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資料3-1-1 医療機器感染症定期報告感染症別文献一覧表[407KB] (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41653.html
出典情報 薬事審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和6年度第1回 8/1)《厚生労働省》
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ID

感染症(PT)

43

出典

異型クロイツフェル ProMED-mail
ト・ヤコブ病
20230716.8711189

44 血液学的感染

Infection Control &
Hospital Epidemiology.
12(2023)1-3

概要
St. Gallen州の獣医学当局当該個体に異型BSEを確認した。定型BSEと異なり異型BSEの場合は
自然発生的な突然変異で発生することも報告されており、動物への食餌との関連がない症例もあ
ることが認知されている。当該個体は焼灼処分となりヒトや他の動物へ曝露するリスクはなかっ
た。通常のBSE監視の一環として検査を行った結果、13歳のウシに異型BSEが検出された。死体
は専門的手法により廃棄、焼灼対応がとられている。食物として商用で流通するルートへ入る恐
れはないことが確認されており、ヒトや他の動物への影響はないと判断されている。
定型BSEと異なり異型BSEは自然発生的に突然変異等で生じ、動物への食餌等との関与がない
状況下で起こり得ると報告されている。スイスでは1990年12月1日から反芻動物に動物性の食事
を与えることが禁止されている。定型BSEはスイスでは封じ込めに成功している。スイスは2015年
以降BSE発生リスクが極めて低い、リスクは無視できるレベルを維持できている国として認知され
ている。今回1件の異型BSE発生症例が報告されているが、現段階で国のBSEリスクレベルに影
響を及ぼすものではないとされている。
トルコの病院にて、ステノトロフォモナス・マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia )血流感染
症(SM-BSI)のアウトブレイクが発生し、調査された。S. maltophilia は、液体ヘパリン入り投与用シ
リンジの培養物から分離され、このシリンジの使用を禁止した後、SM-BSIの発生は大幅に減少し
た。SM-BSIの発生源として液体ヘパリン入り投与用シリンジが特定された。アウトブレイクに関連
した液体ヘパリン入り投与用シリンジの滅菌には、エチレンオキサイドが使用されていたが、エチ
レンオキサイドガス滅菌は浸透性が限られているため、ヘパリンのような液体製剤には一般的に
は推奨されていない。将来のアウトブレイクを防ぐためには、ヘパリンロックのような液体の滅菌に
関する厳格な規制が不可欠である。

AABB.
https://www.aabb.org/new 固形臓器提供者からの黄熱ウイルスの輸血感染が、Lancet Microbe誌に発表された。4例のうち2
s例は重篤な神経疾患により死亡した。臓器提供者は移植前の数ヵ月間に渡航歴はなく、黄熱病の
resources/news/article/2 予防接種歴もなかった。感染源特定のため調査を行った結果、臓器提供前の入院中に、臓器提
黄熱ウイルス感染
45
023/08/11/transfusion- 供者は6名の献血者からの血液製剤を受けていた。また臓器提供者は提供3日前に、献血の6日

transmitted-yellow-fever- 前に黄熱ワクチンを接種した献血者からの輸血を受けていた。この献血者は、献血前の8週間以
vaccine-virus-linked-to- 内に生ワクチンを受けたことを報告していなかった。著者らはこの調査によって輸血を介した生ワ
neurological-disease-in- クチンウイルス株の伝播の危険性が浮き彫りになったと指摘している。
organ-recipients
Michigan州保健福祉局は、7月に新型インフルエンザAウイルスによる2人のヒト感染を報告した。1
人の患者は、Oakland郡フェアの出展者であったLapeer郡在住者で、インフルエンザA(H3)変異型
(A(H3)v)ウイルスに感染しており、もう1人の患者は、Tuscola郡フェアに参加したTuscola郡在住
者で、インフルエンザA(H1N2)vウイルスに感染していた。どちらの患者も18歳未満で、入院はして
Outbreak News Today.
おらず、オセルタミビルの投与を受けており、病状は回復しているか、回復しつつある。両患者に
https://outbreaknewstoda
H1N1インフルエン
関連するA型インフルエンザウイルスのヒトからヒトへの感染は確認されていない。調査は継続中
46
y.com/michigan-reportsザ
である。これらは2023年に米国で報告された最初の変異型インフルエンザAウイルスである。通常
two-human-swine-fluブタで循環する(ヒトでは循環しない)インフルエンザウイルスがヒトから検出された場合、それは
cases-in-late-july-16130/
「変異型」インフルエンザウイルスと呼ばれる。変異型インフルエンザウイルスによるヒトへの感染
のほとんどは、ブタに接触した後に起こるが、ヒトからヒトへの感染も起こりえる。ほとんどの場合、
変異型インフルエンザウイルスは、ヒトからヒトへ容易かつ持続的に伝播する能力を示していない
ことに注意することが重要である。

