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資料3-1-1 医療機器感染症定期報告感染症別文献一覧表[407KB] (1 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41653.html |
出典情報 | 薬事審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和6年度第1回 8/1)《厚生労働省》 |
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感染症定期報告感染症別文献一覧表(医療機器2023/10/1~2024/3/31)
令和6年8月1日
令和6年度第1回医療機器・
再生医療等製品安全対策部会
資料 3-1ー1
ID
感染症(PT)
出典
概要
1 E型肝炎
IDWR. 25:19(2023)2-2
2023年5月17日集計分。4類感染症:E型肝炎21例。感染地域(感染源):北海道2例(豚レバー1
例、不明1例)、東京都2例(不明2例)、宮城県1例(牛レバー)、茨城県1例(馬刺し)、埼玉県1例
(不明)、千葉県1例(不明)、石川県1例(不明)、長野県1例(豚足)、滋賀県1例(不明)、国内(都
道府県不明)7例(馬刺し1例、焼き鳥1例、不明5例)、オーストラリア1例(不明)、中国1例(レ
バー)、国内・国外不明1例(不明)。
2 E型肝炎
IDWR. 25:26(2023)2-2
2023年7月5日集計分。4類感染症:E型肝炎10例。感染地域(感染源):東京都2例(豚レバー1例、
焼き肉/ステーキ1例)、北海道1例(牛肉/豚肉/鶏肉)、宮城県1例(牛タン)、秋田県1例(豚肉)、
埼玉県1例(不明)、千葉県1例(不明)、大分県1例(不明)、国内・国外不明2例(不明2例)。
One Health.
16(2023)100539
Paslahepevirus balayani(E型肝炎ウイルス:HEV)は風土病的な人獣共通感染症であり、欧州では
急性肝炎の主要な原因として位置づけられている。欧州で発生する感染のほとんどは、生又は加
熱不十分な豚肉の摂取を介した、遺伝子型3のいくつかの亜型の風土病によるものであり、遺伝
子型の地理的分布パターンが各国で観察されている。スペインは欧州全体の豚肉生産の22.1%
を占めており、スペインで消費される豚肉の原産地は主に国内産であるため、遺伝子型3の亜型
の分布は長期にわたって一定しているようである。しかしながら、ブタ及び豚肉取引市場の世界的
な変化により、亜型の分布は時とともに変化する可能性がある。本研究では前向き縦断研究によ
り、2018年から2022年までの間の、スペイン南部の急性肝炎患者におけるHEV遺伝子型の時間
的分布を評価し、これらの変化がブタの輸入取引と関連しているかどうかを明らかにすることを目
的とした。全患者でHEV RNAと抗体を検査し、検出可能なHEV RNAを有する患者では遺伝子型を
取得した。合計659人の急性肝炎患者が評価され、うち162例(24.5%)は、急性HEV感染のマー
カー(IgM又はRNA)を少なくとも1つ有していた。検出可能なウイルスRNAを有する71人の患者のう
ち、58人(81.6%)について遺伝子型が得られた。最も流行していたHEV遺伝子型は3f(n=48;
78.6%)であり、2018年には100%であったが、2022年には70.6%と経時的に減少していた。2021
年以降、他の遺伝子型の出現が確認された。また輸入ブタの頭数と原産地を調査したところ、調
査開始以降、輸入頭数の大幅な増加が観察され、デンマークからの飼育豚輸入総数は2018年の
