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資料2-7 「向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法に関するガイドライン」について (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31510.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和4年度第4回 3/2)《厚生労働省》
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(2) 試験計画に関する留意点
① 対象集団
高齢者(65 歳以上)を含め、将来的に実臨床で治験薬の使用が想定される患者集
団を対象に臨床試験を実施することは、自動車の運転技能への影響を検討するため
には重要である。一方で、患者を対象とした場合は健康成人を対象とした場合と比較
して対象集団が均質とならないことがあり、自動車運転試験では評価が困難になる
可能性がある。このため、健康成人と患者集団で、治験薬の自動車の運転技能に及ぼ
す影響に大きな差異がないと考えられる場合は、健康成人を対象とすることは可能
である。
② 用法・用量
治験薬では、反復投与により耐性が生じることがあり、投与初期に自動車の運転技
能に影響することがある。一方で、治験薬や活性代謝物の半減期が長い場合は、反復
投与を行った際の血中濃度は単回投与より高くなることがあり、反復投与により自
動車の運転技能に影響することがある。このため、自動車運転試験では、投与初期及
び反復投与を行った際の影響を検討する必要がある。反復投与は、少なくとも治験薬
及び活性代謝物の血中濃度が定常状態に達するまでの期間の投与を行い、耐性があ
る場合はこの期間を考慮する。
薬物代謝に関連する遺伝特性、特殊集団、そして薬物相互作用などを考慮して、臨
床において想定される最大曝露量に相当する用量を含んだ用量群を設定する必要が
ある。
睡眠薬等の夜間のみの効果を期待する薬剤は、治験薬及び活性代謝物の血中濃度
プロファイルを考慮して、日中の持越し効果を評価する。
③ 対照
治験薬の自動車の運転技能に影響をより高い特異度で評価するには、プラセボ群
の他に陽性対照群を設定し分析感度を保つ必要である。
④ 評価項目
自動車運転試験の主要評価項目は、以下の点に留意して設定する必要がある。


治験薬のプロファイルとして、自動車運転に関連する機能(覚醒機能、感覚機能、
認知機能、精神運動機能)のうち最も影響が大きいと考えられる機能との関連性
が示された評価指標を主要評価項目に設定する必要がある。



主要評価項目で得られた結果の臨床的意義を検討するために、測定値の平均値
のみでなく、分布や臨床的意味のある基準値を用いた検討も行う必要がある。
走行環境のシナリオは、自動車運転に関連する機能(覚醒機能、感覚機能、認知機

能、精神運動機能)のうち最も影響が大きいと考えられる機能に適したシナリオを選
択することが重要である。
向精神薬の代表的な有害事象には、神経系障害に関連する有害事象(傾眠や鎮静等)
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