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別紙10 (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00041.html
出典情報 先進医療会議(第107回 2/4)《厚生労働省》
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3.今回の試験で、先行研究の結果と同様に hANP 投与群で予後が良い傾向に
あったが、臨床病期の構成割合が先行研究と異なったためにイベント数が
少なかったことを有意差が得られなかった理由に挙げている点について
(総括報告書 p100)、臨床病期毎のサブグループ解析の必要性について検討
しないのはなぜか。前項と異なり、臨床病期はハンプ投与開始前に特定しう
る情報であり、周術期にハンプを投与するという治療方法の肺癌術後再発
予防効果を調べるという観点では一定の意味がある解析と考える。これに
よって、臨床病期 IA 期の患者が多かったために群間の差が薄まったと解釈
すべきなのか、傾向としては予後が良かったものの想定される程の効果が
無かったと解釈すべきなのか、という点についての示唆を与えるのではな
いか。ただし、イベント数が少ないためにサブグループ解析を行えないとい
うことであれば、単に本試験でイベント数が少ないために有意差がつかな
かったという考察を示すだけでなく、先行研究で示されたほどには効果が
得られなかった可能性があることの考察も付け加えるべきである。
【回答】
ご指摘をありがとうございます。FAS の臨床病期ごとの結果は、総括報告書
59 ページ、統計解析報告書 391 ページ(表 5.1.4)に記載しており、臨床病期の
サブグループ解析(IA、1B、II 期以上)でも術後 2 年再発率に有意差を認めま
せんでした。II 期以上の症例は、ハンプ投与群 16 例中 7 例、手術単独群 20 例中
9 例に再発を認め、ハザード比 0.85(0.32-2.29)でしたので、ご指摘の通り JANP
study では II 期以上の症例でも肺癌手術の術後再発予防としてのハンプの有用性
は証明できず、想定される程の効果が無かったと解釈すべきと考えております。
この点について、考察に追記いたしました(総括報告書 100 ページ)。
一方で、肺癌術後再発は術後 2 年以降も発生することが報告(Yamauchi et al.
Lung Cancer 90, 224-229, 2015)されており、現在実施しております観察研究
「JANP study 中止後における肺癌周術期ハンプ投与の安全性に関する臨床研究」
によって、JANP study の当初の有効性評価基準であった術後 5 年無再発生存期
間、全生存期間についても、ハンプ投与の安全性の観点から明らかにしていく所
存です。
4.総括報告書 p68 に「因果関係を否定できない重症度別の術後合併症名およ
び発症率を記載」した表が掲載されており、その中に脳梗塞 2 件、小脳梗塞
1 件、多発性脳梗塞 1 件との記載がある。一方、p70 の表には、脳梗塞は 3
件と表示されている。また、最終的には p92~93 で脳梗塞 4 件について考察
し、うち 1 件については、研究責任医師が「ハンプと因果関係がある可能性
は否定できないと判断」したものの、最終的には「令和 3 年 6 月 11 日開催

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