0.03%から2022年の10.4%へと大幅に増加した。本研究で得られた主な結果は、過去5年間にス
ペイン南部で急性肝炎に罹患した患者におけるHEVの遺伝子型の多様性に変化があったことを
示唆している。新しい遺伝子型の出現は、肥育豚の輸入量の変化に関連している可能性がある。
このことから、疫学的・分子生物学的データとともに世界の豚貿易に関する情報を含めることは、
新たなHEV遺伝子型の出現を予測する上で有用であると考えられる。
ProMED-mail
20230703.8710926
チェコ共和国の保健当局は、Moravian-Silesian地方及びチェコ全土でE型肝炎の患者数が増加し
ていると報告した。Moravian-Silesian地方の医師は、以前はむしろ稀であったE型肝炎患者の増加
に気づいている。地域当局によると、2022年には21人の患者がこの感染症に罹患したが、2023年
には、既に41人の感染者が医療機関を受診しており、うち6人は2023年6月に感染している。
「2022年には合計319人のE型肝炎患者が報告されたが、2023年には5月末までに221人が新たに
感染した。私たちは、2023年6月の統計を待っているところである」と国立衛生研究所の広報担当
者Štěpánka Čechová氏は述べた。
医師たちは、加熱が不十分な肉、特に豚肉による汚染の可能性があると推測している。医師によ
れば、E型肝炎の危険性は肝臓へのリスクだけではなく、専門家の情報によれば、E型肝炎は妊
婦、特に妊娠第3期の女性にとって非常に危険であるという。具体的にどの遺伝子型が関与して
いるかは明らかにされていないが、豚肉の加熱不足が感染源である疑いが強いことから、人獣共
通感染症の遺伝子型3型ウイルスによる感染者が増加していることが示唆される。HEVの遺伝子
型1及び2が発展途上国で汚染された水から感染するのに対し、遺伝子型3~7は人獣共通感染症
である。遺伝子型3は主にブタから感染し、免疫抑制者に慢性感染を引き起こし、輸血を介して感
染する可能性がある。しかし、HEVの人獣共通感染症の遺伝子型が、非人獣共通感染症の遺伝
子型1及び2の母体-胎児合併症と関連していることは明らかではない。
欧州における人獣共通感染症HEVの感染は、ウイルスを保有していた加熱不十分な豚肉製品の
摂取と明らかに関連している。二次汚染を避ける為の十分な調理と適切な厨房実務は、このリス
クを完全に消し去ることは出来なくとも、最小限に抑えることは出来るだろう。
3 E型肝炎
4 E型肝炎
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令和6年8月1日
令和6年度第1回医療機器・
再生医療等製品安全対策部会
資料 3-1ー1
ID
感染症(PT)
出典
概要
1 E型肝炎
IDWR. 25:19(2023)2-2
2023年5月17日集計分。4類感染症:E型肝炎21例。感染地域(感染源):北海道2例(豚レバー1
例、不明1例)、東京都2例(不明2例)、宮城県1例(牛レバー)、茨城県1例(馬刺し)、埼玉県1例
(不明)、千葉県1例(不明)、石川県1例(不明)、長野県1例(豚足)、滋賀県1例(不明)、国内(都
道府県不明)7例(馬刺し1例、焼き鳥1例、不明5例)、オーストラリア1例(不明)、中国1例(レ
バー)、国内・国外不明1例(不明)。
2 E型肝炎
IDWR. 25:26(2023)2-2
2023年7月5日集計分。4類感染症:E型肝炎10例。感染地域(感染源):東京都2例(豚レバー1例、
焼き肉/ステーキ1例)、北海道1例(牛肉/豚肉/鶏肉)、宮城県1例(牛タン)、秋田県1例(豚肉)、
埼玉県1例(不明)、千葉県1例(不明)、大分県1例(不明)、国内・国外不明2例(不明2例)。
One Health.
