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資料2 緊急避妊薬のスイッチOTC化に係る検討会議での議論での課題点等、その対応策・考え方等に対する主なご意見(各項目毎の整理) (12 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198111_00022.html |
出典情報 | 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議(第24回 5/12)《厚生労働省》 |
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緊急避妊薬のスイッチOTC化に係る検討会議での議論での
課題点等、その対応策・考え方等に対する主なご意見(各項目毎の整理)
【 OTC医薬品を取り巻く環境(性暴力被害者への対応)】
スイッチOTC化する上での課題点等
対応(太字:重要性が高いという意見が多かったもの)
課題点等に対する対応策、考え方、意見等
(太字:賛成意見が多かったもの)
<性暴力被害者への対応>
○ 緊急避妊薬を必要とする者の多くに安全・安心でない、性暴 ○ 薬局で性暴力被害者の可能性がある方から相談があった場合に、本人にすぐにワンストップ支援センターに行く
力とも言える性的な行動がある。性暴力被害者の緊急避妊につ
よう十分に伝え、また薬局からワンストップ支援センターにも連絡するといったシステムが必要だと思う。紹介状を本
いては、緊急避妊対策に加え、性感染症の検査と予防的投薬、 人に渡し、その場でワンストップ支援センターに連絡し、可能であれば予約を入れて帰ってもらうようなことができれ
外傷の診断、心のケア、加害者対策(性暴力被害の証拠採取
ばよいと思う。(短期的課題)
等)を含む総合的・継続的な支援が可能な病院拠点型のワン ○ オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤に関する研修等では、ワンストップ支援センターや地域の産婦人科の医
ストップ支援センターでの対応が望ましい。しかしながら、緊急避
師と連携を取ることを伝えている。OTC化されたとしても産婦人科の医師の仕事全てを薬剤師が担うわけではない
妊薬がスイッチOTC化された場合、当事者が緊急避妊薬を服用
ため、懸念はあると思うが、医師と連携を取ることで、より声の出しにくい方が相談できる間口を広げていけるのだろ
することで安心し、ワンストップ支援センターに来所せず、必要な
うと思う。(短期的課題)
支援を受けられなくなる懸念がある。
○ 性暴力被害者への支援は社会全体が何とかしなければいけない急ぎの問題だと思う。それに対して、薬剤師が
薬局で性暴力被害者からの相談であることがわかった場合
研修を受け対応するという話が出ており、実際に産婦人科の先生を招いて研修も実施されている。今、苦しんでい
に、ワンストップ支援センターに紹介する体制が全国的に構
る人を助けるために、社会全体の一つの仕組みの強化としてこの薬を社会で使用することは、決して悪いことではな
築されているかどうかが懸念される。
い。むしろ心配している人が皆、力を寄せ合ってできることを重ねていくことが重要であると思う。(短期的課題)
薬局とその近隣の医療機関との連携体制が重要である。た ○ 事前に近隣の医療機関やワンストップ支援センターと薬局がしっかりとした信頼関係ができているということが必
だし、薬局及びその近隣の医療機関の両方を介して当事者
要ではないか。(短期的課題)
にワンストップ支援センターに相談に来てもらうのは比較的困 ○ 男女間における暴力に関する調査(内閣府男女共同参画局 2020年調査2021年3月発表)に基づき試算
難と予想される。
すると、1年間に6~7万人の女性が強制性交等の被害にあっている。安全・安心ではない性的関係こそが最大の
○ 薬剤師が性暴力や安全でない性的な行動に関する深い知識
問題であり、その中で予期しない妊娠が起こり得る。それに対する緊急避妊薬というのは、あくまでも支援の一環で
を身につける必要があるが、1、2回の研修で身につくものではない。 あり、総合的、継続的な支援の一環として取り組む、あるいは避妊に失敗した状況における相談体制と診療体制
の両方があることが最も望ましい。(中長期的課題)
<主なご意見>
性暴力被害者に対して、心身のケアが必要であることは疑う余地もなく、ワンストップ支援センターの認知度が向上した状況で
あれば、ワンストップ支援センターを一次対応の場所とする体制を想定することが望ましいと考える。ただ、現在はワンストップ支
援センターの認知度は非常に低く、またセンター自体も十分な拠点数があるとは言えない状況である。このような状況では、ワ
ンストップ支援センターを中心に性暴力被害者支援を語ることは、「今ここで困っていて、ワンストップ支援センターについては知
らない」という人に対して助けにならないと考える。緊急避妊薬のスイッチOTC化を阻む理由として、「理想的な支援体制とは異
なるから」というのは、現時点で困っている人に対してあまりに冷たいのではないか。その後、薬局での緊急避妊薬の処方を可
能にし、処方のタイミングでワンストップ支援センターの存在についても知らせる、という方法が現段階では望ましいと考える。ま
