よむ、つかう、まなぶ。
今後の医学教育の在り方に関する検討会 第二次中間取りまとめ (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/124/toushin/mext_00004.html |
出典情報 | 今後の医学教育の在り方に関する検討会 第二次中間取りまとめ (6/10)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
(効果的な実習のための連続した配属期間の確保)
○
臨床実習を通じ、学生が医師として必要な知識・思考法・技能・態度を段階的、継
続的に修得していくことになることを考えれば、各診療科において、一定程度連続し
た配属期間を確保5し、指導教員からの継続的な評価を受ける必要がある。
○
一方で、実態としては、全ての診療科で臨床実習を行う必要はないにもかかわらず、
学生の卒後の所属先決定に係る影響を重視するあまり、診療科間の公平性が優先され、
細切れの配属期間で全診療科での実習が設定されることがあり、効果的な学修の観点
からは弊害が生じているとの指摘もある。
○
診療参加型臨床実習の推進の観点からは、全診療科での実習を行う場合であっても、
少なくとも、いわゆる選択臨床実習においては連続した配属期間を確保するといった
工夫が考えられるほか、実習を統括する権限を有する担当者や組織を設定し、診療科
間における調整や学生の意向の確認を行った上で、特定の診療科においてまとまった
配属期間を確保し、充実した実習を行っている大学もある。今後、診療参加型臨床実
習の実質化を進めるためには、特に後者のような取組は有効と考えられる。
○
診療科ごとの配属期間が短くなるにもかかわらず、全診療科で満遍なく実習を行う
例が見られる背景の一つに、医師国家試験の受験を見据えていることがあるとの指摘
もある。診療参加型臨床実習の成否が、医師国家試験の在り方によってのみ左右され
るものではないとしても、両者の関係をどのように捉えていくべきかについては、不
断の検討が必要と考えられる。
(診療参加型臨床実習における指導の在り方)
○
また、臨床実習についてはおおむね医学部5年次から6年次にかけて行われること
が一般的となっているが、大学によっては、他の医療関係職種との連携の観点も含め
て、低年次から多様な実習を行っている例もある。診療参加型臨床実習の効果をより
高めるためには、こうした取組も大いに寄与すると言える。
○
診療参加型臨床実習の推進に当たっては、指導教員の意識改革が必要であり、患者
の理解を得るための工夫に加えて、実習の趣旨や期待される医行為の内容等について
の理解を深めることが求められる。他方、我が国の大学医学部・大学病院の教員は、
診療や研究といった業務を担っており、諸外国と比べても非常に多忙な状況にある。
5
「診療参加型臨床実習実施ガイドライン」では、
「内科(各専門科を含む)
、外科(各専門科を含む)
、
精神科、総合診療科、産婦人科及び小児科を含む診療科では、原則として1診療科あたり連続3週
間以上(ただし、全人的な診療能力・態度を涵養する目的で、4週間以上連続して配属する診療科
を1診療科以上確保することが重要)
、救急科では原則3週間以上」とされている。
3
○
臨床実習を通じ、学生が医師として必要な知識・思考法・技能・態度を段階的、継
続的に修得していくことになることを考えれば、各診療科において、一定程度連続し
た配属期間を確保5し、指導教員からの継続的な評価を受ける必要がある。
○
一方で、実態としては、全ての診療科で臨床実習を行う必要はないにもかかわらず、
学生の卒後の所属先決定に係る影響を重視するあまり、診療科間の公平性が優先され、
細切れの配属期間で全診療科での実習が設定されることがあり、効果的な学修の観点
からは弊害が生じているとの指摘もある。
○
診療参加型臨床実習の推進の観点からは、全診療科での実習を行う場合であっても、
少なくとも、いわゆる選択臨床実習においては連続した配属期間を確保するといった
工夫が考えられるほか、実習を統括する権限を有する担当者や組織を設定し、診療科
間における調整や学生の意向の確認を行った上で、特定の診療科においてまとまった
配属期間を確保し、充実した実習を行っている大学もある。今後、診療参加型臨床実
習の実質化を進めるためには、特に後者のような取組は有効と考えられる。
○
診療科ごとの配属期間が短くなるにもかかわらず、全診療科で満遍なく実習を行う
例が見られる背景の一つに、医師国家試験の受験を見据えていることがあるとの指摘
もある。診療参加型臨床実習の成否が、医師国家試験の在り方によってのみ左右され
るものではないとしても、両者の関係をどのように捉えていくべきかについては、不
断の検討が必要と考えられる。
(診療参加型臨床実習における指導の在り方)
○
また、臨床実習についてはおおむね医学部5年次から6年次にかけて行われること
が一般的となっているが、大学によっては、他の医療関係職種との連携の観点も含め
て、低年次から多様な実習を行っている例もある。診療参加型臨床実習の効果をより
高めるためには、こうした取組も大いに寄与すると言える。
○
診療参加型臨床実習の推進に当たっては、指導教員の意識改革が必要であり、患者
の理解を得るための工夫に加えて、実習の趣旨や期待される医行為の内容等について
の理解を深めることが求められる。他方、我が国の大学医学部・大学病院の教員は、
診療や研究といった業務を担っており、諸外国と比べても非常に多忙な状況にある。
5
「診療参加型臨床実習実施ガイドライン」では、
「内科(各専門科を含む)
、外科(各専門科を含む)
、
精神科、総合診療科、産婦人科及び小児科を含む診療科では、原則として1診療科あたり連続3週
間以上(ただし、全人的な診療能力・態度を涵養する目的で、4週間以上連続して配属する診療科
を1診療科以上確保することが重要)
、救急科では原則3週間以上」とされている。
3