16(2023)100539
Paslahepevirus balayani(E型肝炎ウイルス:HEV)は風土病的な人獣共通感染症であり、欧州では
急性肝炎の主要な原因として位置づけられている。欧州で発生する感染のほとんどは、生又は加
熱不十分な豚肉の摂取を介した、遺伝子型3のいくつかの亜型の風土病によるものであり、遺伝
子型の地理的分布パターンが各国で観察されている。スペインは欧州全体の豚肉生産の22.1%
を占めており、スペインで消費される豚肉の原産地は主に国内産であるため、遺伝子型3の亜型
の分布は長期にわたって一定しているようである。しかしながら、ブタ及び豚肉取引市場の世界的
な変化により、亜型の分布は時とともに変化する可能性がある。本研究では前向き縦断研究によ
り、2018年から2022年までの間の、スペイン南部の急性肝炎患者におけるHEV遺伝子型の時間
的分布を評価し、これらの変化がブタの輸入取引と関連しているかどうかを明らかにすることを目
的とした。全患者でHEV RNAと抗体を検査し、検出可能なHEV RNAを有する患者では遺伝子型を
取得した。合計659人の急性肝炎患者が評価され、うち162例(24.5%)は、急性HEV感染のマー
カー(IgM又はRNA)を少なくとも1つ有していた。検出可能なウイルスRNAを有する71人の患者のう
ち、58人(81.6%)について遺伝子型が得られた。最も流行していたHEV遺伝子型は3f(n=48;
78.6%)であり、2018年には100%であったが、2022年には70.6%と経時的に減少していた。2021
年以降、他の遺伝子型の出現が確認された。また輸入ブタの頭数と原産地を調査したところ、調
査開始以降、輸入頭数の大幅な増加が観察され、デンマークからの飼育豚輸入総数は2018年の
0.03%から2022年の10.4%へと大幅に増加した。本研究で得られた主な結果は、過去5年間にス
ペイン南部で急性肝炎に罹患した患者におけるHEVの遺伝子型の多様性に変化があったことを
示唆している。新しい遺伝子型の出現は、肥育豚の輸入量の変化に関連している可能性がある。
このことから、疫学的・分子生物学的データとともに世界の豚貿易に関する情報を含めることは、
新たなHEV遺伝子型の出現を予測する上で有用であると考えられる。
ProMED-mail
20230703.8710926
チェコ共和国の保健当局は、Moravian-Silesian地方及びチェコ全土でE型肝炎の患者数が増加し
ていると報告した。Moravian-Silesian地方の医師は、以前はむしろ稀であったE型肝炎患者の増加
に気づいている。地域当局によると、2022年には21人の患者がこの感染症に罹患したが、2023年
には、既に41人の感染者が医療機関を受診しており、うち6人は2023年6月に感染している。
「2022年には合計319人のE型肝炎患者が報告されたが、2023年には5月末までに221人が新たに
感染した。私たちは、2023年6月の統計を待っているところである」と国立衛生研究所の広報担当
者Štěpánka Čechová氏は述べた。
医師たちは、加熱が不十分な肉、特に豚肉による汚染の可能性があると推測している。医師によ
れば、E型肝炎の危険性は肝臓へのリスクだけではなく、専門家の情報によれば、E型肝炎は妊
婦、特に妊娠第3期の女性にとって非常に危険であるという。具体的にどの遺伝子型が関与して
いるかは明らかにされていないが、豚肉の加熱不足が感染源である疑いが強いことから、人獣共
通感染症の遺伝子型3型ウイルスによる感染者が増加していることが示唆される。HEVの遺伝子
型1及び2が発展途上国で汚染された水から感染するのに対し、遺伝子型3~7は人獣共通感染症
である。遺伝子型3は主にブタから感染し、免疫抑制者に慢性感染を引き起こし、輸血を介して感
染する可能性がある。しかし、HEVの人獣共通感染症の遺伝子型が、非人獣共通感染症の遺伝
子型1及び2の母体-胎児合併症と関連していることは明らかではない。
欧州における人獣共通感染症HEVの感染は、ウイルスを保有していた加熱不十分な豚肉製品の
摂取と明らかに関連している。二次汚染を避ける為の十分な調理と適切な厨房実務は、このリス
クを完全に消し去ることは出来なくとも、最小限に抑えることは出来るだろう。
3 E型肝炎
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