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資料2-7 「向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法に関するガイドライン」について (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31510.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和4年度第4回 3/2)《厚生労働省》
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標的に対する作用のみではなく、オフターゲット効果や耐性の有無についても検討する。

IV. 臨床評価方法
臨床試験における自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法には、自動車運転に関連す
る機能に及ぼす影響の評価方法、有害事象による評価方法、そして自動車運転試験による評
価方法がある。本章では、臨床試験における評価方法の総論として、自動車運転に関連する
機能に及ぼす影響の評価方法と有害事象による評価方法を説明する。

1.

自動車運転に関連する機能に及ぼす影響の評価方法
自動車運転に関連する機能に及ぼす影響の評価は、覚醒機能、感覚機能、認知機能、精神

運動機能の各々に及ぼす影響を高い感度で評価しシグナルを検出することが目的である。
自動車運転に関連する機能に及ぼす影響の評価は、臨床薬理試験等の開発早期の臨床試験
において行うことが一般的である。また、治験薬の薬理学的作用やその時点で既に得られて
いる臨床試験成績等から、自動車運転に関連する機能(覚醒機能、感覚機能、認知機能、精
神運動機能)のうち評価を行う機能を合理的に選択する必要がある。
(1) 覚醒機能に及ぼす影響の評価方法
覚醒機能に及ぼす影響の評価方法として、VAS(Visual Analogue Scale)
、エップワー
ス眠気尺度、スタンフォード眠気尺度、カロリンスカ眠気尺度等の評価尺度を用いた主
観的評価方法を用いることが一般的である。また、精神運動覚醒検査(Psychomotor
Vigilance Test)等を用いた客観的評価を用いる場合もある。
(2) 感覚機能に及ぼす影響の評価方法
感覚機能に及ぼす影響の評価方法として、平衡機能検査等がある。
(3) 認知機能に及ぼす影響の評価方法
治験薬が認知機能に及ぼす影響として、注意及び処理速度、そして遂行機能への影
響を評価することが重要である。注意及び処理速度に及ぼす影響の評価方法として、
持続注意課題(CPT: Continuous Performance Test)や符号課題(DSST: Digit Symbol
Substitution Test)等の神経心理学的検査がある。注意及び処理速度、そして遂行機能
に及ぼす影響の評価方法として、TMT(Trail Making Test)等の神経心理学的検査があ
る。
(4) 精神運動機能に及ぼす影響の評価方法
治験薬が精神運動機能に及ぼす影響として、反応時間への影響を評価することが重
要である。反応時間に及ぼす影響の評価方法として、選択反応時間課題(CRT: Choice
Reaction Time)等の神経心理学的検査がある。

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