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資料1 がん診療連携拠点病院等の指定について (32 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37991.html
出典情報 がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会(第24回 2/21)《厚生労働省》
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山形県からの推薦意見について
山形県からの推薦意見の概要は以下のとおり。










山形県立新庄病院のある最上地域は、周囲を山に囲まれた豪雪地で、高齢患者にとっては移動が特に困難な地域で
あるため、地域内の医療機関と拠点病院との連携、特に緩和ケアや在宅医療などにおいて、将来を見据えた地域医
療体制の構築が必要とされている地域である。また、人口も人口当たりの医師数からみても規模の小さい医療圏
(人口10万人当たり医師数が148人)で、常勤医の確保が特に困難な医療圏である。このような医療圏において、
当該医療機関は最上地域唯一の中核病院で、一次から三次医療までの大部分が完結している。
このような状況にあって、更新がなされないことになれば、地域住民等の信頼性の低下、地域医療への安心感の喪
失といった側面から、結果として専門医等の医療資源の流出及びそれに伴う患者の減少といった負の連鎖が生じる
とともに、診療報酬加算の減少による病院経営の悪化をもたらし、当該医療圏の住民への医療提供体制の確保に著
しい影響を与えるばかりか維持を図ることも困難になることが懸念される。
当該病院の病理医は、山形大学医学部の専門医が週に3日、定期的に勤務しているほか、同大学との連携により術
中迅速検査や術後急変対応などもオンラインによる遠隔診断などで対応可能な体制となっている。放射線治療医も、
山形大学医学部の専門医が週に2日から3日定期的に勤務しており、外来患者や入院患者の放射線治療を行ってい
る。非常勤ではあるものの、最上医療圏の患者について必要な診断や治療を高いレベルで実施しており、山形大学
医学部の専門医が継続して診断、治療にあたるよう環境整備に努めるとともに、オンラインや対面を組み合わせた
カンファレンスや研修会の開催についても、引き続き、推進していく。本県では、当該病院の行うがん診療連携拠
点病院等機能強化事業に補助し、がん診療の質の向上を図っている。
県では、医師確保対策として、山形県医師修学資金貸与制度を設け、キャリア形成を図りながら医師少数区域等で
の勤務が可能となるよう当該制度の見直しを行うなど、医師確保に取り組んでいる。
山形県立新庄病院は充足していない要件があるが、最上地域唯一の基幹病院でもあり、本県としては、これまで地
域のがん医療の中核的な役割を果たしてきたこと、また、令和5年10月の移転開院に伴い、緩和ケア内科やがん
相談のほか入退院支援等を行う総合患者サポートセンターが新設されるなど、がん医療の提供体制が強化されたこ
とから、地域がん診療連携拠点病院として指定更新されることをお願いしたい。
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