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05 参考資料1-2 13価肺炎球菌コンジュゲートワクチン(成人用)ファクトシート (7 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36630.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第22回 12/1)《厚生労働省》 |
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米国の高齢者における咽頭保菌率は 3.1〜5.5%(17)、ポルトガルの 60 歳を超えた高齢者
では 2.3%と報告されている(18)。日本の成人における保菌率は 2.6~5.3%と報告されて
いる(19)。一方、西アフリカ、ガンビアの 40 歳以上の成人では 51%と高い保菌率が報告
されている(20)。
⑤感染経路
健常人の鼻咽頭に保菌されている肺炎球菌は、飛沫によって家庭内、集団内で伝播する。
鼻咽頭に保菌された肺炎球菌は時に直接進展により中耳炎の原因となる。一方では、下気
道に進展することで気管支炎、肺炎などの原因となる。また、血液や髄液中に侵入し、敗
血症、髄膜炎などの IPD を引き起こす。また、成人の肺炎球菌性肺炎の発症は小児との接
触に関連するとされている(21)。本菌による集団感染事例が病院(侵襲性感染を含む)(22)、
軍隊(肺炎) (23)、高齢者施設(24,25)において報告されている。
⑥治療法
ペニシリン系抗菌薬が第一選択薬であるがペニシリン耐性肺炎球菌
(penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae; PRSP)が増加している。1985 年頃か
ら肺炎球菌に占める PRSP の割合が増加し、2009 年には 63%に達した。また、88%の肺炎
球菌がマクロライド系抗菌薬に対しても耐性である。しかしながら、ペニシリン感受性株
による市中肺炎、非髄膜炎症例に対しては高用量のペニシリンを含む β ラクタム系抗菌
薬の投与が有効である。
2.予防接種の効果・目的・安全性などについて
(1)ワクチン製剤について
PCV13 は、13 種類の肺炎球菌莢膜血清型 1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F
および 23F から抽出した精製莢膜血清型ポリサッカライドをそれぞれ無毒性変異ジフテリア
毒素(Corynebacterium diphtheriae 変異体 C7(β197) /pPX3520 が産生する無毒性変異ジフ
テリア毒素; CRM197)と共有結合させ、これらをリン酸アルミニウムに吸着させ不溶性とし
た液剤である。ポリサッカライドをタンパク質に結合させることで、T 細胞を介した免疫応
答を引き起こす。2014 年 6 月に高齢者(65 歳以上)の肺炎球菌感染症の予防の効能・効果
の追加承認がなされた。13 種類のポリサッカライドを各 3.1-5.7 µg/ml (6B ポリサッカライ
ドのみ 6.2-11.4
µg/ml)を含有する注射剤(0.5 ml)であり、1 ml 中 0.20 – 0.30 mg のアル
ミニウムが含有している。
(2)予防接種の目的
効能・効果(承認事項)
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では 2.3%と報告されている(18)。日本の成人における保菌率は 2.6~5.3%と報告されて
いる(19)。一方、西アフリカ、ガンビアの 40 歳以上の成人では 51%と高い保菌率が報告
されている(20)。
⑤感染経路
健常人の鼻咽頭に保菌されている肺炎球菌は、飛沫によって家庭内、集団内で伝播する。
鼻咽頭に保菌された肺炎球菌は時に直接進展により中耳炎の原因となる。一方では、下気
道に進展することで気管支炎、肺炎などの原因となる。また、血液や髄液中に侵入し、敗
血症、髄膜炎などの IPD を引き起こす。また、成人の肺炎球菌性肺炎の発症は小児との接
触に関連するとされている(21)。本菌による集団感染事例が病院(侵襲性感染を含む)(22)、
軍隊(肺炎) (23)、高齢者施設(24,25)において報告されている。
⑥治療法
ペニシリン系抗菌薬が第一選択薬であるがペニシリン耐性肺炎球菌
(penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae; PRSP)が増加している。1985 年頃か
ら肺炎球菌に占める PRSP の割合が増加し、2009 年には 63%に達した。また、88%の肺炎
球菌がマクロライド系抗菌薬に対しても耐性である。しかしながら、ペニシリン感受性株
による市中肺炎、非髄膜炎症例に対しては高用量のペニシリンを含む β ラクタム系抗菌
薬の投与が有効である。
2.予防接種の効果・目的・安全性などについて
(1)ワクチン製剤について
PCV13 は、13 種類の肺炎球菌莢膜血清型 1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F
および 23F から抽出した精製莢膜血清型ポリサッカライドをそれぞれ無毒性変異ジフテリア
毒素(Corynebacterium diphtheriae 変異体 C7(β197) /pPX3520 が産生する無毒性変異ジフ
テリア毒素; CRM197)と共有結合させ、これらをリン酸アルミニウムに吸着させ不溶性とし
た液剤である。ポリサッカライドをタンパク質に結合させることで、T 細胞を介した免疫応
答を引き起こす。2014 年 6 月に高齢者(65 歳以上)の肺炎球菌感染症の予防の効能・効果
の追加承認がなされた。13 種類のポリサッカライドを各 3.1-5.7 µg/ml (6B ポリサッカライ
ドのみ 6.2-11.4
µg/ml)を含有する注射剤(0.5 ml)であり、1 ml 中 0.20 – 0.30 mg のアル
ミニウムが含有している。
(2)予防接種の目的
効能・効果(承認事項)
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