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こども・子育て政策の強化について(試案)~次元の異なる少子化対策の実現に向けて~ (5 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodomo_seisaku_kyouka/index.html
出典情報 こども政策の強化に関する関係府省会議(第6回 3/31)《内閣官房》
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こうした安定財源の確保を背景に、待機児童対策、幼児教育・保育の無償化、高等教育
の無償化などの取組が進められ、待機児童は一部の地域を除きほぼ解消に向かうなど、一
定の成果を挙げた。これらにより、家族関係社会支出の対 GDP 比は、2013 年度の 1.13%
から 2020 年度には 2.01%まで上昇し、また、国の少子化対策関係予算についても、当初
予算ベースで 2013 年度の約 3.3 兆円から 2022 年度には約 6.1 兆円と過去 10 年でほぼ倍
増した。

2.こども・子育て政策の課題
こども・子育て政策については、過去 30 年という流れの中で見れば、その政策領域の



拡充や安定財源の確保に伴い、待機児童が大きく減少するなど一定の成果はあったものの、
少子化傾向には歯止めがかかっていない状況にある。


少子化の背景には、経済的な不安定さや出会いの機会の減少、仕事と子育ての両立の難
しさ、家事・育児の負担が依然として女性に偏っている状況、子育ての孤立感や負担感、
子育てや教育にかかる費用負担など、個々人の結婚・妊娠・出産・子育ての希望の実現を
阻む様々な要因が複雑に絡み合っている。

(1)若い世代が結婚・子育ての将来展望が描けない


若い世代(18~34 歳の未婚者)の結婚意思は、近年、「一生結婚するつもりはない」
とする者の割合が増加傾向であるが、一方で、依然として男女の8割以上が「いずれ結
婚するつもり」と考えている。また、未婚者の希望する子ども数は減少傾向が続き、直
近では男性で 1.82 人、女性で 1.79 人であり、女性では初めて 2 人を下回った。



有配偶率をみると、男性の場合、雇用形態の違いによる差が大きく、正規職員・従業
員の場合の有配偶率は 25~29 歳で 30.5%、30~34 歳で 59.0%であるのに対し、非正
規の職員・従業員の場合はそれぞれ 12.5%、22.3%になり、非正規のうちパート・アル
バイトでは、それぞれ 8.4%、15.7%である。また、年収別にみると、いずれの年齢層
でも一定水準までは年収が高い人ほど配偶者のいる割合が高い傾向にある。



実際の若者の声としても、「自分がこれから先、こどもの生活を保障できるほどお金
を稼げる自信がない」「コロナ禍で突然仕事がなくなったり、解雇されたりすることへ
の不安が強くなった」などの意見が出されている。

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