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参考資料7 「ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方」見直し等に係る報告(第三次)~研究用新規胚の作成を伴うゲノム編集技術等の利用について~(令和4年2月1日総合科学技術・イノベーション会議) (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29015.html |
出典情報 | ヒト受精胚等へのゲノム編集技術等を用いる研究に関する合同会議(再設置第3回 11/7)《厚生労働省》《文部科学省》 |
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2.核置換技術を用いたミトコンドリア病に関する基礎的研究のうち研究用新
規胚を作成して行うもの
生殖細胞系列における細胞質に局在するミトコンドリアを置換するための
核置換技術には、受精胚核置換8と卵子間核置換9がある。ヒト受精胚に「核置
換技術」を用いて作成される胚は、クローン技術規制法で規定する特定胚の一
つである「ヒト胚核移植胚」であり、同法に基づき制定された「特定胚の取扱
いに関する指針」(平成 13 年 12 月文部科学省告示。以下「特定胚指針」とい
う。)の対象となる。一方、卵子間核置換については、生殖補助医療研究目的
のために核置換された未受精卵を用いてヒト受精胚を作成する場合は、ART
指針の対象となる。
ヒト胚核移植胚については、基本的考え方においてミトコンドリア病等に対
する医学的有用性等が指摘されたが、その時点では、その取扱いのあり方につ
いては今後検討すべき課題とされた。
調査会では、平成 27 年 10 月に英国がミトコンドリア病の予防のため、受精
胚核置換及び卵子間核置換の臨床利用を認めたことなどを受け、ゲノム編集技
術等に係る検討と平行して検討を行うこととした。こうした検討を踏まえ、第
二次報告において、ミトコンドリア病研究を目的とし、ヒト受精胚(余剰胚に
限る。
)への核置換技術を用いた基礎的研究については、科学的合理性及び社
会的妥当性が認められると考えられ、ゲノム編集技術等を用いる場合と同様、
一定の要件が確保されることを個別の研究計画において適切に確認すること
を前提に容認することとした。
同見解を踏まえ、文部科学省において特定胚指針の見直しに関する検討が行
われ、調査会等での議論を経て、令和3年6月に同指針が改正された。同指針
においては、ヒト胚核移植胚を取り扱う者の研究における同胚の取扱い等が指
針上の要件を満たすことについて、その所属機関の倫理審査委員会における審
査及び国における確認を経て、その作成等が可能となった。なお、同指針にお
いて、作成後のヒト胚核移植胚の人又は動物の胎内への移植は禁止されている。
一方で、ミトコンドリア病研究を目的として研究用新規胚を作成して行う場
合(配偶子に核置換技術を用い、受精させるものを含む。)及びその際の卵子
提供に係る倫理的課題については、遺伝性・先天性疾患研究を目的とした場合
と同様に、調査会において引き続き検討していくこととされた。
こうした経緯を踏まえ、核置換技術を用いたミトコンドリア病に関する基礎
的研究のうち研究用新規胚を作成して行うものの科学的合理性及び社会的妥
当性について、調査会において更なる検討を行った。
(1)科学的合理性について
① ヒアリング、議論等の主な内容
8
9
受精胚核置換:受精胚(1細胞期)から核を取り出し、その核を、他の核を除いた受精胚に
移植する技術。
卵子間核置換:卵子から核を取り出し、その核を、他の核を除いた卵子に移植した後に受精
させる技術。
-8-
規胚を作成して行うもの
生殖細胞系列における細胞質に局在するミトコンドリアを置換するための
核置換技術には、受精胚核置換8と卵子間核置換9がある。ヒト受精胚に「核置
換技術」を用いて作成される胚は、クローン技術規制法で規定する特定胚の一
つである「ヒト胚核移植胚」であり、同法に基づき制定された「特定胚の取扱
いに関する指針」(平成 13 年 12 月文部科学省告示。以下「特定胚指針」とい
う。)の対象となる。一方、卵子間核置換については、生殖補助医療研究目的
のために核置換された未受精卵を用いてヒト受精胚を作成する場合は、ART
指針の対象となる。
ヒト胚核移植胚については、基本的考え方においてミトコンドリア病等に対
する医学的有用性等が指摘されたが、その時点では、その取扱いのあり方につ
いては今後検討すべき課題とされた。
調査会では、平成 27 年 10 月に英国がミトコンドリア病の予防のため、受精
胚核置換及び卵子間核置換の臨床利用を認めたことなどを受け、ゲノム編集技
術等に係る検討と平行して検討を行うこととした。こうした検討を踏まえ、第
二次報告において、ミトコンドリア病研究を目的とし、ヒト受精胚(余剰胚に
限る。
)への核置換技術を用いた基礎的研究については、科学的合理性及び社
会的妥当性が認められると考えられ、ゲノム編集技術等を用いる場合と同様、
一定の要件が確保されることを個別の研究計画において適切に確認すること
を前提に容認することとした。
同見解を踏まえ、文部科学省において特定胚指針の見直しに関する検討が行
われ、調査会等での議論を経て、令和3年6月に同指針が改正された。同指針
においては、ヒト胚核移植胚を取り扱う者の研究における同胚の取扱い等が指
針上の要件を満たすことについて、その所属機関の倫理審査委員会における審
査及び国における確認を経て、その作成等が可能となった。なお、同指針にお
いて、作成後のヒト胚核移植胚の人又は動物の胎内への移植は禁止されている。
一方で、ミトコンドリア病研究を目的として研究用新規胚を作成して行う場
合(配偶子に核置換技術を用い、受精させるものを含む。)及びその際の卵子
提供に係る倫理的課題については、遺伝性・先天性疾患研究を目的とした場合
と同様に、調査会において引き続き検討していくこととされた。
こうした経緯を踏まえ、核置換技術を用いたミトコンドリア病に関する基礎
的研究のうち研究用新規胚を作成して行うものの科学的合理性及び社会的妥
当性について、調査会において更なる検討を行った。
(1)科学的合理性について
① ヒアリング、議論等の主な内容
8
9
受精胚核置換:受精胚(1細胞期)から核を取り出し、その核を、他の核を除いた受精胚に
移植する技術。
卵子間核置換:卵子から核を取り出し、その核を、他の核を除いた卵子に移植した後に受精
させる技術。
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