6.3. 法令で定められた記名・押印を電子署名に代える場合の要求事項
電子署名及び認証業務に関する法律（平成 12 年法律第 102 号）では、書面における署名
に代えて一定の要件を満たした電子署名により、署名と同様の証拠力を認めている。また、
医療情報安全管理ガイドラインでは、法令で署名または記名・押印が義務付けられた文書
等において、記名・押印を電子署名に代える場合、法定保存期間等の長期にわたって信頼
性を持って署名を検証できること等が要求事項として定められている。法令で署名または
記名・押印が義務付けられた文書等を医療情報システム等で作成する場合においては、上
述の要件、要求事項を満たす電子署名を採用すること。

6.4. 取扱いに注意を要する文書等の要求事項
施行通知で定められた文書等のほか、個人情報の保護について留意しなければならない
文書等として、医療情報安全管理ガイドラインでは以下の文書が示されている。

個人情報の保護について留意しなければならない文書等
⚫

施行通知には含まれていないものの、e-文書法の対象範囲で、かつ患者の個人情報が
含まれている文書等（麻薬帳簿等）

⚫

法定保存年限を経過した文書等

⚫

診療の都度、診療録等に記載するために参考にした超音波画像等の生理学的検査の記
録や画像

⚫

診療報酬の算定上必要とされる各種文書（薬局における薬剤服用歴の記録等）等
対象事業者は、これらの文書について、医療情報安全管理ガイドラインに従い取り扱う

こと。

6.5. 外部保存の要求事項
診療録及び診療諸記録については、外部保存を行う際の基準が「「診療録等の保存を行
う場所について」の一部改正について」（平成 25 年 3 月 25 日付け医政発 0325 第 15
号・薬食発 0325 第 9 号・保発 0325 第 5 号厚生労働省医政局長・医薬食品局長・保険
局長連名通知。以下、
「外部保存改正通知」という。
）により定められている。
対象事業者は、診療録等の外部保存の受託にあたり、外部保存改正通知「第 2 1 電子媒
体により外部保存を行う場合」の要求事項を満たすこと。なお、当該要求事項のうち、従
前の情報処理事業者ガイドライン及びクラウド事業者ガイドラインへの遵守については、
本ガイドラインの遵守により代替されるものである。

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