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資料4-2   フルオロウラシル (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00024.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第52回 8/31)《厚生労働省》
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治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対して実施された、国内外の臨床試験成績は以下の
とおりであった。
<海外における臨床試験>


2020 年の Iqbal S らによる報告 13)において、主要評価項目である PFS の中央値[95%CI]
(カ月)は FOLFOX 群 5.7[4.4, 7.1]、IRI/DTX 群 2.9[1.9, 4.1]であり、ハザード比
[95%CI]は 0.71[0.53, 0.95]、p=0.02 であった。



2016 年の Enzinger PC らによる報告 8)において、主要評価項目とされた奏効率は、ECF
群、IC 群及び FOLFOX 群でそれぞれ 60.3%(38/63 例)、45.1%(32/71 例)及び 53.0%
(35/66 例)であった。
上記以外の海外臨床試験

14~18)

において、FOLFOX は対照群とされ、FOLFOX に対する

他の抗悪性腫瘍剤の上乗せ効果が検討されていた。
<本邦における臨床試験>


2020 年の Mitani S らによる報告 19)において、主要評価項目とされた奏効率[95%CI]
(%)は 27[13, 46]であった。
上記の前向き試験以外に複数の後方視的検討

20~24)

において有効性の情報が報告されて

いる。
上記の海外臨床試験成績等に基づき、NCCN ガイドラインでは、治癒切除不能な局所進
行、再発又は遠隔転移を有する胃癌に対する一次治療において FOLFOX が推奨されるレジ
メンとして記載されている。さらに、ESMO ガイドラインにおいても遠隔転移を有する進
行胃癌の高齢者の一次治療において FOLFOX が記載されている。また、Peer-reviewed journal
の総説等においても、治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する治療として FOLFOX が記
載されている。
本邦では上記の臨床試験成績に加えて、治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対して
FOLFOX で治療された症例報告が複数確認され、腫瘍縮小効果が認められている。また、
国内診療ガイドラインにおいて、HER2 陰性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する一
次治療で推奨されるレジメンとして記載されている。
以上より、検討会議は、上記の国内外臨床試験成績、本邦での臨床使用実態及び国際的
な教科書並びに診療ガイドラインの記載内容等を踏まえ、治癒切除不能な進行・再発の胃
癌に対する FOLFOX の有効性は、医学薬学上公知と判断した。
(2)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における安全性の総合評価につ

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