た、病院を介さずに薬局で緊急避妊薬を提供できるようになることで、「薬を提供するだけでは解決できない問題(家庭内暴
力や、被害者の長期にわたる心身への影響)を見過ごすことになることへの懸念」があるのかと思う。(次頁へ)
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課題点等、その対応策・考え方等に対する主なご意見(各項目毎の整理)
【 OTC医薬品を取り巻く環境(性暴力被害者への対応)】
スイッチOTC化する上での課題点等
対応(太字:重要性が高いという意見が多かったもの)
課題点等に対する対応策、考え方、意見等
(太字:賛成意見が多かったもの)
<性暴力被害者への対応>
○ 緊急避妊薬を必要とする者の多くに安全・安心でない、性暴 ○ 薬局で性暴力被害者の可能性がある方から相談があった場合に、本人にすぐにワンストップ支援センターに行く
力とも言える性的な行動がある。性暴力被害者の緊急避妊につ
よう十分に伝え、また薬局からワンストップ支援センターにも連絡するといったシステムが必要だと思う。紹介状を本
いては、緊急避妊対策に加え、性感染症の検査と予防的投薬、 人に渡し、その場でワンストップ支援センターに連絡し、可能であれば予約を入れて帰ってもらうようなことができれ
外傷の診断、心のケア、加害者対策(性暴力被害の証拠採取
ばよいと思う。(短期的課題)
等)を含む総合的・継続的な支援が可能な病院拠点型のワン ○ オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤に関する研修等では、ワンストップ支援センターや地域の産婦人科の医
ストップ支援センターでの対応が望ましい。しかしながら、緊急避
師と連携を取ることを伝えている。OTC化されたとしても産婦人科の医師の仕事全てを薬剤師が担うわけではない
妊薬がスイッチOTC化された場合、当事者が緊急避妊薬を服用
ため、懸念はあると思うが、医師と連携を取ることで、より声の出しにくい方が相談できる間口を広げていけるのだろ
することで安心し、ワンストップ支援センターに来所せず、必要な
うと思う。(短期的課題)
支援を受けられなくなる懸念がある。
○ 性暴力被害者への支援は社会全体が何とかしなければいけない急ぎの問題だと思う。それに対して、薬剤師が
薬局で性暴力被害者からの相談であることがわかった場合
研修を受け対応するという話が出ており、実際に産婦人科の先生を招いて研修も実施されている。今、苦しんでい
に、ワンストップ支援センターに紹介する体制が全国的に構
る人を助けるために、社会全体の一つの仕組みの強化としてこの薬を社会で使用することは、決して悪いことではな
築されているかどうかが懸念される。
い。むしろ心配している人が皆、力を寄せ合ってできることを重ねていくことが重要であると思う。(短期的課題)
薬局とその近隣の医療機関との連携体制が重要である。た ○ 事前に近隣の医療機関やワンストップ支援センターと薬局がしっかりとした信頼関係ができているということが必
だし、薬局及びその近隣の医療機関の両方を介して当事者
要ではないか。(短期的課題)
にワンストップ支援センターに相談に来てもらうのは比較的困 ○ 男女間における暴力に関する調査(内閣府男女共同参画局 2020年調査2021年3月発表)に基づき試算
難と予想される。
すると、1年間に6~7万人の女性が強制性交等の被害にあっている。安全・安心ではない性的関係こそが最大の
○ 薬剤師が性暴力や安全でない性的な行動に関する深い知識
問題であり、その中で予期しない妊娠が起こり得る。それに対する緊急避妊薬というのは、あくまでも支援の一環で
を身につける必要があるが、1、2回の研修で身につくものではない。 あり、総合的、継続的な支援の一環として取り組む、あるいは避妊に失敗した状況における相談体制と診療体制
の両方があることが最も望ましい。(中長期的課題)
<主なご意見>
性暴力被害者に対して、心身のケアが必要であることは疑う余地もなく、ワンストップ支援センターの認知度が向上した状況で
あれば、ワンストップ支援センターを一次対応の場所とする体制を想定することが望ましいと考える。ただ、現在はワンストップ支
援センターの認知度は非常に低く、またセンター自体も十分な拠点数があるとは言えない状況である。このような状況では、ワ
ンストップ支援センターを中心に性暴力被害者支援を語ることは、「今ここで困っていて、ワンストップ支援センターについては知
らない」という人に対して助けにならないと考える。緊急避妊薬のスイッチOTC化を阻む理由として、「理想的な支援体制とは異
なるから」というのは、現時点で困っている人に対してあまりに冷たいのではないか。その後、薬局での緊急避妊薬の処方を可
能にし、処方のタイミングでワンストップ支援センターの存在についても知らせる、という方法が現段階では望ましいと考える。ま
た、病院を介さずに薬局で緊急避妊薬を提供できるようになることで、「薬を提供するだけでは解決できない問題(家庭内暴
力や、被害者の長期にわたる心身への影響)を見過ごすことになることへの懸念」があるのかと思う。(次頁へ)
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