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病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方 (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41542.html
出典情報 「「病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方」及び 「地域における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方」について」の通知発出について(7/22)《厚生労働省》
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第1章 ポリファーマシー対策の始め方
1つ目は、ポリファーマシー対策を始める病院が取組初期に直面する課題を解決するため
のスタートアップツールとして活用してもらうことを目的としており、この内容を第 1 章に
まとめた。

1.ポリファーマシー対策を始める前に
一律の剤数/種類数のみに着目するのではなく、安全性の確保等からみた処方内容の適正
化が求められることを理解し、ポリファーマシー対策に取組む必要がある。

・薬剤によっては、急な中止により離脱症状が発現したり、罹患疾患を悪化させる場合
もある。薬物療法の適正化のためのフローチャート(→総論編 p.9 図 4-2)や薬剤ご
との「高齢者で汎用される薬剤の基本的な留意点」
(→総論編 p.19 以降別表 1・各論
編 p.33 以降別表 1 を参照)を十分考慮する。
・処方・剤形の工夫(→総論編 p.16 表3を参照)
・非薬物的対応(→各論編 p.5 を参照)

服薬アドヒアランスの改善(→各論編 p.8 を参照)などが可能かどうか、逆に過少医
療が疑われる場合は処方追加も含め、検討する。

(1) 院内の現状を把握する
ポリファーマシー対策を始める前に、対象患者数の把握や職員の意識調査を行うと、介入対
象を絞り込みやすくなり、対策導入後のアウトカム評価も行いやすくなる。

・現場の職員がポリファーマシーや多剤服用に関して実際に困っていることを把握する
ことが、対策に取組むモチベーションの向上やアウトカム評価につながることもある。
⇒導入前に把握する事項については、p.18「第2章1.
(7)ポリファーマシー対策の
成果をモニタリングする」を参照

表1

ポリファーマシーに関して現場で困っていることの例

・入院時の持参薬に実際には服用していない薬剤が含まれている
・服用薬剤数が多く、看護師による服用方法の説明・管理が難しい
・ポリファーマシーに関連してせん妄や転倒が発生する

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