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参考資料1  血液製剤の安全性の向上及び安定供給の確保を図るための基本的な方針 (平成三十一年厚生労働省告示第四十九号) (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32704.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会(令和5年度第1回 4/24)《厚生労働省》
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三 血液製剤等の研究開発の推進
既存の血液製剤等よりも優れた安全性及び有効性を有するものの製品化が進むよう、国は、製造販売業者等にお
ける血液製剤等の研究開発を支援する。例えば、抗血液凝固第Ⅸa/Ⅹ因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体
のように、作用が⾧時間持続することが期待でき、また、皮下注射が可能になるといった患者の利便性に資する医薬品
の開発が期待される。
また、抗凝固因子を低下させることで生体内での凝固因子と抗凝固因子とを平衡化することにより、血友病の治療を
行う医薬品の臨床試験が進み、インヒビターの有無にかかわらず、皮下注射により治療を行うことが期待されており、国
は、臨床試験の状況を注視していく。
国は、学会等からの要望を受け、国内では承認されていない血液製剤等や効能又は効果について、薬物療法に関
する医学的・薬学的な学識経験を有する者で構成する検討会議において、諸外国での承認状況や科学的な根拠に
基づき検討を行う。その上で、製造販売業者への開発要請等を通じて、開発の推進を促す。
なお、輸血用血液製剤と代替性がある医薬品又は再生医療等製品の研究開発については、平成三十年九月に
厚生科学審議会でiPS細胞由来の血小板を用いた自己輸血の臨床研究の実施計画が了承されており、国として、
研究の実施状況を注視していく。
四 血液製剤等の価格等
1 輸血用血液製剤
輸血用血液製剤に係る血液事業は、原料の採血から製剤の検査、製造、供給に至るまで、現在は唯一の採血事
業者かつ製造販売業者でもある事業者が実施しており、競争原理が働いていない。このため、当該事業者は、血液事
業の運営に支障を来さないことを前提として、輸血用血液製剤を供給するまでの各工程で無駄がないかなどを検証し、
コスト削減に努めることにより、少しでも安価な製剤を供給できるよう努力をする必要がある。
2 原料血漿
採血事業者及び製造業者は、血液事業の運営に支障を来さないことを前提として、原料血漿を供給するまでの各
工程で無駄がないかなどを検証し、コスト削減に努めることにより、少しでも安価な原料血漿を供給できるよう努力をす
る必要がある。
また、国は、需給計画の策定時における原料血漿の標準価格(以下「標準価格」という。)の計算方式の改善、
原料血漿の配分量及び標準価格の複数年契約化等による標準価格の在り方そのものの見直しなどについて、採血事
業者及び血漿分画製剤の製造販売業者等の協力を得て検討を行う。
3 血漿分画製剤
多くの血漿分画製剤(血液製剤代替医薬品等を含む。以下同じ。)は、薬価収載されて以降三十年を超えて医
療現場に安定的に供給され、我が国の医療に貢献している一方、薬価が下落し続けている状況にある。加えて、我が
国の血漿分画製剤の需要に応じた血漿成分採血比率の上昇による原料血漿の価格の上昇又は為替レートの変動
による原料価格の上昇などにより、血漿分画製剤の製造販売業者の収益が強く圧迫されていることが懸念される。
安定供給が求められる血漿分画製剤の供給が、採算性の低下によって支障を来さないよう、十分配慮することが必
要である。
国、製造販売業者、卸売販売業者、医療機関及び薬局は、医療に不可欠な血漿分画製剤の価値に見合った価

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