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資料3-1-1 医療機器感染症定期報告感染症別文献一覧表[407KB] (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41653.html
出典情報 薬事審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和6年度第1回 8/1)《厚生労働省》
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ID

感染症(PT)

5 E型肝炎

6 E型肝炎

7 Q熱

8 Q熱

9 インフルエンザ

出典

概要

Virology Journal.
20(2023)83

ヒト及びブタにおけるHEVの伝播は、過去20年間にわたり南米で広く研究されてきた。しかしなが
ら、報告されているHEV株のうち、完全なゲノム配列が得られているのはわずか2.1%にすぎず、
南米大陸で伝播しているHEVの臨床的、疫学的、進化的側面の多くを明らかにする必要がある。
本研究では、ブラジル北東部、南部、南東部で過去に報告されたヒト1例とブタ6例のHEV株につい
て、レトロスペクティブな進化解析を行った。その結果、2つの完全なゲノム配列と4つのほぼ完全
なゲノム配列が得られた。全ゲノム配列とカプシド遺伝子配列を比較した進化解析の結果、遺伝
的変動が大きいことが明らかになった。この中には、少なくとも1つの未認識の南米特有の亜型が
含まれていた。われわれの結果は、完全なゲノム配列がない場合、カプシド遺伝子の全塩基配列
を決定することが、HEVのサブタイプ分類の代替法として使用できることを裏付けている。さらに、
自己発生ヒトE型肝炎症例から回収されたより大きなゲノム断片と比較することで、人獣共通感染
症の証拠を立証することができた。南米におけるHEVの遺伝的多様性と人獣共通感染症を継続
的に調査する必要がある。

Viruses. 15(2023)2006

HEV感染は、先進地域で懸念が高まっている人獣共通感染症である。HEV遺伝子型3(HEV-3)
は、高所得国では主に汚染された食品の摂取により感染し、完全ゲノムからのp-距離値に基づい
て少なくとも13の亜型(3a-3n)に分類される。ラテンアメリカでは、HEVの疫学研究は非常に少な
い。これまでに、ウルグアイの臨床例より、ブタ、イノシシ、飼育下の白毛ペッカリー、マダラシカか
らHEV3を検出した。本文献は、ウルグアイにおける人獣共通感染症HEVの分子疫学について、新
たな知見と最新の概要を提供することを目的としたものである。ウルグアイのヒト及び家畜のブタ
のHEV全ゲノム及びORF2部分配列の解析の結果、両者は高い塩基配列同一性を有する独立し
た単系統クラスターを形成し、参照亜型の配列と比較して、設定されたカットオフ値(0.093)を超え
るp-距離値を示した。さらに、下水中の全汚染率は10.87%(10/92)であり、2つのサンプルでヒトと
の密接な関係が明らかになった。結論として、単一の新しいHEV-3亜型が現在ウルグアイのさま
ざまな疫学的環境で循環しており、その参照配列とともに3oと命名することを提案する。

One Health.
17(2023)100604

感染した子牛により引き起こされ、呼吸器感染とヒトへの高発作率を特徴とする、観光客の間で発
生した14例のQ熱について報告する。2021年9月にQ熱の指標となる症例が確認された後、現地
の保健・獣医当局と協力して疫学調査が行われ、未知のアウトブレイクが発見された。アウトブレ
イクは感染したウシによる分娩に由来し、C. burnetii は空気感染により伝播し、呼吸器経路で感染
した。感染期間から、25人の観光客が感染の可能性があったが、血清学的検査で14人(56%)が
感染した。C. burnetii のPCR検査を22頭全頭で行った結果、3頭(14%)が乳検体で陽性、指標と
なった1頭は血液検体でも陽性であった。

Zoonoses and public
health. 70(2023)674-683

2021年10月下旬、アルゼンチンの牛豚屠畜場でQ熱アウトブレイクの可能性が疑われ、発生疫学
調査が実施された。解析は、性別、年齢、症状、屠畜場内での位置による調査集団の記述、及び
集団発生の流行曲線とその推定起源に基づいて行われた。労働者のQ熱症例は血清検査で確認
した。評価変数と曝露リスクとの関連を調査し、発症率として算出した。集団発生は2021年10月か
ら11月にかけて発生し、曝露された計49人のうち11人の労働者が症候性の罹患であった。初発症
例は33歳男性で、2021年10月27日に症状が出現し、少なくとも17日間発生した。食肉処理場の清
潔区域にいた労働者は、他の区域にいた人に比べてQ熱に感染するリスクが4.68倍高かった。ア
ウトブレイクが始まる数日前に2頭の妊娠したウシが屠殺されており、これがアウトブレイクの起源
であった可能性がある。本研究は、アルゼンチンにおける反芻動物の流産性疾患の診断の際にQ
熱を考慮し、また人獣共通感染症の疫学サーベイランスにおいてもQ熱を考慮し、保健システムの
すべての関係者に情報を提供することが緊急に必要であることを示している。

PLoS Pathog.
19(2023)e1011476

2009年に流行したH1N1パンデミック(pdm09)系統のA型インフルエンザウイルス(IAV)は、毎年頻
繁にヒトからブタへ異種間伝播している。このような伝播はブタの個体群内で再集積・ドリフトし、人
獣共通感染症の脅威となる遺伝的・抗原的に新しいIAVを生み出す。本文献は、pdm09系統の種
間伝播、ブタでの持続性を定量化し、ブタでの進化が人獣共通感染症のリスクにどのように影響
するかを明らかにしたものである。2010年から2020年にかけてのヒトとブタのpdm09症例数には相
関があり、ヒトのpdm09負荷と伝播はブタのpdm09検出に直接影響した。しかし、2020~21年シー
ズンには、ブタには反映されなかったが、ヒトにおけるpdm09の伝播が相対的に減少した。2020~
21年シーズン中、ブタのpdm09検出のほとんどは、2018~19年及び2019~20年シーズンからブタ
に持続した、ヒトからブタへの伝播に由来した。持続的伝播の代表的なブタpdm09を同定し、ヒト季
節性H1ワクチン株とブタ株との交差反応性を、1価のフェレット抗血清パネルを用いた血球凝集阻
害(HI)アッセイで定量化したところ、ブタのpdm09はワクチン抗血清に対する抗原反応性にばらつ
きがあったが、ブタのpdm09の各クレードは、ヒトの季節性ワクチン株の1つ以上に対して交差反応
性の有意な減少を示した。人獣共通感染症のリスクをさらに裏付けるものとして、2010年から2021
年までに17件のpdm09のブタからヒトへの感染事象が系統学的に証明され、そのうち11件はこれ
まで変異株として分類されておらず、人獣共通感染症例はいずれもブタにおけるpdm09の持続的
な伝播と関連していた。これらのデータは、ブタにおけるpdm09の逆人獣共通感染症と進化が、人
獣共通感染症を引き起こす可能性のあるウイルスを生み出し、パンデミックの脅威となることを示
している。

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