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参考資料4_今後のがん研究のあり方について(報告書)(平成 25 年8月) (23 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35452.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第15回 9/27)《厚生労働省》
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度エビデンスを創出するための基礎・基盤研究や全ての予防研究の統合的推進
も求められる。また、国内外の評価研究の情報を収集・評価し、予防・早期発
見におけるガイドラインやエビデンスレポートを作成・更新する枠組みを構築
することが重要である。
個別化治療の実現や創薬・育薬の推進のためには、ゲノム及びエピゲノム等
の解析の推進と、その情報を臨床及び臨床試験に活用するクリニカルシークエ
ンスを行う体制の確立とともに、臨床及び臨床試験で得られた知見・情報を基
礎研究へフィードバックするリバーストランスレーショナル・リサーチを行う
ことにより、さらにトランスレーショナル・リサーチを促進する仕組みを構築
することが急務である。クリニカルシークエンスとリバーストランスレーショ
ナル・リサーチを行う体制の確立には、基礎と臨床が一体となったゲノム研究
の推進とデータベースの構築が求められる。得られた結果を臨床現場に組み込
むための体制整備として、質の高いバイオバンクの構築とその効果的な運用に
加え、様々な方法で体内から微量ながん細胞やがん細胞ゲノム情報を捕捉し、
解析する技術の開発、解析拠点の整備、データの管理体制、がんゲノム解析用
のスーパーコンピューターの共同利用体制の確立等が求められる。
標準治療の開発に不可欠な多施設共同臨床試験に関しては、モニタリングや
監査等により研究の科学性・倫理性を担保するなど、研究結果の正当性を担保
するための適切なデータマネージメントが可能な多施設ネットワークによる研
究体制を確保することが重要である。具体的には、多施設共同臨床試験グルー
プの基盤整備をさらに推進させるとともに、グループ間での機能集約化等を進
めることが求められる。また、中心となって臨床試験に取り組む施設を整備し、
集学的治療の臨床試験を含む臨床研究に対する支援を強化することが求められ
る。
小児がんに関する研究の推進には、対象疾患及び医療上必要となる医薬品や
研究実施施設を含めた臨床試験の立案を、各関連学会や小児がん拠点病院の連
携の下、進めることが求められる。
高齢者に関する研究の推進には、自律機能の低下や他疾患の併存、加齢によ
る個体差の拡大という高齢者の特性を踏まえた取組が重要である。このために
は、複数領域の研究者間での意見調整により研究課題や内容、方法を具体化し
ていく必要があり、がん以外の疾患領域の研究者を含めた研究グループの育成
と組織化が求められる。
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