47

H1N1インフルエン ProMED-mail

20230914.8712122

2023年9月2日、オランダ保健福祉スポーツ省は、オランダのNorth Brabant州でブタ由来のインフ
ルエンザA(H1N1)変異型(v)ウイルスに感染したヒトの研究所確定症例をWHOに通知した。これ
は2023年にオランダで報告されたインフルエンザA(H1N1)vウイルスによる初めてのヒト感染であ
る。インフルエンザA(H1N1)vの世界的な散発的ヒト感染症例は、オランダを含め以前にも報告さ
れている。国際保健規則2005によれば、新型インフルエンザAウイルス亜型によるヒト感染は、公
衆衛生に大きな影響を与える可能性のある事象であり、WHOに報告されなければならない。この
症例は、呼吸器疾患の定期監視の一環として発見された。入手可能な情報によれば、感染源は
明らかではなく、ブタとの直接接触は報告されていない。2023年9月7日現在、この症例の有症状
接触者はおらず、日常的監視ではそれ以上の検出は報告されていない。5人の密接な接触者全
員を最大潜伏期間である10日間追跡調査したが、症状を発症した者はいなかった。従って、ヒトか
らヒトへの感染の証拠はなく、この症例はインフルエンザA(H1N1)vの散発的なヒト感染例と考えら
れる。ヒトを介した地域レベルでの感染拡大や国際的な感染拡大の可能性は低いと考えられる。
2023年9月2日、WHOはオランダでブタインフルエンザA(H1N1)vウイルスのヒトへの感染が確認さ
れたことを、欧州委員会の機密早期警戒・対応システムを通じて通知された。患者はNorth
Brabant州の成人で、基礎疾患はなく、動物への職業的接触歴もない。2023年8月20日、患者は疲
労と全身倦怠感を発症し、翌日、悪寒、くしゃみ、咳、頭痛、全身の脱力感を伴う急性呼吸器感染
症を発症し、2023年8月22日に発熱した。2023年8月28日、ナノポア法を用いた定期的な全ゲノム
配列決定とウイルス分離が開始された。2023年8月30日、配列決定の結果、
A/Netherlands/10534/2023はA(H1N1)vユーラシア鳥類様クレード1C.2.2ブタインフルエンザウイ
ルスであることが判明した。HAゲノムセグメントは、最近オランダで発生した2022年と2023年のク
レード1C.2.2ブタインフルエンザウイルスと密接にクラスター形成していた。オランダからの以前の
クレード1C.2.2 A(H1N1)v(2019年)及びA(H1N2)v(2020年)ウイルスとのクラスター性は低かっ
た。表現型的には、このウイルスは、ノイラミニダーゼ阻害剤オセルタミビルとザナミビルに感受性
である。2023年9月13日現在、患者は回復している。調査の結果、この人は、養豚場やその他のブ
タに関わる業務に従事しておらず、医療に従事していないことが報告された。従って、感染源は明
らかではない。国家当局は、症例及びすべての密接な接触者を監視した。2023年9月7日現在、5
人の密接な接触者の誰も症状を報告していない。現在、抗原ウイルスの特徴解析が進行中であ
る。人獣共通感染症センターと獣医師が調査を行ったが、感染源となり得るものは特定されなかっ
た。従って、動物のモニタリングや検査は実施されなかった。

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