薬剤師による受診勧奨事例
薬剤師の職能発揮のための薬学的知見に基づく継続的な指導等の方策に
ついての調査研究
研究代表者：東京薬科大学教授 益山 光一
（以下、研究報告書３５、３６ページより引用）
③の受診勧奨では、
例えば薬剤師が受診勧奨したことにより低カリウム血症で入院 につなげた事例や、
患者の調子が悪く家族やヘルパーが受診させようとしたが本人が大丈夫だと言い
受診が取りやめになったが、薬剤師が居宅訪問して受診の必要ありと判断し、ケア
マネジャーと介護事業所にその旨を連絡し受診した結果、心不全の悪化で入院した
事例や、疾患の症状や薬剤の副作用の症状には該当しなかったが、患者が訴える
別の症状に着目し、受診勧奨したことで尿管結石や熱中症であることが判明した事
例、尿漏れに悩んでいたが年齢的に仕方ないとあきらめて水分制限をし、便秘に な
った患者に他の疾患の可能性を感じ受診勧奨したことで腹圧性尿失禁であることが
判明し、治療することで尿漏れも便秘も改善につながった事例など様々ある。
早期の受診勧奨は副作用等の重篤化の回避や、不安に思っても行動に移せないで
いる患者の 後押しにもなるので、薬学的知見により判断し、必要と認める場合には
受診勧奨する。
参照：厚生労働科学研究成果データベース（２０２３年 ３月）
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