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こども・子育て政策の強化について(試案)~次元の異なる少子化対策の実現に向けて~ (6 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodomo_seisaku_kyouka/index.html
出典情報 こども政策の強化に関する関係府省会議(第6回 3/31)《内閣官房》
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このように、若い世代が結婚やこどもを産み、育てることへの希望を持ちながらも、
所得や雇用への不安等から、将来展望が描けない状況にある。

(2)子育てしづらい社会環境や子育てと両立しにくい職場環境がある
〇 「自国はこどもを生み育てやすい国だと思うか」との問いに対し、スウェーデン、フ
ランス、ドイツでは、いずれも約8割が「そう思う」と回答しているのに対し、日本で
は約6割が「そう思わない」と回答している。また、「日本の社会が結婚、妊娠、こど
も・子育てに温かい社会の実現に向かっているか」との問いに対し、約7割が「そう思
わない」と回答している。


子育て中の方々からも「電車内のベビーカー問題など、社会全体が子育て世帯に冷た
い印象」「子連れだと混雑しているところで肩身が狭い」などの声があがっており、公
園で遊ぶこどもの声に苦情が寄せられるなど、社会全体の意識・雰囲気がこどもを産み、
育てることをためらわせる状況にある。



また、全世帯の約3分の2が共働き世帯となる中で、未婚女性が考える「理想のライ
フコース」は、出産後も仕事を続ける「両立コース」が「再就職コース」を上回って最
多となっているが、実際には女性の正規雇用における「L字カーブ」の存在など、理想
とする両立コースを阻む障壁が存在している。



女性(妻)の就業継続や第2子以降の出生割合は、夫の家事・育児時間が長いほど高
い傾向にあるが、我が国の夫の家事・育児関連時間は2時間程度と国際的にみても低水
準である。また、子がいる共働きの夫婦について平日の帰宅時間は女性よりも男性の方
が遅い傾向にあり、保育園の迎え、夕食、入浴、就寝などの育児負担が女性に集中する
「ワンオペ」になっている傾向もある。



実際の若者の声としても「女性にとって子育てとキャリアを両立することは困難」
「フ
ルタイム共働きで子育ては無理があるかもしれない」といった声があがっている。



一方で、男性についてみると、正社員の男性について育児休業制度を利用しなかった
理由を尋ねた調査では、
「収入を減らしたくなかった(41.4%)」が最も多かったが、
「育
児休業制度を取得しづらい職場の雰囲気、育児休業取得への職場の無理解(27.3%)」
「自分にしかできない仕事や担当している仕事があった(21.7%)」なども多く、制度
はあっても利用しづらい職場環境が存在していることが伺われる。
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