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別紙1○先進医療実施医療機関からの報告について (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00058.html
出典情報 先進医療会議(第122回 6/8)《厚生労働省》
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別紙1
先進医療 A 告示番号 9「ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する
迅速診断(PCR 法)」における不適切事案のご報告
令和 5 年 5 月 31 日
国立国際医療研究センター病院
病院長 杉山 温人
この度、当院が実施中の臨床研究(先進医療 A 告示番号 9)「ウイルスに起因する難治性の
眼感染疾患に対する迅速診断(PCR 法)」において、同意取得等に関する不適切事案が認めら
れましたので、下記のとおり報告します。
1.本先進医療技術の概要
「ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR 法)」は、先進医療 A と
して令和 2 年 9 月 1 日に告示及び研究を開始し、当院では予定症例数 100 例に対して 9 例
実施している(最終組入日:令和 5 年 1 月 6 日)。通常、ヘルペスウイルスに起因する眼病変
の診断には、眼内液(前房穿刺にて採取された前房水もしくは手術時に採取された硝子体液)
を用いたウイルス学的検査を行うが、当該先進医療で承認された技術は、微量の眼内液検
体にて複数の病原体(HSV-1,HSV-2,VZV,EBV,CMV,HHV-6,HHV-7,HHV-8)を短時間で同定・
定量できる優位性があり、早期診断・治療による予後の改善に寄与することが期待される。
2.経緯
○ 本研究は、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(以下、「旧指針」という。)に準
拠する、当該技術を用いた単施設前向き観察研究として、令和 2 年 8 月 7 日、当センター
倫理審査委員会での承認を得て、先進医療 A として同年 9 月 1 日に告示及び研究を開始
した。
○ 令和 5 年 1 月 12 日、本研究の研究分担者及び本先進医療技術の実施者として登録され
ていない医師(以下、「当該医師」という。)が、1 名の被験者から前房水を採取するという侵
襲行為を行い、本先進医療技術として実施している Direct Strip PCR 検査を施行した。
〇 被験者は右眼視力低下、充血、眼痛を主訴に前医を受診し、右眼のぶどう膜炎と診断さ
れた。血液検査を施行したところサイトメガロウイルス IgG が陽性であることが判明し、精査
目的で当院感染症内科に紹介され、眼精査目的で眼科初診となった。
〇 前医でステロイド点眼治療が開始され、自覚症状の改善はみられたが、前房内炎症細胞
および角膜後面沈着物を認め、当該医師は前部ぶどう膜炎と診断した。被験者はぶどう膜
炎の原因がわからないことに対する不安があり、確定診断を強く望んだため、当該医師は
ぶどう膜炎に関連する採血検査を行い、また感染性ぶどう膜炎の原因検索のため前房内
のウイルス検索が必要であると被験者に口頭で説明し、被験者の同意を得た上で当該医
師の判断のもと前房水採取を実施した。当該医師はサイトメガロウイルス、単純ヘルペス
ウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する保険収載された通常の前房水 PCR 検査であ
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