に
再リン酸化されないヌクレオシド代謝物(GS-441524)が生成される。
*16.5 排泄
外国人健康成人被験者に14C標識レムデシビル150mgを単回静脈内投与し
たとき注)、投与量の平均総回収率は92%を超え、尿中及び糞中排泄率は
それぞれ約74%及び約18%であった。尿中に回収された大部分は、代謝
物であるヌクレオシド類似体(GS-441524、49%)であり、10%がレム
デシビルであった。

図1

無作為化から回復までの時間のイベント発現割合

なお、本試験の主な選択・除外基準は下表のとおりであった。
主な選択・除外基準

選択基準

注)‌‌国 内承認用法・用量は、投与初日に200mgを、投与2日目以降は
100mgを1日1回点滴静注である。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 小児患者
小児における薬物動態の検討は実施していない。
小児における国内承認用法・用量は、生理学的薬物動態モデルによるシ
ミュレーションに基づいて決定された。体重40kg以上の小児では、成人
における国内承認用法・用量で本剤を投与したとき、定常状態における
レムデシビル及び代謝物であるヌクレオシド類似体の曝露量は、成人と
おおむね同程度であると予測された。一方で、体重40kg未満の小児では、
体重換算された国内承認用法・用量で投与したとき、定常状態における
レムデシビルの曝露量は成人と同程度と予測されたが、ヌクレオシド類
似体の曝露量は成人と比較して、低年齢小児で低値傾向であると予測さ
れた。
16.6.2 腎機能障害
腎機能障害者における薬物動態の検討は実施していない。[9.2‌参照]
16.6.3 肝機能障害
肝機能障害者における薬物動態の検討は実施していない。[9.3.1‌参照]
16.7 薬物相互作用
*16.7.1 In vitro試験成績
レムデシビルはOATP1B1及びP-gpの基質である。また、CYP3A、
UGT1A1、OATP1B1、OATP1B3及びMATE1に対し阻害作用を示す。
中間代謝物(GS-704277)はOATP1B1及びOATP1B3の基質である。
16.7.2 臨床における薬物相互作用試験
臨床薬物相互作用試験は実施していない。

17. 臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 SARS-CoV-2による感染症患者対象の国際共同第Ⅲ相試験
(1)NIAID ACTT-1試験(NCT04280705)
18歳以上のSARS-CoV-2による感染症患者(1,062例、うち15例は国内
試験実施施設において登録された)を対象としたプラセボ対照無作為化
二重盲検並行群間比較試験において、投与初日に本剤200mgを、2~10日
目に本剤100mgを1日1回、又はプラセボを静脈内投与した3)。なお、退院
した場合は治験薬投与を中止することとされた。治験薬投与に加えて各
国のSARS-CoV-2による感染症治療に関するガイドライン等に従った標
準療法の実施が可能とされた。主要評価項目は、無作為化後28日目まで
における回復(8点順序尺度注1)のスコア1~3に該当)までの時間であっ
た。その結果、回復までの時間(中央値)について、本剤投与群で10日、
プラセボ群で15日であり、本剤群とプラセボ群との対比較において統計
学的に有意な差が認められた(ハザード比:1.29、95%信頼区間:1.12
~1.49、p<0.001、層別ログランク検定)。

除外基準

1.‌‌‌SARS-CoV-2による感染症が示唆される症状で入院中
2.‌‌‌以 下のいずれかに該当しており、PCR等によりSARSCoV-2感染が確認されている
・無作為化前72時間未満に採取された検体においてPCR
陽性
・無作為化前72時間以前に採取された検体においてPCR
陽性で、追加の検体採取が困難であることが記録され
ている、かつSARS-CoV-2による感染によると思われ
る症状が進行している
3.‌‌‌少なくとも以下のいずれか1つが認められる患者
・肺炎画像所見(胸部X線、CTスキャン等)
・SpO2が94%(室内気)以下
・酸素吸入を要する
・人工呼吸器管理
1.‌‌‌AST又はALTが基準範囲上限の5倍超
2.‌‌‌推定糸球体ろ過量(eGFR)が30mL/min未満(血液透
析又は血液ろ過を受けている患者を含む)
3.‌‌‌妊婦又は授乳婦
4.‌‌‌72時間以内に退院又は転院予定

副作用 注2)が認められた被験者の割合は、本剤投与群で8%(41/532例)
であり、主な副作用はプロトロンビン時間延長2%(9/532例)であった。
注1)‌‌8点順序尺度[スコア1:退院かつ活動に制限なし、スコア2:退院
かつ活動が制限及び/又は在宅酸素吸入が必要、スコア3:入院して
おり酸素吸入を要しない-治療の継続が不要、スコア4:入院、酸素
吸入を要しない-治療の継続が必要(COVID-19関連又はそれ以
外)、スコア5:入院かつ、酸素吸入を要する、スコア6:入院かつ
非侵襲的人工呼吸器又は高流量酸素による管理、スコア7:入院か
つECMO又は侵襲的人工呼吸器による管理、スコア8:死亡]
注2)‌‌本試験では、Grade3以上の有害事象が収集され、治験薬との因果
関係が評価された。加えて、過敏症反応についてはGrade2の治験
薬との因果関係が否定できない事象も収集された。
(2)GS-US-540-5773試験(NCT04292899)
12歳以上18歳未満かつ体重40kg以上、及び18歳以上の重症のSARSCoV-2による感染症患者(397例、なお、日本人被験者は組み入れられ
なかった)を対象とした無作為化非盲検並行群間比較パートにおいて、5
日間投与群では、投与初日に本剤200mgを、2~5日目に100mgを1日1回
静脈内投与、10日間投与群では、投与初日に本剤200mgを、2~10日目に
100mgを1日1回静脈内投与した 4)、5)。なお、退院した場合は治験薬投与
を中止することとされた。いずれの投与群も標準療法の併用を受けた。
主要評価項目は、無作為化後13日目に7点順序尺度注3)で評価した臨床状
態とされた。臨床状態の改善について、5日間投与群に対する10日間投与
群の比例オッズ比は0.75[95%信頼区間0.51,‌1.12]であった。
表1

無作為化後13日目における臨床状態(7点順序尺度)
スコア

1
2
3
4
5
6
7
比例オッズ比
[95%信頼区間]a)

5日間投与群
(200例)
16(8.0)
17(8.5)
8(4.0)
19(9.5)
12(6.0)
8(4.0)
120(60.0)

10日間投与群
(197例)
21(10.7)
33(16.8)
10(5.1)
15(7.6)
12(6.1)
3(1.5)
103(52.3)

0.75
[0.51,‌1.12]

例数(%)
a)‌‌投与群、ベースライン時の臨床状態を共変量とした比例オッズモデル

-3-