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資料1-2 調査結果報告書[943KB] (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45738.html |
出典情報 | 薬事審議会 医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第9回 12/4)《厚生労働省》 |
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調査結果報告書
令和 6 年 10 月 29 日
独立行政法人医薬品医療機器総合機構
Ⅰ.品目の概要
[一 般 名] エサキセレノン、エプレレノン、ヨウ化カリウム
[販 売 名] 別添 1 の通り
[承認取得者] 別添 1 の通り
[効能・効果] 別添 1 の通り
[用法・用量] 別添 1 の通り
[調査担当部] 医薬品安全対策第一部
Ⅱ.今回の調査の経緯
エプレレノン及びエサキセレノンは、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬であり、ミネラルコ
ルチコイド受容体へのアルドステロンの結合を選択的に阻害する。エプレレノンは「高血圧症」
及び「慢性心不全」 i、エサキセレノンは「高血圧症」の効能・効果を有している。
ヨウ化カリウム製剤は、甲状腺腫や第三期梅毒等の疾患に対して用いられるが、品目により有
する効能・効果が異なっている。別添1に示すヨウ化カリウム製剤は、「放射性ヨウ素による甲状
腺の内部被曝の予防・低減(以下、「内部被曝の予防・低減」)」の効能・効果を有しており、原
子力災害時にいわゆる「安定ヨウ素剤」として使用される。
エプレレノン及びエサキセレノンは、カリウム貯留作用より高カリウム血症を誘発する可能性
がある。いずれの薬剤についても初回承認時の効能・効果は高血圧症のみであり、これらの薬剤
とカリウム製剤を併用した場合にはそのリスクが高まる可能性があるため、この併用は禁忌に設
定された。また、エプレレノンについては、その後の慢性心不全の効能・効果追加の際、当該適
応におけるカリウム製剤との併用は併用注意に設定された。これは、過剰な体液貯留を伴う心不
全患者の治療においては利尿を促進する必要があり、この過程において低カリウム血症を発症す
る懸念がありカリウム製剤の投与が必要となる場合もあることから、医療ニーズ及びリスク最小
化(血清カリウム値のモニタリング、用量調整)の実施可能性等も考慮したものである。
これらエプレレノンとエサキセレノンの薬剤の使用上の注意との整合を図る観点から、カリウ
ム製剤側の使用上の注意が改訂され、令和6年8月には、ヨウ化カリウム製剤について、両剤(エ
プレレノンについては、高血圧症の効能・効果に関するものに限る。)を一律に併用禁忌とする
改訂が行われたところである。
今般、この改訂に関して、厚生労働省医薬局医薬安全対策課より独立行政法人医薬品医療機器
i 承認された効能・効果は次のとおり:
「下記の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗
薬、β 遮断薬、利尿薬等の基礎治療を受けている患者
慢性心不全」
1
令和 6 年 10 月 29 日
独立行政法人医薬品医療機器総合機構
Ⅰ.品目の概要
[一 般 名] エサキセレノン、エプレレノン、ヨウ化カリウム
[販 売 名] 別添 1 の通り
[承認取得者] 別添 1 の通り
[効能・効果] 別添 1 の通り
[用法・用量] 別添 1 の通り
[調査担当部] 医薬品安全対策第一部
Ⅱ.今回の調査の経緯
エプレレノン及びエサキセレノンは、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬であり、ミネラルコ
ルチコイド受容体へのアルドステロンの結合を選択的に阻害する。エプレレノンは「高血圧症」
及び「慢性心不全」 i、エサキセレノンは「高血圧症」の効能・効果を有している。
ヨウ化カリウム製剤は、甲状腺腫や第三期梅毒等の疾患に対して用いられるが、品目により有
する効能・効果が異なっている。別添1に示すヨウ化カリウム製剤は、「放射性ヨウ素による甲状
腺の内部被曝の予防・低減(以下、「内部被曝の予防・低減」)」の効能・効果を有しており、原
子力災害時にいわゆる「安定ヨウ素剤」として使用される。
エプレレノン及びエサキセレノンは、カリウム貯留作用より高カリウム血症を誘発する可能性
がある。いずれの薬剤についても初回承認時の効能・効果は高血圧症のみであり、これらの薬剤
とカリウム製剤を併用した場合にはそのリスクが高まる可能性があるため、この併用は禁忌に設
定された。また、エプレレノンについては、その後の慢性心不全の効能・効果追加の際、当該適
応におけるカリウム製剤との併用は併用注意に設定された。これは、過剰な体液貯留を伴う心不
全患者の治療においては利尿を促進する必要があり、この過程において低カリウム血症を発症す
る懸念がありカリウム製剤の投与が必要となる場合もあることから、医療ニーズ及びリスク最小
化(血清カリウム値のモニタリング、用量調整)の実施可能性等も考慮したものである。
これらエプレレノンとエサキセレノンの薬剤の使用上の注意との整合を図る観点から、カリウ
ム製剤側の使用上の注意が改訂され、令和6年8月には、ヨウ化カリウム製剤について、両剤(エ
プレレノンについては、高血圧症の効能・効果に関するものに限る。)を一律に併用禁忌とする
改訂が行われたところである。
今般、この改訂に関して、厚生労働省医薬局医薬安全対策課より独立行政法人医薬品医療機器
i 承認された効能・効果は次のとおり:
「下記の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗
薬、β 遮断薬、利尿薬等の基礎治療を受けている患者
慢性心不全」
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