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こども・子育て政策の強化について(試案)~次元の異なる少子化対策の実現に向けて~ (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodomo_seisaku_kyouka/index.html |
出典情報 | こども政策の強化に関する関係府省会議(第6回 3/31)《内閣官房》 |
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Ⅰ
こども・子育て政策の現状と課題
1.これまでの政策の変遷~1.57 ショックからの 30 年~
〇
我が国で「少子化」が政策課題として認識されるようになったのは、1990 年のいわゆ
る「1.57 ショック」以降である。戦後最低の出生率となったことを契機に、政府は対策を
スタートさせ、1994 年 12 月には4大臣(文部・厚生・労働・建設)合意に基づく「エン
ゼルプラン」が策定された。
〇
これに基づき「緊急保育対策等5か年事業」として、保育の量的拡大、多様な保育(低
年齢児保育、延長保育等)の充実などについて、数値目標を定めて取組が進められたが、
同時期に「ゴールドプラン」に基づき基盤整備を進めた高齢社会対策と比べるとその歩み
は遅く、また、施策の内容も保育対策が中心であった。
〇
2000 年代に入ると対策の分野は保育だけでなく、雇用、母子保健、教育等にも広がり、
2003 年には「少子化社会対策基本法」が制定された。翌年には「少子化社会対策大綱」
が閣議決定され、少子化対策は政府全体の取組として位置付けられるようになった。
〇
また、
「次世代育成支援対策推進法」により、2005 年 4 月から、国や地方公共団体に加
え、事業主も行動計画を策定することとなり、職域における「両立支援」の取組が進めら
れるようになった。
〇
このように法的な基盤は整えられていったものの、こども・子育て分野への資源投入は
限定的であり、例えば家族関係社会支出の対 GDP 比は、1989 年度の 0.36%に対し、1999
年度には 0.53%とわずかな伸びにとどまった。
〇
2010 年代に入り、
「社会保障と税の一体改革」の流れの中で大きな転機が訪れた。消費
税率の引上げに伴う社会保障の充実メニューとして、こども・子育て分野に 0.7 兆円規模
の財源が充てられることとなり、さらに、2017 年には「新しい経済政策パッケージ」に
より、「人づくり革命」の一環として追加財源2兆円が確保された。
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こども・子育て政策の現状と課題
1.これまでの政策の変遷~1.57 ショックからの 30 年~
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我が国で「少子化」が政策課題として認識されるようになったのは、1990 年のいわゆ
る「1.57 ショック」以降である。戦後最低の出生率となったことを契機に、政府は対策を
スタートさせ、1994 年 12 月には4大臣(文部・厚生・労働・建設)合意に基づく「エン
ゼルプラン」が策定された。
〇
これに基づき「緊急保育対策等5か年事業」として、保育の量的拡大、多様な保育(低
年齢児保育、延長保育等)の充実などについて、数値目標を定めて取組が進められたが、
同時期に「ゴールドプラン」に基づき基盤整備を進めた高齢社会対策と比べるとその歩み
は遅く、また、施策の内容も保育対策が中心であった。
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2000 年代に入ると対策の分野は保育だけでなく、雇用、母子保健、教育等にも広がり、
2003 年には「少子化社会対策基本法」が制定された。翌年には「少子化社会対策大綱」
が閣議決定され、少子化対策は政府全体の取組として位置付けられるようになった。
〇
また、
「次世代育成支援対策推進法」により、2005 年 4 月から、国や地方公共団体に加
え、事業主も行動計画を策定することとなり、職域における「両立支援」の取組が進めら
れるようになった。
〇
このように法的な基盤は整えられていったものの、こども・子育て分野への資源投入は
限定的であり、例えば家族関係社会支出の対 GDP 比は、1989 年度の 0.36%に対し、1999
年度には 0.53%とわずかな伸びにとどまった。
〇
2010 年代に入り、
「社会保障と税の一体改革」の流れの中で大きな転機が訪れた。消費
税率の引上げに伴う社会保障の充実メニューとして、こども・子育て分野に 0.7 兆円規模
の財源が充てられることとなり、さらに、2017 年には「新しい経済政策パッケージ」に
より、「人づくり革命」の一環として追加財源2兆円が確保された。
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